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夏の料理
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2017年04月13日02:47 カテゴリしゃしんろん(メモ) 「盛られた」顔がほんとうの顔Tweet 『特に若い女性の間で写真アプリ依存というか、現実との乖離が進行してるように思う。以前、どんな風に撮れているのか見せて欲しいと言われたので、デジカメ背面モニターで見せたところ、「違う!これは私の顔じゃない!写真撮るの下手ですね」と不機嫌さを露わにされた』というカメラマンの方のtweetがあった(→こちら) この話、ものすごくおもしろい。というのも19世紀中頃にナダールは肖像写真館を開くが、その時のことを「人は撮られた写真をはじめて見るとかならず失望する」と語っているからだ。ほとんどが怒りに燃えて写真館を後にした、と。(『新聞報道と顔写真』より)肖像画はもともと「盛る」ものであり、ほんらい「顔」とはそういうものだった。 おそらく写真の出現によってはじめてわれわれがいま「ほんとうの自分の姿」だ
2017年04月04日17:30 カテゴリヤバ景(やばい景観) 桜色の底の青Tweet 花見や花火といえばブルーシート。安くて丈夫な建設資材であるシートがたまたまブルーなため桜の下が青くなるわけだが、ブルーシートがなぜ青いかというと「見た目爽やかだから」らしい。そういう理由がまわりまわって風景を決めちゃうのおもしろい。 さらに面白いのは、ホームレスの家が青くなるのは、置かれていったシートをふたたび"建設資材"として再利用するからだそう。上野公園や隅田川に青が目立った(最近あまりいらっしゃらないけど)のは花見と花火があるからだという。これは以前ホームレスの家の観察をしたとき隅田川のホームレスの方にきいた。 風景の色が何で決まったか、でいうと、香港の古い団地の色あいはなぜ赤が多いのか、という記事を現地の新聞コラムで読んだことがあってそれも面白かった。それによると、赤系塗料の値段が安かったから、
2017年01月10日00:28 カテゴリ団地 �物語のインフラとしての団地・『サザンウィンドウ・サザンドア』がすばらしいTweet 毎回の更新が楽しみだった、石山さやかさん( @shiya07 )のすばらしい団地マンガ「サザンウィンドウ・サザンドア」 が一冊になりました。すごくうれしい。 祥伝社 FEEL FREE で連載していた作品。本になってあらためて読み返して、ますますすきになった。ほんとうにすてきな作品。 タイトルの「サザン」は "southern" ではなく "thousand" 。従って「サザンウィンドウ」は団地の「南面平行配置」のことではありません。残念。いや、残念がるところではない。 ↑カバーをとったら、タイトルのとおりたくさんの団地の窓が並んでいる装丁で、これまたすてきだなあ、と思った。各話読み切りの短編集で、全12話+書き下ろしのあとがきが1話。どれも団地の住民が主人
2016年12月25日21:38 カテゴリ写真 2016年冬コミ�で写真集『チェルノブイリ』リリースTweet 2016年冬のコミケで新作写真集リリースします。『チェルノブイリ』。その名の通りチェルノブイリとその周辺の写真集。 平成28年12月30日(金) ビッグサイト 東7ホール 「i13a」にて 「ほったらけの旅」さんのスペースにおじゃまして出展します(ぼくは抽選落ちたので) 過日チェルノブイリに行った時に見た構造物・光景を収めました。A5サイズ38ページ、1,000円。今のところコミケ以外での販売は予定がないので、確実に入手したいという方はビッグサイトへぜひ。コミケ�行ったことない、って人はこれを機会に遊びにいってはいかがでしょうか。おもしろいよ、コミケ。 チェルノブイリ紀行の詳しいレポートは下記 『チェルノブイリは「ふつう」だった』 『原発事故で廃虚になった街に行った』 『高さ15
