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トップ連載【宗教リテラシー向上委員会】 「科学と宗教の関係」を描く『チ。』の問題点 藤井修平 2024年9月21日 2024年10月から、魚豊氏の漫画『チ。 地球の運動について』のアニメがNHKで放送されることが発表された。本作は手塚治虫文化賞のマンガ大賞をはじめ多くの賞を受賞している評価の高い作品だが、キリスト教と科学史に対する偏見を植え付けかねない問題作だと私は考えている。今回は、本作に見られる問題点から「科学と宗教リテラシー」の必要性を指摘したい。 本作の舞台は15世紀ヨーロッパの「P王国(人名からしてポーランドと思われる)」。主人公の一人ラファウは、一般に信じられている天動説ではなく地動説が正しいと確信する。しかしその説は当時普及していた「C教」が異端研究とするものであり、彼と彼の地動説を継承する人々は、異端審問官による迫害にさらされる――というストーリーである。 SNS上で何人か
関西学院同窓会報「母校通信」の153号(2024年春号)に掲載された「日本の防衛を考える 防衛省・自衛隊で活躍された同窓生とともに」と題する対談が、同学院の関係者から批判を浴びている。 巻頭企画として収録されたこの対談には、同学院系列校を卒業した柏原敬子(大学社会学部)、髙橋憲一(中学部・高等部)、井上武史(中学部・高等部)の3氏が出席。同大学学長の森康俊氏が司会を務めており、リード文には「自衛隊の女性で初の空将補になり航空自衛隊で活躍された柏原敬子氏と防衛省で事務方トップの事務次官を務めてこられた髙橋憲一氏に、在学時や勤務時の貴重なお話をはじめ、日本の安全保障環境をどのように見られているか森康俊学長と法学部の井上武史教授が伺った」とある。 井上氏は「第二次世界大戦で国のために戦い亡くなった方たちがいてこそ、この令和の時代の平和や民主主義の社会が成り立っていると考えています。憲法学者や国民
『岩波版新約聖書』は第一分冊『マルコによる福音書 マタイによる福音書』が1995年に発売され、その後1996年に発刊された『パウロ書簡』で全5冊が完結した。以来、『岩波版』は、その独自の翻訳方針から信者以外の一般の読者層にも幅広く受容された。責任編集の佐藤研氏によれば、「改訂作業の方針は初版のそれと同一であるが、より徹底したものにするよう試みた」「事実上これが『岩波版新約聖書』の最終決定版」だという。 「もし人が私の後ろから従って来たいと望むならば、自分自身を否み、自分の十字架を担って私に従って来るがよい。」 「もし人が私の後ろから従って来たいと望むならば、自分自身を否み、自分の杭殺柱を担って私に従って来るがよい。」 「そして彼らは、彼を十字架につける。」 「そして彼らは、彼を杭殺柱につける。」 「あなたたちは十字架につけられた者、ナザレ人イエスを探している。彼は起こされた、ここにはいない
カトリック中央協議会、在日大韓基督教会、日本イエス・キリスト教団、日本基督教団、日本聖公会、日本バプテスト連盟、日本福音ルーテル教会、日本キリスト教協議会(NCC)の8教派・団体は11月25日、統一協会(世界平和統一家庭連合)への解散命令請求を受け、「世界平和統一家庭連合(旧・統一協会)に対する解散命令請求に関する声明」を発表した。 声明は、統一協会を「法令に違反し、著しく公共の福祉を害する『破壊的カルト』」と認識する立場から今回の解散命令請求を評価した上で、「自由意志をゆがめられ、継続して情報操作や精神的あるいは経済的虐待を受け続けた結果、これまで旧・統一協会を離れる機会を得られなかった被害者たちも多くいる」とし、「現役信者とその家族たち、脱会者とその家族たちに対する差別につながっては」ならないと指摘。「国が旧・統一協会の違法性・悪質性を認定した新しい局面を見据えつつ、今後も継続して旧・
