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パリ五輪
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フォントについて述べることが度量の小ささの露呈であると一部の人が考えているとしても、なお私はこのトピックを書かずにはいられないだろう。自分が作る書類や人がどうフォントを使うとか、そういうときに私はほとんどフォントにこだわらないが、単に長い電子テキストを読むためにプリントアウトするとき、読みやすいフォントの方がいいことは疑いない。そして、読みやすいフォントとそうでないフォントは確かに存在するし、それを気にしない人はそのことに気づいていないだけだ。これは多少の好みか関係するにせよ一般的な傾向としては断言して良い類だ。 コンピュータブームと共に、コンピュータ用フォントの品揃えもいよいよ豪華になってきた。数十書体をパックにして数千円で売っている例も珍しくなくなっている。しかし、それでも非常に重要な書体が発売されていないことに気づいているだろうか? それは、「細ゴシック」ないし「極細ゴシック」などと
近年、「ご利用いただけます」「ご覧いただけます」「お申込みいただけます」などの、変てこな敬語がまかり通っている。私は、この表現は変だと思うし、以下に述べるように誤りでさえあると思っている。文法は正しい。だが、用法が間違っていると思うのだ。そのような意味では、「さ入れ言葉」と似ているかもしれない。 「ら抜き言葉」のように誤りであることも広く知られて、一方で定着する新しい日本語があるのを私は肯定して来た。そこへ行くと、このエセ敬語は、おかしいという指摘がなされているのを聞いたことがない。このまま認識されずに定着する勢いであることは、誠に遺憾である。なんと「ダウンロードいただけます」などという表現まで広く使われているのである(Googleで15万件も検索される)。 だが、単語に「いただく」をくっつけると尊敬語になるわけではない。 このエセ敬語には、いくつかの段階があるので、順を追って見ていく必要
「ら」抜き言葉はしばしば話題にあがるが、「さ」入れ言葉というのはご存じだろうか? 不要なところに「さ」を入れてしまうのである。これは使役を表す「せる・させる」という助動詞で、「れる・られる」と同じように五段活用・サ行変格活用の動詞に対しては「せる」を使うべきなのだ。 従って、以下の用法は誤りで、直さなくてはならない。 「やらさせていただきます」→「やらせていただきます」 「行かさせていただきます」→「行かせていただきます」 このような言葉をワープロで打って「変換してくれない!」と怒ったところで、仕方がないのだ。 それでは、このような言葉遣いは文法的に間違っているだけで、時代の流れと共に変わってゆくのを放っておいていいのだろうか? そうではない。この間違いは、「ら」抜き言葉のときとは違って、直すべき誤りなのだ。 例えば、課長であるあなたが部長に「君の部下にやってもらえないだろうか」と聞かれた
「退社」という言葉は大変紛らわしい。「退職した」という意味なのか「帰った」という意味なのか分からないのだ。これは文脈によっても判然としないことが多い。 その最も困る場面が、ある社員が帰った後に電話が鳴り、その彼に取り次いで欲しいと言われたときだろう。「退社した」は正しい言い方である。しかし、久しぶりに電話をしてきた人だったら、「退社」は「退職」の意味に取られるかもしれない。また、夕方に鳴った電話で、すでに辞めてしまった社員を指名され、「退社しました」と答えても、「今日は帰った」という意味に取られるかもしれない。どちらも正しい意味なのである。 ではどう言い換えればよいのか。会社を出てしまったからと行って家に帰ったかどうかは分からないので、「帰宅した」というのはどうもしっくりこない。飲みに行ったり買い物に行っているかもしれないからだ。これらは帰宅の途上での出来事であって、大枠では「帰宅した」と
Webページ上のリンクは「貼る」ものか「張る」ものか。これは見解の分かれるところである。人気検索サイトGoogleで両方検索してみても、ヒット数は拮抗していると言える。 ところで、Webページのいわゆる「無断リンク」は合法かどうかという命題がある。この問題を扱ったページは数多いので議論はそちらに任せるが(ここなど)、合法であることを支持するものが多い。私も、無断リンクは合法な行為であり、「リンク禁止」という記述は無効であるという立場を取る。しかし新聞社をはじめとする数多くのサイトに「許可を得ずリンクするな」ということが書いてある。こうなると私は前も引き合いに出した次の引用を再掲せずにいられないが、新聞社などのたわごとは全くこれと同類である。 さて、リンクというのは正確には単なるアドレスつまりURLの記述にすぎず、そこにHTMLの<A>タグを書いてあるだけである。殆どのブラウザが、この<A>
コンビニエンスストアーやファーストフードのレジスターには、マーケティングのために、客の年齢や性別を入力するためのボタンがある。要は、店員が客の風貌から年齢と性別を(あるいは時として職業も)推測し、ボタンを押すのである。チェーン本部ではこういったデータを収集して、どのような客層がどういった時間に訪れ何を買っていくのかを分析し、販売戦略に活用するのだ。 私は兼ねてから不思議なのだが、いや、爆笑なのだが、といった方が適切だろう。世間にはときどき、見ただけでは男か女か分からない人がいる。だが、年齢はそうはいかない。通常において年齢は実際より若く見せようとするのが常だろう。それも、20代後半を回った女性であれば、ほとんどそれは確実だ。そう努力するにも関わらず、若く見てもらえないこと、年相応に見られてしまうこと、実際より年上に見られてしまうということこそが問題なのだ。美容という分野の目的はその半分以上
