これまで、行政・司法といった領域における、ファシリテーション技術を活かした「デモクラシーの活性化」への取り組みを見てまいりましたが、今回はいよいよ、「立法」におけるファシリテーションの可能性を探ってみたいと思います。 いうまでもありませんが、わが国を初めとする大多数の国々では「代議制」が採用されています。ですから、実際に立法を行うのはあくまでも「代表者」であり、一般の市民ではありません。 したがって、このような「代議制デモクラシー」を活性化するには、大きく分けて2つの方向性があると考えられます。一つは「直接民主制」の要素を強めていく方向であり、たとえば住民投票の実施などは、その代表的な例であるといえるでしょう。 そしてもう一つが、今回取り上げる「市民社会における話し合い」と「政治システムにおける話し合い」との関係を強化していこうという方向です。 連載の第2回において、私たちは次のよ