トップ特集実名告発で示された道 元ジャニーズJr. 二本樹顕理さんインタビュー 父との確執 性被害、依存症、うつからの立ち直り 2023年6月11日 1年半の在籍期間中、複数回にわたる性被害にあったことを告白した元ジャニーズJr.の二本樹顕理さん。渡米後に日本人クリスチャンやゴスペルとの出会いから洗礼を受けたことも打ち明け、現在は同様の性被害をなくすため事務所に対し、誠実な対応を訴え続けている。実名、顔出しでの証言に踏み切った理由などについて話を聞いた。 学校や教会も無縁ではない 〝「福音の光」照らし一歩踏み込まないと〟 教育熱心な父親との間には、幼いころから確執があった。敷かれたレールから逃れたいとの思いもあり、芸能や音楽などアートへの道を志し、10代で劇団に所属したが、日の目を見ることはほとんどなかった。しかし、幸運にもジャニーズ事務所に移籍した途端、テレビ出演などの大きな仕事が決まり
トップ宣教・教会・神学『福音と社会』掲載の司祭による「書評」に批判殺到「無知、偏見、憎悪に満ちた差別記事」 編集部は「多様な意見を尊重」 2023年1月23日 カトリック社会問題研究所(狩野繁之代表幹事)が発行するカトリック雑誌『福音と社会』で、2022年8月発行の323号から12月発行の325号まで、3号にわたって掲載された『LGBTとキリスト教 20人のストーリー』(日本キリスト教団出版局)の「書評」が、トランスジェンダーをはじめとする性的マイノリティ当事者への無知や偏見に満ちた差別的内容だと批判する声が多数上がっている。 「『LGBTとキリスト教 20人のストーリー』を読んで」と題する書評を執筆したのは、カトリック司祭の谷口幸紀氏。「前(ママ)」「中」「下」の3回にわたって同書の内容にほんのわずかのみ触れつつ、「性別のトランジション(移行または転換)があったかのように語るジェンダー論
聖路加国際病院(東京都中央区)で難病治療に伴うケアを受けていた女性患者が、スピリチュアルケアを担当する日本基督教団所属の牧師(チャプレン)A氏から性被害を受けたとして、牧師と病院を運営する聖路加国際大学を訴えていた裁判で10月7日、原告の女性、被告のA氏、女性看護師、男性医師による尋問が行われた(東京地裁・桃崎剛裁判長)。 訴状などによると、女性は2016年12月に同病院へ転院後、17年5月、2度にわたって院内で牧師と面会中、性被害にあったとしている。牧師は18年9月、強制わいせつの容疑で書類送検されたが、同12月に嫌疑不十分で不起訴処分となっている。原告の女性は、日本基督教団や日本スピリチュアルケア学会、病院の使用者責任に関与する日本聖公会にも救済を求めたが、誠実な対応がなされず二次的、三次的に苦痛を受けたと主張。真相究明と尊厳の回復を求め続けている。 A氏は7日の本人尋問で、「職業倫理
トップ特集カトリック司教団「統一教会はキリスト教ではない」 協力の誘いに警告 〝政治〟でなく〝教理〟で判断 【再録】1985年11月2日 『キリスト教年鑑』が統一協会の情報掲載を取りやめる判断を下した1989年に先駆けて、カトリック司教団は85年の段階ですでに「キリスト教ではない」との公式見解を表明していた。併載された「統一教会超教派部長」のコメントと合わせて再録する。なお、この段階ではまだ一貫して「統一協会」と表記する前の段階だったことを考慮し、当時の原文通り「統一教会」の表記を使用している。 統一教会の「抗議・質問」に「回答」 日本カトリック司教団が「統一教会(世界基督教統一神霊協会)はキリスト教ではなく、エキュメニズム(教会再一致運動)の対象でもない」という声明(六月二十二日付)を発表して以来、両教会の間で「抗議・質問」(七月二十九日付)の提出、それへの「回答」(十月九日付)といった
