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『タスク偏重のデザインはなぜ生まれるのか?』の続きです。 簡単だから 画面を見て悩むデザイナーが「全体はよくわからないから別にしてこの中だけ作るか」と言いながらボタンの先に画面を連ねようとしている オブジェクト指向のUIにするには手順を解体し、オブジェクトを中心に構造化する必要があります。重複しているものはマージし、必要に応じて新しいオブジェクトを定義したり新しいイディオムを検討することもあります。 (例:「簡単に新規作成する」という機能に対して複製、テンプレート、マスターというイディオムを検討する) これらはそれまで作ってきたものとうまく整合するようにしなければいけませんし、整合しないならどこをやめたら全体としてひとつの形にできるのか考えることになります。これは大変です。 対してタスク指向のUIデザインは簡単です。 新しいタスク用に新しい入り口を作って、必要な入出力を線形に並べ、例えばウ
タスク偏重のデザインはなぜ生まれるのか? 今回の「タスク偏重のデザイン」とは何を指すかというと、ナビゲーションが「学ぶ」「知る」「活用する」などになっているソフトウェアを指します。 こういったナビゲーションがなぜ生まれてしまうのか?をぼんやりと考えてみると以下のようなことが思い浮かびます。 要素や機能を動詞でグルーピングし、そのラベルを使ったケースユーザーの行動を時系列でモデリングし、行動名を使ったケースペルソナごとのキャッチフレーズを使ったケース機能を「〇〇学習」「〇〇活用」と仕様書に記述しそのまま使ったケース 1と2と3はUCD、HCD、UXD、JTBDなどの手法が裏目に、4は手法とは関係なくソフトウェア開発の仕様書の書き方が裏目にでたケースとも言えるかもしれません。 1.要素や機能を動詞でグルーピングし、そのラベルを使ったケース ユーザー視点でデザインするはずなのに、タスク偏重なデザ
UIをデザインする時に、初めての人のためのウィザード、振り返るための履歴、変更のための編集画面、データが増えたのでランキング、、、というようにユーザーのタスクごとに行き当たりばったりでデザインしていると、やがてアプリケーションはぐちゃぐちゃになっていきます。 タスクとオブジェクトは単位や検討タイミングが一致しないことが多いので、意識的にオブジェクトを中心とした構造化に取り組む必要があります。 モデリングによってオブジェクトがひとつ定義されるとアプリケーションのさまざまな箇所に影響を与えます。初期から求められる機能に関するものもあれば、インスタンスが増えたときにはじめて求められる機能に関するものもあります。これらを事前に把握しておくと長期的にも整合性のとれたデザインを行うことができます。結果的にタスクに振り回されず、むしろ「オブジェクトを中心とした土台に対してタスクをどうマッピングしていくの
名詞の場合 (検索など多少の例外はあるものの)基本的にアプリケーションの最上位のナビゲーションであるルートナビゲーションにはオブジェクトを並べます。その理由はシンプルです。こうすることでユーザーが名詞→動詞の順で操作できる構造になるからです。 この部分をもう少し詳しく考えてみましょう。 ルートナビゲーションで普通名詞を選択、コレクションから固有名詞を選択、その詳細を確認して必要に応じて動詞を選択する ルートナビゲーションに並んでいるのは、オブジェクト名です。英語だとこの部分は複数形になることが多い箇所かもしれません。 名詞といってもいわゆる普通名詞です。クラスとそのインスタンスという表現をするならばクラスになるでしょう。 表示されているコレクションに並んでいるものは固有名詞です。こちらはクラスのインスタンスの方です。 つまりユーザーは普通名詞を選択して、その後固有名詞を選択して、必要に応じ
タスク指向のデザインはなぜ生まれるのか? 2023年9月3日 プロパティをどう扱うのか? 2023年8月8日 OOUIへの批判を集めてみる 2023年7月3日 選択パターン 2023年2月15日 ATMはタスク指向UIの免罪符ではない 2023年1月25日 ゲームはモードレスなのか? 2023年1月10日 トレーニングとしてのデザイン 2022年12月15日 なぜルートナビゲーションのラベルは名詞が良いのか 2022年9月22日 動物と道具 2022年4月19日 関係性のパターン:ジェネレーター/シミュレーターパターン 2022年4月7日 関係性のパターン:状態記録パターン 2022年4月7日 関係性のパターン:物理在庫管理パターン 2022年4月7日 関係性のパターン:ストア – ライブラリ パターン 2022年4月7日 アプリケーションの中のオブジェクトとアクション 2022年4月7日
表紙 The Art of User Interface Design ジ・アート・オブ ユーザーインターフェースデザイン 藤井 幸多 少年と博士が並んでいる 扉絵 オブジェクト指向ユーザーインターフェース 健太が思考の中からオブジェクトを手で取り出し、アプリのデザインへ埋め込んでいる それを見守る博士と母親 橘 健太(以下 健太)「決めた!アプリを作る!!」 健太の母「え?アプリ?」 健太「うん!毎日いろんなものを見つけるんだけど図鑑に載ってないものが多くて」 健太「だから見つけたものを記録するアプリを作りたいんだ」 健太の母「それはいいアイデアね!!でも困ったわ。お母さんそういうこと全然詳しくないのよ。あ!イリュウ博士に聞いてみたらどうかしら?」 健太「手品師のジョンおじさん?」 健太の母「そうよ。確かコンピュータに詳しかったはずよ」 射留(いりゅう)研究所 ジョン・イリュウ博士(以下
オブジェクト指向のUI(OOUI)デザインに慣れるためのメニューです。UIの大まかな構造に関する話が主で、以下をなんとなく知っている状態が対象です。 名詞と動詞で捉える 名詞→動詞で構成する アプリケーションをタスクや機能の羅列と捉えるのではなく、オブジェクト(名詞、もの、関心の対象、概念と言い換えても良いです)を並べユーザーに提示し、そこにアクションが付随するという世界観ですので、人によってはアプリケーション像(コンピュータ像)の転換が必要です。 トレーニングメニューはオブジェクトを探すことを重視したものになっています。メニューの中から好きなものを選びやってみましょう。 エクササイズ 想定ユーザーは学校の先生です。 情報は以下のみ、たたき台として20分でスケッチしてみましょう。 生徒の所属しているクラブを確認する 野球部の顧問を確認する テストの平均点が一番高い生徒を見つける 運動部を探
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