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都知事選
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2013年08月09日08:54 カテゴリ バイオジェネシス事件「終わりの始まり」3 A−ロッド等13選手出場停止 8月5日、MLB機構は、バイオジェネシス事件に関連して、ネルソン・クルーズ(レンジャース)、ジョニー・ペラルタ(タイガース)等12選手に対して50試合の、そして、アレックス・ロドリゲスに対して211試合の出場停止処分を科した(A−ロッドの証拠隠滅工作については以前に書いたが、薬剤使用の悪質さ・濃厚さに加えて、MLB機構の調査を妨害したことが理由となって、他選手と比べてはるかに重い罰が下された)。 A−ロッドの処分は、今季(8月8日以降の)残り試合すべて及び来季全試合の出場停止を意味する物だったが、「異議申し立て」が行われたため、実質的に、今季終了までの全試合出場が可能となった(異議申し立ての審理が行われている間は、処分が保留される)。一方、A−ロッドとは対照的に、他の12選手
2013年07月26日14:19 カテゴリ バイオジェネシス事件「終わりの始まり」1 R・ブラウン出場停止 バイオジェネシス事件についてはこれまで何度も触れてきたし、バド・シーリーグ・コミッショナーが毅然とした姿勢でこの問題の調査・解決に臨んできたことは姉妹コラムでも述べた通りである。7月22日、2011年ナ・リーグMVPのライアン・ブラウンに「今季残り試合(65試合)出場停止」の処分が下され、バイオジェネシス事件は収束に向かって動き始めた。 「ブラウンがプレーオフ中のPED(機能増強剤・performance enhancing drug)検査で陽性だった」との情報がリークされたのは、11年のシーズン終了後のことだった。翌12年2月、「尿検体が収集員の自宅に保管された時期があった(=検体が細工された可能性が否定し得ない)から検査は無効」とする異議申し立てが通って、ブラウンは50試合出場停
2012年11月17日20:30 カテゴリ マーリンズ 「そして誰もいなくなった」 今年4月、新ホーム球場「マーリンズ・パーク」を開設したばかりというのに、マーリンズ・ファンの間にボイコット運動が広がっている。 ことの発端は、11月13日、ブルージェイズとの間に合意が成立した大型トレードだった。ホセ・レイエス、ジョシュ・ジョンソン、マーク・バーリー等スター選手を根こそぎ放出、チームを「解体」したことに、ファンの怒りが爆発したのである。 新球場建設に当たって、地元自治体は建設資金6億4500万ドルのうち約4分の3を負担した。「フットボールとの併設球場では人気が出ない。人気が出なければチーム強化にも金をかけられない。チームを強くするために、新球場建設の資金を出して欲しい」とするマーリンズの要請に応えて、貴重な血税を投入したのである。それなのに、こけら落としから1年も経たない間にチームを解体した
2010年12月30日12:01 カテゴリ アスレチクス移籍断念 岩隈久志が語る「真相」の奇怪 12月21日付け朝日新聞「アスレチクス移籍断念の岩隈に聞く」を読んで、腰を抜かすほど驚くと同時に非常な失望を覚えざるを得なかった。 記事には、岩隈が移籍断念の「真相を明かした」とする前置きがついていたが、私がなぜ驚き、かつ、がっかりしたかというと、岩隈が暴露した「真相」は、当地の事情を少しでも知る者にとっては、「こんなことはありえない」と思わざるをえないような話ばかりだったからである。 その極めつけが「地元紙などが岩隈側は総額1億2600万ドルの7年契約を要求したと報じたことについて、岩隈は『本当に間違った報道』と怒りを隠さない。アスレチックスからは、『うそをリークして報道させた。不愉快な思いをさせた』と、地元紙からも『事実と違う報道をした』という趣旨で、団氏を通じて謝罪があった」とした下り。
2010年11月11日04:00 カテゴリ アスレチクス 岩隈久志交渉権獲得の「驚き」 当地では、アスレチクスがポスティングで岩隈久志の交渉権を獲得したことが、いささかの「驚き」を持って迎えられている。 驚かれた理由の第一は、今季防御率3.56はリーグ1位と、アスレチクスはもともと投手陣が充実していたことにある。しかもチームOPS7割0分2厘はリーグ10位。「今オフ補強の最優先目標は何かといえば、それは強打者の獲得」ということで、衆目が一致していたのである(ちなみに、獲得目標の打者として、松井秀喜、ブラディミール・ゲレロ等の名が上げられている) しかも、今季チーム総年俸5200万ドルはメジャー28位であることからもわかるように、アスレチクスは「渋チン」球団として知られている。補強する必要がない投手陣を強化するために、なぜ、大枚を叩いて(入札額は1500万ドルと言われている)岩隈の獲得に動い