トップ特集旧・統一協会 元信者が証言「本質は変わっていない」 セブンスデー・アドベンチスト教団牧師 花田憲彦さん 2022年8月11日 安倍晋三元首相の銃撃を受けて、政治と宗教との癒着、「宗教2世」の問題が改めて取りざたされる中、統一協会(現・世界平和統一家庭連合)をエホバの証人、モルモン教とともに「異端」として遠ざけてきた日本のキリスト教諸教会は、いかに他人事とせず、当事者意識を持って受け止めているだろうか。学生時代に3年間、統一協会で活動しながら、救出活動を行う「エクレシア会」の和賀眞也さん(セブンスデー・アドベンチスト教団名誉牧師)との出会いで脱会を果たし、後に牧師となった花田憲彦さん(セブンスデー・アドベンチスト教団立川キリスト教会主任牧師)に、今回の事件から考えるべきことについて話を聞いた。 〝キリスト教会の責任は大きい〟 「原理研究会」での極貧生活を振り返る 事件直後、「特定の
宗教と政治の癒着をめぐる問題から、旧・統一協会(世界平和統一家庭連合)による被害が再注目されている。かつて統一協会系の「教会」に関する情報も掲載していた『キリスト教年鑑』が掲載を取りやめた1989年版に、その経緯と理由を説明するために収録した座談会が残されている。併載されたカトリック関係者からのコメントと合わせて再録したい。なお、再録は原文のままを原則とし、当該教団の表記については「キリスト教の教会ではない」との認識から本紙の方針として「協会」の表記に統一している。 Part I 座談会 A=神学者 B=牧師 1 既存の教会が認知しているかどうか 編集部 『キリスト教年鑑』1989年版の編集に当たって世界基督教統一神霊協会(以下統一協会と記載)をどう扱うかが、問題となってまいりました。従来から、統一協会の記載について、さまざまな所からさまざまな形で異議が寄せられてきました。しかし、編集部と
参院選の最終盤に起こった安倍晋三元首相の銃撃事件が、思わぬ方向に波紋を広げている。7月8日、奈良市内で街頭演説中の安倍元首相を狙った凶弾は、多額の献金で母親を自己破産に追い込んだ「世界平和統一家庭連合(旧・統一協会)」に恨みを持つという山上徹也容疑者によるものだった。 これまでの供述によると、2019年10月に来日した家庭連合の総裁、韓鶴子(ハン・ハクジャ)氏を狙い愛知県まで足を運んだものの、信者以外は会場に入れなかったため断念。2021年9月に、関連団体である「天宙平和連合(UPF)」のイベントに、安倍元首相がドナルド・トランプ前米大統領とともにビデオメッセージを送っていたことから、「総裁を日本に連れてきた岸信介元総理の孫」である安倍元首相を殺害しようと犯行に及んだという。 これを受けて7月11日に記者会見を開いた家庭連合の田中富広会長は、山上容疑者が同連合とは無関係、母親は1998年ご
第26回参議院選挙の投開票日が7月10日に迫っている。あらためて「キリスト教と政治」について考えたい。特にクリスチャンの有権者、宗教を信じる人々の投票行動に興味を持つ方々に読んでいただきたい。 よりよい選択肢としての「クリスチャン」候補? そもそもキリスト教はどんなに腐敗した政治形態とも併存・癒着できる。他宗教や無宗教政府のもとでも平和的に、または地下に潜りながらでも、その社会に存在するのがキリスト教だ。 次に、キリスト教の多様性は決して無視できない。現在、世界人口は78億7500万人に達する。キリスト教徒は、24億超を抱える最大の宗教だ。ざっくり3人に1人弱がクリスチャンという計算となる。どんな政治信条を持ち、どんな政体を支持するか。「キリスト教徒だから〇×党支持だ」と一概に言えないことは自明である。 何よりもクリスチャン政治家が誕生しても、世界が良くなるとは限らない。トランプ元大統領も
