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TGS2024
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集団遺伝学講座 第1回 自己紹介 第2回 ヒトの集団遺伝学 第3回 遺伝子プール 第4回 復習 第5回 遺伝子頻度 第6回 ハーディ・ワインベルクの法則 (一般化) 第7回 ハーディ・ワインベルクの法則 (応用例) 第8回 ABO式血液型の形式遺伝学 第9回 遺伝子の対合 第10回 同系交配によるヘテロ個体の減少率 第11回 表現型への近親婚の効果 第12回 統計の尺度 第13回 集団の分散 第14回 近親の間の相関 第15回 患者同胞法 affected sib-pair method 第16回 遺伝子頻度の変化 第17回 集団の大きさのゆらぎによる効果 第18回 自然選択による遺伝子頻度の変化 第19回 自然選択による変化の公式 第20回 量的形質のモデル:しきい値と切端選抜 第21回 遺伝子頻度の平衡 第22回 突然変異と機会的浮動の釣合い:中立多型neutral 第23回 頻度依存
狂犬病に感染した場合、直ちにワクチン接種と免疫血清の投与を行うことで発病を防ぐことができます。狂犬病ウイルスは神経を通って脳に運ばれるまでに時間がかかるため、それまでに最初は免疫血清が、ついでワクチンによる免疫がウイルスの脳内での増殖を阻止すると考えられています。 一旦発病した人は、治療法がなく、助かることはないとされてきました。ところが、米国ミルウォーキー州で2004年に狂犬病にかかった少女がワクチンや免疫血清を使わず、治療だけで回復した例が出て、かなりの話題になりました。人獣共通感染症連続講座176回では、「狂犬病を発病した患者の最初の回復例」として紹介しました。 ところで、今年出版されたBill WasikとMonica Murphy が共著の“Rabid: A Cultural History of the World’s Most Diabolical Virus”(狂犬病のよう
第24回集団遺伝学講座 安田徳一{YASUDA,Norikazu} 9.3 近親婚データによる遺伝的荷重の推定 乳幼児の死亡や先天異常に遺伝的要因が関っているかについての研究では、近親婚から生まれた子どもの死亡率や異常率のデータが用いられている。モートン・クロー・マラー(Morton, Crow & Mullur 1956)は遺伝的荷重の考えをを用いてヒトの近親婚データでこの問題の解明を行った。その結果、その後の多くの研究からも、ヒトは誰でも平均して2~4個の致死遺伝子相当量lethal equivalentの保因者carrierであることが推論された。 一つの遺伝子座について近親婚の子どもにみられる遺伝的荷重は前回の講義(9.2節)の最後に示した式で与えられる。子どもの死亡率や異常率はむしろ複数の遺伝子座が関与していると考えられるから、近似的におのおのの座の寄与を乗じたものが観察された遺
5.4 表現型への近親婚の効果 いとこなど血縁のある男女が結婚すると異常児が産まれるかもという不安がある。 アルカプトン尿症などの先天性代謝異常症のように単一の常染色体劣性遺伝子でその出現頻度を考察してみよう。 ホモゲンチヂン酸デオキシナーゼ(HGO)の活性がない劣性突然変異遺伝子の頻度はほぼ q=1/500 である。 任意交配集団でのアルカプトン尿症の発生率は q**2 = {1/500}**2 = 4x10-6 と予測される。 いとこ婚の夫婦から産まれる子どもの近交係数は f = 1/16 = 0.0625 であるから、そのうちアルカプトン尿症児の発生率はオート接合によるのが fq = 0.000125 = 125x10-6、アロ接合によるのが (1-f)q**2 = 3.75x10-6で、合計128.75x10-6と予測される。 これは他人婚の子どもでの予測発生率と比べて約32倍も高
山内先生の紹介 第178回 新刊書 「<眠り病>は眠らない」 (2/9/08) 第177回 人獣共通感染症との40年のかかわりを振り返る (7/16/07) 第176回 狂犬病を発病した患者の最初の回復例 (4/7/07) 第175回 小澤義博氏の論説「牛海綿状脳症(BSE): 欧州と日本の現状分析と対策」への反論 山内一也、品川森一 (3/11/07) 第174回 全頭検査こそ合理的:プルシナーとの対談 (12/6/06) 第173回 BSEの危険度はどこまでわかったかープリオンの科学最前線 (11/3/06) 第172回 非定型BSEは孤発性BSEか? (10/9/06) 第171回 食品添加物として承認されたウイルス (10/1/06) 第170回 新刊書「地球村で共存するウイルスと人類」 (9/30/06) 第169回 自然界でのウイルスの生態 (2/2/06) 第168回
安田です。 このたび、集団遺伝学の講義を担当することになりました。 よろしくお願いいたします。 最初に簡単な自己紹介をします。 次いでこの講義のおおよその内容を話したいと思います。 その後で「集団遺伝学とは...」と改めてスタートしたいと考えています。 私は昭和9年11月18日生まれで、場所は当時の地名で東京市板橋区だったかと思います。 現在の東武東上線の中板橋駅が生家からの最寄り駅です。 大学(学部)を卒業するまで当所で育ちました。 現在の家族構成は妻が1人、娘4人と母です。 私は今、(財)遺伝学普及会の情報資源研究センターで仕事をしています。 その仕事の内容は国立遺伝学研究所(遺伝研)の日本DNAデータバンク(DDBJ)で、DNAデータのレビューです。 これは登録されてくるDNA塩基配列がきちんとまとめられているかをチェックしたり、また利用し易いように整理・分類する作業です。 昨年の
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