財政難や人手不足により各地で博物館の運営が厳しくなる中、運営方法などをテーマにしたセミナーが札幌市で開かれ、学芸員が収蔵品の廃棄や流出を防ぐために対策が必要だと訴えました。 札幌市北区の北海道大学総合博物館で、8日開かれたセミナーには、市民などおよそ70人が参加し、十勝の浦幌町の町立博物館の学芸員、持田誠さんが講演に立ちました。 この中で、持田さんは人口減少に伴って博物館の予算が減少し、職員が1人という状況では収蔵品のうち傷みが進んでいるヒグマやエゾシカの剥製の修復や移設が難しく、去年、やむを得ず処分したことを紹介しました。 その上で持田さんは、「小規模な施設だけで管理するのは将来的に困難になる」と述べ、剥製など管理に専門的な知識を必要とする資料については廃棄や流出を防ぐために周辺の自治体と連携して中核的な博物館に集約させることで、効果的な展示や予算や人材の有効活用につなげられると提案しま