神道政治連盟(神政連)の国会議員懇談会(安倍晋三会長)で配られた冊子が、保守的キリスト教の価値観に基づくLGBTへの偏見に満ちていると批判を浴びている。6月13日に行われた同懇談会の席上、参考資料として配布された冊子は『夫婦別姓 同性婚 パートナーシップ LGBT 家族と社会に関わる諸問題』と題し、それぞれのテーマで連盟が招いた講師による講演録を収めたもの。 神政連は全国の神社を統括する神社本庁の関係団体で、その理念に賛同する国会議員263人が所属。そのほとんどが自民党選出の議員で、保守系団体「日本会議」国会議員懇談会との重複も多い。歴代政権では安倍内閣の閣僚20人中19人、菅内閣20人中18人、岸田内閣20人中17人が属するという蜜月ぶり。 問題とされているのは「同性愛と同性婚の真相を知る」と題した、弘前学院大学宗教主任の楊尚眞(ヤン・サンジン)氏による講演。この中で楊氏は、講演の目的を
トップ海外キリル総主教、WCCの書簡に返答 「露骨なロシア嫌悪」「政治的偏見や一方的な見方」と反論 2022年3月14日 世界教会協議会(WCC)総幹事代行のイオアン・サウカ氏=写真=は3月2日、モスクワ及び全ロシア正教会の指導者キリル総主教宛てに書簡を送付し、ウクライナへの攻撃を止めるために「為政者たちへの介入と調停」「対話と交渉を通じて平和をもたらす努力」を求めた。書簡は、WCC加盟教会の指導者や信徒から日々、戦争を終わらせるよう、キリル総主教に仲介を求める手紙を受け取っていることを明かし、「この絶望的な時に、多くの人が平和的解決のための希望の兆しをもたらすことができる存在」として注目するキリル総主教に対し、「正教会の信仰深い信徒たちでもある、苦しんでいる兄弟姉妹たちのために、あなたの声を上げてください」と懇願した。 WCC中央委員の西原廉太氏(立教大学総長)によるFacebookの投
日本ハリストス正教会(正式名=聖自治日本正教会、ダニイル主代郁夫府主教)は3月10日、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて「愛と平和の希求」と題する声明を発表し、あらゆる暴力行為と破壊に反対するとの姿勢を明らかにした。「紛争の当事者である正教の兄弟間のみならず」全世界の「友愛と平和の実現」を願うとしてロシア正教会、ウクライナ正教会への具体的な言及は避けたものの、ウクライナにおける紛争の一日も早い終結を願うと同時に、「この紛争によるすべての犠牲者と被災者を慮(おもんぱか)る祈祷」を求めた。 「東方教会」「ギリシャ正教」とも呼ばれる正教会は、ローマ・カトリック教会やプロテスタント諸教会とは異なる伝統の中で、初代教会からの聖伝を確かに受け継いで今日に至っている。日本正教会は、19世紀後半、ロシア正教会の宣教師・聖ニコライによって日本に伝えられ、その後の設立につながった。東京大主教区(大主教座=東京
緊迫するロシア/ウクライナ情勢について2月27日、ロシア正教会の最高指導者モスクワ総主教キリル1世=写真=は教区民に対し、ウクライナにおけるプーチン大統領の敵対勢力について「邪悪な勢力(evil forces)」と改めて語った。AFPなど複数のメディアが報じている。総主教キリル1世は2019年12月にも、正教会内部の一致に関わる問題として「邪悪な勢力(evil forces)」と発言している。なお「総主教」は歴史的教会の最高位聖職者を意味し、教皇と同位の教会首長を意味する。 発言の背景には、正教会世界において2014年以来、特に激しくなった教会法上の問題「ウクライナ正教会の独立・自治」についての議論がある。したがってキリル1世の発言は、今回の戦争のみを背景に理解されるべきものではない。しかしロシアとウクライナ両国の歴史的・宗教的な背景、また政治と領土問題などが複雑に絡み合う最中でのロシア最
私がふだん話しているヘブライ語には、男性形と女性形、さらに単数形と複数形がある。例えば「学生」と言う時には、男子学生(単数)、男子学生(複数)、女子学生(単数)、女子学生(複数)の四つの言い方がある。それに「親愛なる」という形容詞をつけるならば、それも四通りに活用する。 私がヘブライ語を習い始めた1980年代には、複数の人間がいる場合、そこに男性が1人でもいれば男性複数形、女性だけなら女性複数形を用いるということだった。だが後に、その場にいる人のうち男性が多数なら男性複数形、女性が多数なら女性複数形を使うことに決まった。イスラエルには正式なヘブライ語について決定する機関(ヘブライ語アカデミー)=写真=がある。 ざっと見てどちらが多数か分かる時はいいが、判断がつきかねる時は困ると思っていたのだが、近年は男性形と女性形を併記すべしということになった。つまり学生宛てのメールには、「親愛なる(男性
