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人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。 6月30日(金)、蔵前の本屋さんで行われたイベント、「佐藤亜紀さんと車座トーク」に参加してきました。 他にも何人か、イベントの感想などについて書いてらっしゃる方がいらっしゃいますが、私も内容を以下に纏めておきます。 ・『スウィングしなければ意味がない』を書くきっかけになったことを問う、豊崎由美さんの質問からスタート。 ドイツ内の反ナチ運動についてまとめた本の中で、スウィング・ボーイズ(ユーゲント)について知ったのは92、3年の頃。 そのあまりに頭悪くノンポリであるさまに感銘を受けた。 ナチス時代のことを書く人は他にもいろいろいるだろうが、このあほなガキたちの話を書きたいと思うのは自分しかいない、と思ったのが書こうと思った経緯。 「エーデルワイス海賊団」などのほうがまだ政治性があ
人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。 以前記事を書いたときからずいぶん時間が経ちました。 ようやく記事を更新しようと思うのですが…、今回もちょっとまとまりがつきそうにないので、また続き書きます。 前回の記事 2.空から降ってくるもの ハンブルクの空襲場面、空襲による炎と、それによる煤を含む黒い雨が描かれる。水の描写に注目したとき、空襲後、おそらく炎による気圧の変動や空気の流れ 防火性の堅い胡桃の中身を燃やすにはどうすればいい? 彼らはまず殻を叩き割る。(中略)そこに、真っ白く火を噴くアルミニウムと酸化鉄とケロシンの混じった燃える液体を浴びせ掛ける。家々の柔らかい中身は燃え上がる。(中略)燃える液体が路上に広がると、アスファルトまで融けて燃え始める。液体は燃え上がりながら壁を伝って流れる。熱せられた空気の中で全ての炎
人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。 こんにちは。久しぶりに本の話題です。 佐藤亜紀さんの新刊『スウィングしなけりゃ意味がない』(角川書店、2017年)について。かなり好評を博しております。 タイトルからも分かる通り、ジャズが重要なテーマとなっており、ハンブルクの空襲やナチスのユダヤ人政策など、様々な観点から考察することが可能です。…が、ご本人が参考文献もあげておりますし、そちらの方面からの考察は得意な方にお任せし、私は、湖や雨、空から降ってくるもの、空襲の炎などに注目して考察します(長くなりそうなので、今日は水のイメージのみ)。 ****** 1.水の都 言わずと知れた世紀末ロマン文学に、ローデンバッハの『死都ブリュージュ』がある。亡き妻に酷似した踊り子にのめり込む主人公が、最終的に彼女の首を絞めて殺すという、そ
人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。 こんにちは。 私は2009年の3月に大学院を修了したので、出てからずいぶん経ちました。 その間、1年くらい高等教育機関に所属したこともあったのですが、ほとんどの時間を、所属なく、実家で過ごしました。 所属がない状態で、なおかつ出身大学や大学院から離れた場所ではとても不便なのですが、何とか研究を続けています。 今は大学院修了後に常勤のポストどころか非常勤講師もない、という人も少なくないと思いますので、所属がなくても利用できるリソースをいくつか紹介しようと思います。 私はもともと『源氏物語』の研究をしておりましたので、日本文学や古典に関係するものに偏っています。 1、就活、研究助成金などに関して いきなりですが…、ダメもとでも就活は続けなくてはいけません。 ①Jrec-in 言わず
人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。 あ、いま近くの自衛隊で大砲が鳴った。 のすけちゃんが震えているわ、可哀想に… 最近、気候が良いせいで犬を庭に出すとやたら長い間遊んでいるので、 それを見ている間(うちの犬はなぜか人が見ててあげないと安心できないらしい)暇でしょうがなく、本を読んでいます。 なので、ようやく積読本が少しずつ片付いてきました。 感想、書いておきますね。 佐藤亜紀『小説のタクティクス』(筑摩書房、2014年)は、前作『小説のストラテジー』(青土社、2006年)と対をなす、小説の表現をめぐる評論です。 『小説のストラテジー』は早稲田大学での講義、『小説のタクティクス』は明治大学での講義をもとにしたもので、どちらも詩や小説を書きたいと思っている学生が対象だったと思います。『ストラテジー』のほうは戦略、『タ
人形表象による内面表現を切り口に、新しい文学論の構築を目指す。研究と日常、わんことの生活、そしてブックレビュー。 今日はざっくり近年の傾向を。近年の傾向、と言っても、3年分しか見れないのですが。以前受験した(年齢制限に引っかからなかった)ときにプリントアウトしたぶんは、もう処分してしまったみたい。あのときは、あっさり一次試験で落っこちたので、まったく利用しなかったんですが。 共通問題は、22年「盗作」について、23年「インターネット」、24年「メタフィクション」。 情報メディアの発達によるオリジナリティ概念の変容に注目しているようですが、やっぱりちょっと24年は異質かな。「メタフィクション」には、先行する文学作品を踏まえたかたちのものも多いので、一貫する部分もありますが。…となるとやっぱり、ボルヘス『伝奇集』(「『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール」)でも読んでおけ、って話になりま
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