新潟市秋葉区の新潟県埋蔵文化財センターで、企画展「佐渡の王」が開かれている。佐渡市の蔵王(ざおう)遺跡で見つかった銅鏡や祭事用の銅製矢じりなど87点の出土品を展示。1700~1800年ほど前のものとみられ、当時の佐渡島に絶大な権力を持つ王がいた可能性を示す貴重な史料だ。 目玉は、支配者の権威を示す円形の銅鏡「内行花文鏡(ないこうかもんきょう)」(直径10・5センチ)。3~4世紀のものとみられ、これほど古い銅鏡は県内でも珍しいという。 近畿地方で見つかったものと酷似した特徴を持つ木製品も発掘され、近畿のヤマト政権と交易を持つほどの力があったとの見方もできるという。職員の春日真実(かすがもとみ)さん(52)は「島外でこれほどまとまった品が展示されるのは初めて」と話している。 8月25日まで、無料。期間中は無休。問い合わせは同館(0250・25・3981)。