今年10月27日、香港の立法機関である香港特別行政区立法会において、映画に関し過去へ遡った検閲処罰を可能とする条例改正案が可決された。香港では今年6月にも国家安全維持法に基づく検閲の方針が示され関係者に衝撃が走ったばかりだが、中国当局による香港映画への締めつけは留まるところを知らない。こうした流れに対し、表現の自由を尊重する観点などから香港映画の未来を危ぶむ声は大きい。危機を憂う心情に対しては共感を覚えつつも、外野でただ嘆いて済ませることを良としない立場から、ここでは直近の実作に即して香港映画すなわち香港電影の今後を展望したい。 『我が心の香港 映画監督アン・ホイ』は、丸ごと香港電影史とさえ言える、1952年に一家で香港へ移住した許鞍華(アン・ホイ)の一代記だ。長年の親交をもつ張艾嘉(シルヴィア・チャン)や劉徳華(アンディ・ラウ)ら香港スター俳優の出演をはじめ、徐克(ツイ・ハーク)、陳果(
昨秋のことである。突然、SMクラブのママから連絡をもらった。何事かと思ったら、「お店の25周年記念イベントのポスター撮影をしたいので、本堂でロケをさせてほしい」という相談だった。お寺アイドルの育成はじめ、かなりの変化球に対応してきた私だが、この時ばかりはさすがに当惑した。でも、SMクラブと聞いただけで拒絶するのは偏見が過ぎると思い、「とりあえず会いましょう」と返事をした。 数日してママがやってきた。本堂はロケ地として完璧だったらしい。「お店の女の子を絵具で全身金色に塗って、菩薩さまのいで立ちでご本尊の前に並べて写真を撮りたい」と、ポスター写真のイメージを興奮気味に語ってくれた。私は、拒否反応を示すよりも妙に共感してしまった。お坊さんだって、法衣を着た瞬間にスイッチが入る。「コスプレ」がブームなのも、アニメのキャラに成りきることで特別な世界に足を踏み入れられるからであろう。 25周年イベント
愛知県の大村秀章知事は4月13日、同県豊田市のキリスト教会で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したことを明らかにした。教会名は明かされていないが、教会では今月4日、イースター(復活祭)を祝う礼拝が行われており、感染防止対策をせずに集団で歌を歌っていたことが原因だとし、「密な状況でみんなで大声で歌を歌った。宗教行事なのかもしれませんが、いまのコロナウイルスのときですから極めて遺憾だ」と発言した。 この日、午後2時から4時までと午後6時から8時までの2回に分けて行われた礼拝の出席者は延べ130人とされており、一部の信徒は会食も行っていたという。このクラスターによって13日までに36人の感染が判明している。教会の管理者によると、検温やマスクの着用、換気は実施し、席の間隔も空けていたということだが、感染は防ぎきれなかった。 大村知事は「しばらく施設を使用中止にできないか市と相談する
在日大韓基督教会(KCCJ)訪朝団(4人)と日本キリスト教協議会(NCCJ)訪朝団(4人)が北朝鮮の朝鮮基督教連盟との交流事業を目的に、7月27日から8月1日に平壌を訪問したことが明らかになった。朝鮮総連の機関紙『朝鮮新報』が「平壌発」として報じた。「鳳岫教会で行われた礼拝のようす」と説明のある写真も掲載されている。日時は明らかにされていないが、訪問期間内の礼拝とすれば、平壌の鳳岫(ポンス)教会で7月28日に行われたと見られる。 今回の訪問は、東京オリンピックが開かれる2020年に、南北のキリスト教会の代表たちを日本に招致し、祖国の平和統一のための礼拝をささげる計画を協議するため、と同紙。在日朝鮮人平和統一協会の李栄勲副会長が同行したとも報じている。 また、日本政府による輸出規制問題をめぐり、NCCJは7月17日、韓国プレスセンターで韓国NCC(韓国基督教教会協議会、NCCK)と共同記者会
