サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
2024年ランキング
winternote.com
本文 渋谷駅に降り立ったわたしは、山形に戻って以来数年ぶりに目にする風景を前にして、これほどうるさかっただろうかと首を傾げた。声に声が重なって、音に音が上書きされて、喧噪が重力のように身体にまとわりつく。なんだか少し熱っぽい気がするのはきっと、身体の中で東京への抗体反応が起こっているせいだろう。 友達が死んだ。 人波に溺れながら、なんとか道玄坂にある昔なじみの店まで辿りついて、ひと息ついた。店員が顔を覚えていてくれたことが嬉しくて、変わらないねと言ってくれたことがもっと嬉しくて、他の仲間が揃ってるのを見てさらに嬉しくなった。今日は嬉しくなることがたくさんある。集まった理由を除けば。 その友達とは疎遠になっていた。東京にいた時はよく一緒に遊んでいたけど、わたしが山形に戻ってからはだんだん連絡をとる回数が減り、ここ2年ほどは電話もメールもなくなった。ケンカしたわけでも嫌いになったわけでもない。
本文 世の中には巨乳と呼ばれるモンスターか異教の邪神か何かの仲間が存在するらしい。噂を耳にしたことはあったのだが、わたしには無縁の存在なので、ずっと実在を疑っていた。きっとプラズマか、単純な見間違えが都市伝説になったとか、何らかの教訓を含んだ迷信だったとか、そんなところだろう。 だが近頃周囲が騒がしい。これはもしかすると実在するのだろうか? いやいやそんなはずはないと思いつつも、少し調べてみることにした。 巨乳という存在の実在性は極めて怪しいものだが、少なくともそれを崇拝する連中は確かに存在するようだ。奴らは家族が寝静まった丑三つ時、薄暗い部屋の中で一人裸になり、一心不乱に「巨乳様! 巨乳様!」と叫びながら儀式にふけるらしい。だがその儀式の全容は曖昧模糊としており、どのように執り行うのか訪ねても顔を真っ赤にして怒るばかりで、口を固く閉ざして答えようとしない。 それでもようやく聞き出した結果
退院しました なんだか頭の中にもやがかかってる感じで正確なところは思い出せないのですが、ようやく退院を許さたのは確か、2ヶ月ほど前でした。 とは言え完治したわけではありません。有り体に言えばいわゆる不治の病というやつらしいのですが、わたしは脳みその専門家じゃないので遺伝がどうとか環境ホルモンがどうとか言われてもよくわからず、ただただ他人事のように受け止めていました。 その後、1ヶ月ほど実家の世話になりました。ですが実家はテレビが半分しか映らない山奥にあり、携帯電話会社が言う「日本の人口圏の98%をカバー」の残り2%の地域にあたり、当然「インター何? ネット? ネットって何だっけ。綱?」網です。そんな感じの地域なので、インターネット依存症のわたしは強制的にリハビリさせられたのでした。 実家から戻りました すこし回復したので実家から今の住まいに戻りました。とりあえずブログで現状報告でもしようか
プロフィール winternote 27歳 山形県 CAD屋 アニメ「風の谷のナウシカ」のクシャナ皇女の部下、参謀クロトワの真似が下手です photo by 'SeraphimC 記事の検索 最近の記事 しょうじん料理 細かく砕いて 爪とキーボード 巨乳は虚乳 髪を切った女を褒める ラーメンの歴史 脳の病 人気の記事 振られる理由がわかった 禁煙は3日でできる 自動運転にスイッチ わたしは踏み込む 記憶の壁にできた染み 女が喜ぶ贈り物について もっとホメるのだ 分野別目次 些少瑣末 (18) 女のしくみ (7) 言葉と対話 (6) インターネット (1) 創作技法 (2) RSS フィード 新着記事追加をお知らせします (RSS とは) 携帯版 携帯用ページも用意しています
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『winternote - トップページ』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く