●鎌倉の「差し押さえ状」文献にのみ存在、使い方裏付け 鎌倉時代に家屋や土地の差し押さえに使われた「点定札(てんじょうふだ)」の木簡が、17日までに金沢市南森本町と木越町の2カ所で見つかった。同市埋蔵文化財センターが発掘調査で確認し、国内初の出土としている。専門家は「文献で点定札の存在は知られていたが、実物が出てきたことはなく、貴重な資料となる」と指摘、武家社会の年貢の取り立てや土地管理の実態に迫ることができると説明している。 金沢市埋蔵文化財センターによると、点定札は中世に領主が年貢などの未納入者、逃亡人の家屋、土地の物件を差し押さえたことを示す札となる。 南森本町では2014年度に南森本遺跡で行った宅地造成に伴う発掘調査で、長さ25・2センチ、幅2・8センチ、厚さ0・4センチの札が確認された。木越町では15年度に木越光徳寺跡で実施した金沢外環状道路工事に向けた発掘調査で、長さ20センチ、