トップ特集【随時更新中】 全国のオンライン礼拝・ミサ一覧 初めての方もぜひご参加ください。 2022年4月25日更新 新型コロナウイルスの影響を受け、全国の教会が相次いでオンラインでの礼拝を配信し始めました。すでに以前からネットを介して礼拝を公開している教会も含め、可能な範囲で情報を集約し、ご紹介したいと思います。初めての方も、信者でない方も、かつては教会に通っていたという方も、ご自宅からさまざまな教派の多種多様な礼拝にぜひご参加ください。リアルタイムでライブ配信をしている場合、概ね毎週日曜の午前10~11時ごろから始まりますが、録画映像のみを公開している教会、ホームページに動画を貼り付け限定公開の設定にしている教会などもありますので事前の確認が必要です。なお、参加の際にはページ最下段の「オンライン礼拝の心得」もご参照ください。 Twitterアカウントをお持ちの教会、または参加された方は
トップ特集NHK連続テレビ小説『エール』撮影の舞台裏 〝信仰熱心〟な関内家 リアリティへのこだわり キリスト教考証担当 西原廉太(立教学院副院長) 2020年5月1日 3月30日から放映が始まったNHK連続テレビ小説『エール』。「長崎の鐘」や「栄冠は君に輝く」の他、「六甲おろし」「闘魂こめて」などの応援歌を作曲した古関裕而(ゆうじ)と、妻で歌手としても活躍した金子(きんこ)をモデルに描く、音楽と共に生きた夫婦の物語。福島で生まれ、後に多くの名曲を生み出すことになる作曲家・古山裕一役を窪田正孝、後に裕一と結婚する関内音役を二階堂ふみ、音の父親・関内安隆役を光石研、母の関内光子役を薬師丸ひろ子が演じる。関内家が熱心なクリスチャンの信徒家庭という設定のため、「キリスト教考証」として、脚本・台本についての考証、俳優への演技指導などを担当した西原廉太氏(立教学院副院長)に、本ドラマへの期待、撮影の裏
新型コロナウイルス感染拡大の影響は、教会の礼拝やミサにも及んでいる。カトリック東京大司教区(菊地功大司教)は3月10日、「新型コロナウイルス感染症に伴う3月15日以降の対応」を発表。2週間の期限付きだった公開ミサの中止を延長し、15日以降も当面の間、インターネットでの映像配信を継続すると決めた。教派だけでなく、規模や立地の違いによっても対応はさまざま。現場で苦闘する2人の牧師に、対策や胸中について話を聞いた。 苦悩にじむ「いのちつなぐための礼拝」 伝えたい〝温かさ 優しさ 信頼を大切に〟 「出なくてもいい」蔓延を恐れる Aさん(プロテスタント教会牧師) 礼拝は行っていますが、聖餐式は4月まで中止。礼拝では間隔を空けて座るなど、互いの距離をとるための工夫をしています。特に高齢者への配慮、また、韓国の宗教団体によるクラスター感染情報を受けてキリスト教に対する風評の悪化に配慮し、可能な限りの対
見た目は十字架のついたロザリオだが、スマートフォンと接続して祈りを捧げるさまざまな機能を備える「スマート」ロザリオが10月15日、バチカン(ローマ教皇庁)が記者会見で発表した。公営『バチカン・ニュース』が報じた。 同製品を販売するのは「教皇による祈りの世界ネットワーク」。175年の歴史を持つ組織で、台湾のパソコン関連企業「エイサー」の子会社「GadgeTek」と協力して開発した。 祈りのための「スマート」ロザリオは、教会最高の宗教的伝統と最先端技術を融合するプロジェクトで、バチカンが時代の流れに乗っていることを証明するものと、デジタルガジェット専門ニュース『エンガジェット』は報じている。 スマートロザリオはブレスレットのように手首に巻きつけられ、スマホ向けの専用アプリと接続して使う。十字を切ると起動する。ランニング距離やカロリー燃焼を計測するフィットネス用のスマートブレスレットにもなるとい