2010年01月06日14:08 カテゴリ 汝、バントするなかれ(1) セイバーメトリクスの祖、ビル・ジェームスが、「野球の十戒」を書いたことがある。他の九戒は一つも覚えていないのだけれども、戒めの一番目は「汝、バントするなかれ」だった。 ジェームズにかかると、バントは野球における最大の「罪」となってしまうのだが、セイバーメトリシャンがなぜバントを毛嫌いするのかというと、その根底にある理由は、守備の評価(4)で紹介した「状況別得点期待値表(The Run Matrix)」にある。以下、2008年のシーズン全体での実測値を再掲する。 アウト数 走者 0 1 2 ‐ なし 0.521 0.279 0.108 一塁 0.900 0.528 0.227 二塁
2010年02月18日14:40 カテゴリ PECOTA (1) 前回は、「マイナーとメジャー」、あるいは、「日本とメジャー」というように、違ったリーグ間での成績を同じ土俵に乗せて比較する「ダベンポート変換」について紹介した。 ダベンポート変換は、空間を超えて、あるいは、過去にさかのぼって成績を比較するのに適した方法であるが、今回は、「ある選手の未来の成績」を予測する手法である「PECOTA」について紹介しよう。 PECOTAは「Player Empirical Comparison and Optimization Test Algorithm」の略とされているが、このフルネームは後からこじつけたもので、本当のところは1986—94年にメジャーでプレーした「ビル・ペコタ」の名を拝借したのが名前の始まりだったと言われている。 PECOTAが発表されたのは2003年。考案者は、当時野球シンク
2010年01月28日00:45 カテゴリ 投手酷使点(Pitcher Abuse Point) 松坂大輔がレッドソックスに加わった2007年、私は、日本の多くのファンから、「なぜ早く降板させるのか? 松坂は尻上がりによくなるタイプなのだからもっと投げさせればいいのに」という質問を受けた。 しかし、日本とアメリカ、例えば中4日と中5日と、登板間隔からして違うのだから、松坂の日本での起用法がそのままアメリカでも通用すると思うのは早計というものだろう。 しかも、アメリカでは、エース投手はチームの貴重な資産である。ポスティング費用も含めると、レッドソックスは松坂の獲得に1億ドルを超える資金をつぎ込んだ。うっかり酷使して1億ドルの資産を潰すようなことになったら、監督の責任問題へと発展してしまう。フランコーナ監督としては、「アメリカの流儀」で早めの降板に徹する以外になかったのである。 フランコーナが
2010年01月21日19:15 カテゴリ 汝、バントするなかれ(3) これまで、 (1)状況別得点期待値を考慮したとき、「敵にアウトを進呈して走者を得点圏に進める」という犠牲バントの根底にある「思想」は賢くない、 (2)しかし、「思想」がアホであるのとは裏腹に、バントを試みた後に出来する状況は、平均すると当初の目論見を上回る「幸福な」ものとなる(例えば、無死一塁から一死二塁とすることを目的としてバントをした場合、敵のエラーを誘って無死一・二塁となったりするので、結果として生じる事態は、平均すると一死二塁よりは「幸福な」物となるのである)、 ことを論じた。 しかし、ここで強調されなければならないのは、以上の議論は、「すべての事例をひっくるめたデータ=平均値」に基づいたものであることである。 そもそも、ビル・ジェームズが「汝、バントするなかれ」とご託宣を下した根拠は得点期待値のデータ(=平均
2018年10月30日12:32 カテゴリ Give Price A Chance レッドソックスが15年の間に4度目となるワールドシリーズ(WS)優勝を果たした。惜しくもWS MVP受賞を逃したものの、優勝への牽引役を務めたのはデイビッド・プライスだった。 しかし、これまで、レッドソックス・ファンの間でのプライスの評判は芳しくなかった。レッドソックスに加入したのは、2016年のシーズンから。ここまで3年間の成績(レギュラーシーズン)は39勝19敗・防御率3.74とまずまずであったが、7年2億1700万ドルの超大型契約での獲得であっただけに、「年間3000万ドルも稼ぐ選手としては物足りない」というのがファンの実感だったのである(ちなみに、クリス・セイルのレッドソックス加入後2年間の成績は29勝12敗・防御率2.56)。 さらに、2017年のシーズンは肘の故障でフル出場できず、ファンの「裏切
2009年12月15日04:30 カテゴリ 守備の評価(4)Defensive Runs Saved 前項では、ジョン・ディーワンが2005年に考案した画期的守備評価法「+/−システム」について説明した。ディーワンは「+/−システム」をさらに発展させて、今年初め、「守備防御点」なる、これも画期的な守備評価法を発表したので紹介しよう。 「守備防御点」は、「ある野手の守備がシーズンを通じてどれだけ失点を防ぐことに貢献したかを平均的野手との比較で測る」ものである。具体的には、「野手のプレーが得点の期待値をどれだけ変動させたかを平均的野手と比較する」のだが、これだけで何のことかわかる人はまずいないだろうから、以下、詳しく説明しよう。 まず、最初にご理解いただかなければならないのが、以下に示す「状況別得点期待値表(The Run Matrix)」である。 アウト数 走者 0
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