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ノーベル賞
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今日では、イスラーム教徒(ムスリム)の大半が科学の進歩に条件つきで賛成しています。神が創造した宇宙を分析することは神の本質を知る道であり、科学技術の発展こそ神の意志と考える。けれども、イスラームの信仰や倫理を害するような科学の成果は絶対に認めない。これが現在、イスラーム世界の主流をなす立場と言っていいでしょう。 こうした態度をムスリムが取るようになった背景には、近代科学とイスラームの根本的対立を棚上げして、科学を受け入れてきた歴史があります。西欧近代科学はイスラーム文明の学習から始まりましたが(Q58参照)、両者が一九世紀に「再会」した時、すでに近代科学とイスラームの間には否定しがたい世界観の対立が生じていました。何より、近代科学はイスラーム信仰の根本とも言うべき「世界の創造と終末」や「来世」といった概念を認めてはいなかったのです。この世界(現世)には始まりも終わりもない。人類が生まれよう
ベリー(英語で「おなか」の意)ダンスは、紀元前一五世紀の壁画にも描かれているエジプトの伝統芸能で、今日でもエジプトやトルコを旅すれば、低価格で毎晩ステージを見ることができます。もっとも、これを「エロチック」と見るかどうかは感性の問題で、現代日本人の感覚からすると、それほどエロチックなものでもありません。トップダンサーの踊りはすでにひとつの芸術ですし、場末のダンサーも客の近くで激しく腰を振って見せるだけです。原則として踊り子さんに手を触れることもできません。もっとも女性があまり肌をさらさない中東にあっては、胸の谷間が見えたり、薄い舞台衣装に透けて見える脚線美がいたく刺激的に映る可能性はあります。ベリーダンスがエロチックという印象は、こうした地域特性とヨーロッパ人のハレム幻想が産んだはかない夢なのかもしれません。 さて、イスラームがベリーダンスを認めるか、とのご質問ですが、この場合問題になり得
飯塚正人(当サイトの主催者)のプロフィール 今月の飯塚正人出没情報(構築中) これまでの研究活動 共同研究プロジェクト 『アル=アフガーニーとイスラームの「近代」』 近現代中東人名辞典( COE高度化推進プロジェクト) 『イスラーム世界がよくわかるQ&A100』( COE高度化推進プロジェクト) |PROFILE|INFORMATION|RESEARCH|PROJECT|DICTIONARY|Q&A100| COPYRIGHT©2000, MASATO IIZUKA. ALL RIGHT RESERVED.
この「ヴェール」は今日「ヒジャーブ」と呼ばれるものを指すと思われますが、ヒジャーブの着用について、教義の面と社会通念の面に分けてお答えしたいと思います。 まず、イスラーム的観点から、ヒジャーブの着用は義務(ワージブ)とみなされるか、という問題ですが、これに関しては諸説あります。義務とみなす人は、主としてコーランの次の章句とさまざまなハディースをその根拠としています。 それから女の信仰者にも言っておやり、慎み深く目を下げて、陰部は大事に守っておき、外部に出ている部分はしかたがないが、そのほかの美しいところは人に見せぬよう。胸には蔽いをかぶせるよう。(二四章三一節) ここで「蔽い」と和訳されているものの原語は「ヒジャーブ」ではありません。また、「しかたがない」「外部に出ている部分」とはどの範囲を指すのか明瞭ではありません。少なくとも、ここからだけでは「コーランは体をすべて覆うヒジャーブの着用を
この本では、平均的な日本人が日ごろ疑問に感じているに違いないイスラーム世界の問題を100問選び、回答を示しています。ただし、ここには著作権上の問題から、編者ふたりによる回答(時間の許すかぎり更新中)しか掲載していません。他の回答を知りたい方は、同書をご参照ください。 《1章のテーマ》 中国・東南アジア・中央アジア・アフリカ・北米のイスラーム、キリスト教・ユダヤ教との関係、イスラームの諸宗派と新興宗教、日本との関係、パレスティナ問題、アフガニスタン内戦、旧ユーゴスラビア内戦(コソヴォ問題)、イスラーム教徒になる方法、イスラーム教徒と付き合う方法
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