キリスト教会で説教などに引用される「ドナウの跳ね橋」という話をご存じだろうか。「跳ね橋」とは船がその下を通る際に橋が跳ね上がる仕組みの橋で、要約すると以下のような内容だ。 ヨーロッパのドナウ川に架かる跳ね橋の管理をしている男がいた。その男には独り息子がいて、跳ね橋のワイヤーを巻き上げる作業を手伝っていた。跳ね橋が上がり、船が通ると、船上の人々は親子に向かって笑顔で手を振るのだった。ある日のこと、船が近づいたのでいつものように父親は跳ね橋を上げようとした。すると、あろうことかワイヤーを巻き上げる機械に息子が落ちて挟まっているではないか。このままワイヤーを巻き上げれば息子は巻き込まれて死んでしまう。しかし、巻き上げなければ船は橋げたに激突して船上にいる多くの人のいのちが失われる。船は刻々と近づき息子を助けている時間の余裕はない。そこで父親はワイヤーを巻き上げた。跳ね橋は上がり、船は無事に通過し
トップ特集研究者の誠実さを問う 深井智朗氏への「公開質問状」書いた小柳敦史氏インタビュー〝学会・出版社の責任は重大〟 2019年6月11日 深井智朗氏(東洋英和女学院元院長)による著作・論文における捏造問題をめぐり、読売新聞社(山口寿一社長)と中央公論新社(松田陽三社長)は5月17日、「第19回『読売・吉野作造賞』授賞取り消しのお知らせ」と題する告知を両社サイトにそれぞれ掲載した。対象となったのは同氏の著書『プロテスタンティズム』(中公新書)。「授賞取り消し」の理由について両社は、「深井氏には研究者倫理の欠如が認められ、研究姿勢に重大な問題があり、『プロテスタンティズム』もそのような研究姿勢のもとで執筆された著作に含まれると見ざるを得ない」と指摘し、「深井氏から読売新聞社と中央公論新社にはこの件に関して何の申し出もなく、選考過程で深井氏の問題を把握することはできませんでした」としている。
東洋英和女学院大学(池田明史学長)は5月10日、同院長・人間科学部保育子ども学科教授の深井智朗氏=5月10日まで同学院サイトに掲載されていた写真=による「研究活動上の不正行為が認定された」とし、同大学研究活動上の不正行為防止に関する規程第17条に基づく調査の結果を公表した。 公表された資料によると同女学院は、本紙がweb上で公開した2018年10月3日付の記事に端を発し、聖学院大学、金城学院大学在職中に研究、発表した著書『ヴァイマールの聖なる政治的精神――ドイツ・ナショナリズムとプロテスタンティズム』(岩波書店)、論考「エルンスト・トレルチの家計簿」(『図書』岩波書店、2015年8月号掲載)に「捏造の疑いがあること」を認め、調査委員会を設置。両大学の協力を得て、研究活動上の不正行為の有無を調査したという。 調査委員会の陣容は佐藤智美氏(東洋英和女学院大学副学長)を筆頭に、聖学院大学元学長の
日本聖公会正義と平和委員会をはじめとする管区諸委員会は3月29日、桃山学院教育大学(梶田叡一学長)の2019年度入学式で「君が代」の斉唱が行われようとしていることについて、中止するよう要望した。同大学では2018年度の入学式で「日の丸」が掲揚され「君が代」が斉唱されていた。日本聖公会は2000年の第52(定期)総会で、「国旗『日の丸』、国家『君が代』の強制の反対を政府に要望する件」を採択しており、要望書は今回の件について「聖公会のキリスト教精神に反するだけでなく、何よりも建学の精神を大切にすべき私立大学の立場を離れるもの」と非難した。全文は以下の通り。 学校法人桃山学院 理事長 出田善蔵 様 学院長 磯 晴久 様 桃山学院教育大学 学長 梶田叡一 様 桃山学院教育大学入学式での君が代斉唱の中止を求める要望書 桃山学院教育大学の2018年度入学式において日の丸掲揚と君が代斉唱が行われ、来る
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