総合エンターテイメント 【新しい日本語を作る会】 ■最近腹の立つこと 「議員は勝手に辞めるな」「薬局のグロ画像」「おかしな宅配ピザの割引」「音でビックリさせる、まやかしの恐怖映画」 その他 ■別館 雑多な短めの記事が豊富にあります。 記事リスト1 記事リスト2 記事リスト3 記事リスト4 記事リスト5 記事リスト6 記事リスト7 記事リスト8 記事リスト9 記事リスト10 記事リスト11 記事リスト12 記事リスト13 記事リスト14 記事リスト15 記事リスト16 記事リスト17 記事リスト18 記事リスト19 記事リスト20 記事リスト21 ■解散宣言・「正しい日本語を守る会」 日本語の乱れには原則容認で対処せよ/「ら」抜き言葉と「さ」入れ言葉/クーポン/一般/隠れ家/主婦と専業主婦/確信犯/訴状を見ていないのでコメントできない/週末と平日/逆ギレ ■文科系と理科系のあくなき闘い こん
新しい文明の利器の登場というのは、大きく三種類に分けられる。従来の不便を解消すること、従来の不可能を可能にすること、そして従来より悪くすることだ。三番目のタイプは、そうであるとみんなが気づき始めるまでに、往々にして時間がかかる。 人間というのは、どうも「一対多」でしゃべるのが好きで仕方がないらしい。特に「一」から「多」に向けて一方的にしゃべることが非常に多い。我々は幼い頃から学生生活を終えるまで、大抵「授業」というものに苦しめられる。学生を終えても講演会、プレゼンテーションなどで同じ様な光景が続く。 最近はこういったプレゼンテーションに対し、プレゼン用ソフトウェアが普及している。パワーポイント(マイクロソフト社)、フリーランス(ロータス社)などである。これらは、特にビジネス上のプレゼンテーションや学術上の発表会などに使われることが多い。まだ知らない人も多いかも知れないが、プレゼンといえばパ
以前に掲載していた「怪文書」の出所が、「新しい日本語を作る会」という地下組織だという情報を得た。ほどなく、我々はこの「新しい日本語を作る会」と接触することに成功し、その陰謀に関する詳細を知るに至った。その一部をここで紹介していきたい。
広さの引き合いに出されるものに、東京ドームがある。「東京ドームの○○倍」というやつである。東京ドームの広さは46,755平方メートルである。 【用例】 ・日産自動車の九州工場、なんとその大きさは東京ドームの48倍。 ・大笹牧場の広さは東京ドームの278倍です。 ・釧路湿原は国立公園にも指定され、東京ドーム5,635個分の広さです。 この広さが全然、実感がわかないのだ。278倍とか5,000倍とかという数字は、もう人間がイメージできない倍率である。これはひと言で言えば、比べる対象が間違っているのだ。はじめっから野球場と比べるようなものでないところへ東京ドームを引き合いに出して5,000倍と言われても、広いんだなと言うこと以外、大して広さを理解する足しにはならない。よほど○○平方キロメートルと、数字を言われた方がマシと言うものだ。10平方キロメートルなら大体3キロ×3キロ。東京ドーム213個分
一人称については、「私」と書いて「わたし」と読むことにする。それ以外は廃止とし、また「わたくし」と発音してはならない。 また、「私」で英語のIとusにあたるもの両方を表現するものとする。なぜなら、日本語は本来、単数と複数を区別しないものだからである。独立語「たち」を付するのは自由であるが、人称代名詞「わたし」に勝手に「たち」を付加しただけの複合語と解するべきであり、また「私」単独でも「us」を意味することができるものとする。 例: (従来)「ちょっとバカみたいじゃない?あたしたち」→(改訂後)「ちょっとバカみたいじゃない?私」 ※特別に複数であることを表現する必要が認められる場合のみ、私に[たち]を付加して用いる。 二人称は「あなた」に統一する。漢字表記は「貴方」のみを残し他は廃止とする。また、「メガネ」「ノッポ」「ハゲ」などの外見を二人称の代用とすることも禁止である。 例: (従来)「お
売れっ子コメンテーターとして多方面の番組に出ていた植草一秀氏が、「のぞき」の疑いで東京・品川駅で逮捕されてから、もう1年近くが経過する。一度は罪を認めていたものの、すぐに一転して容疑を否認した氏だが……。 植草一秀氏によれば、当時は「容疑を認めればマスコミにはリークしない」などと執拗に警察に迫られ、認めてしまったのだということである。しかし、そのマスコミはこのニュースを騒ぎ立てた。氏が教授職を務める早稲田大学はすぐに解任した。テレビ番組も氏をレギュラーから外した。そして、個人的な性癖を暴露するなどプライバシーを全く無視した公判と報道がなされてきた。前科についても大きく報道されたが、ZAKZAKの記事によれば、氏はそれも当時の状況を次のように語っている。 「女性も私もウトウトしていた」。アソコに手がいったことには「ももに湿疹(しつしん)ができていて、2、3度かいただけ」。パンストタッチは「ア
言葉の変化に対して、必要以上に保守的であることは好ましくない。一般的に言っても、変化を否定することは、進化を否定することでもある。 ■ 日本語の乱れ問題は、原則容認であるべき ■ 「ら」抜き言葉は、日本語の前進的変化の一面である ■ 「さ」入れ言葉は、日本語に混乱をもたらす悪いタイプの乱れである ■怪文書 ■文脈主義者と言い換え主義者 New! ■新しい日本語を作る会 【各論】
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