2016年05月16日19:00 カテゴリ 九龍城と「きみは撮り続けなければならない」Tweet きたる2016年5月20日(金)〜7月4日(月)、品川のキャノンギャラリーで宮本隆司さんの写真展『九龍城砦』がありますよ! これは必見だ。 いわずと知れた、かつて香港にあった九龍城。ぼくが興味を持ったときにはすでに取り壊しが始まっており、ついに訪れることができなかった。晴海高層アパートとならんで「見ることができなくてものすごく残念物件」だ。ほんとうに残念。 宮本隆司さんの写真集『九龍城砦』は学生時代何度も見返した。今回プリントを見ることができるのがとても楽しみ。 実は20年前、研究室に宮本さんをお招きしたことがあって、そのとき下の製鉄所の写真を見てもらったことがある。 この写真に対して当時ぼくには学生らしい無根拠な自信があって、宮本さんもそれなりにほめてくれるだろうと思った。そうしたら宮本さん
2015年11月26日18:20 カテゴリ団地読んだ本 団地を通じて事件を知る。ちょっとだけ。「郊外少年マリク」Tweet パリ同時多発テロ事件についてどう考えていいのか分からない。みんなのSNSアイコンがトリコロール調に変わっていくのをぼんやりと眺めるだけ。そういうぼくと同じ仲間にお勧めしたいのが『郊外少年マリク』だ。ぼくのサイトを訪れるような人であれば必ず楽しめる。なんせ、団地の物語だから。 あ、今回の事件と無関係にすばらしい作品です。なんというかこういう事件と絡めた勧められ方すると気がそがれるかもしれないけど、ほんとうにいい本です。軽口と悪口雑言がテンポよく並べられつつ、ジョークにあふれた一人称の物語。でも、主人公を取り巻く環境はかなりヘビー。読みながらまさしく「泣き笑い」」する。そういう本。 主人公はフランス郊外(バンリュー)の団地(シテ)に住んでいる。移民が多く暮らす低所得者むけ
2015年09月30日02:07 カテゴリしゃしんろん(メモ) ポートレイトにおける「腕問題」と自撮りTweet グッドデザイン賞のウェブサイトにあった、今年2015年の審査員の紹介ページだ。 「今年のグッドデザイン賞の審査員一覧ページ、腕組み率が上がっている気がする」という友人の指摘に、たしかに! と思った。みんな腕組んでる。 78人中30人ほどが腕を組んでいる。背後がさわやかなブルーでなくて炎だったらまるでラーメン屋だ。 試しに昨年2014年の同じページを見てみると、びっくりするぐらい腕組んでいない。71人中たったの1人だ。そのかわりアゴに手をやっているポーズがすごく多い。昨年はラーメン屋じゃなくてジョブズだったのだ。 というか、グッドデザイン賞ってこんなに大勢で審査するのか、ってびっくりした。 それにしても、つくづく、ポートレイト写真においていちばんやっかいなのは表情じゃなくて腕なの
2015年05月06日03:41 カテゴリ工場 工場をテーマにした作品 Sacco Fujishima「プランツ・ロマンス」がすてきすぎるTweet 現在開催中の、画家 Sacco Fujishima さんの個展「プランツ・ロマンス」展がすてきすぎるので、みんな行くべき! プランツ・ロマンス 展Sacco Fujishima新宿眼科画廊(東京都新宿区新宿5-18-11)2015年5月1日(金)〜6日(水) 12:00〜20:00 (最終日〜17:00)画廊による展覧会案内→こちらSacco Fujishima さんの twitter [@sacco395]・facebook・ウェブサイト [ saccofujishima.com ] そうなのだ。本日が最終日。紹介するのが遅くなったことが本当に悔やまれる。すまない。本エントリを読んだらすぐに新宿に向かうことを強くお勧めする。いや、読み終えな
2015年02月20日23:02 カテゴリしゃしんろん(メモ) 写真の「パーソナル性」は画像のコピーライトにではなく、表示装置側にあるのではないか(しゃしんろんメモ)Tweet 以下のTweetが現在の写真のありようを考える上で非常に興味深かった こうやって持って行っちゃう人すごく苦手なんだけど私だけなんだろうか pic.twitter.com/o8vK3BcCjx— 倉々 (@n_kurakura) February 12, 2015 これが紙焼きだったら特に何の問題にもならないだろうことを考えると、表示装置が変わったことによって写真のパーソナル性が大きく変わったといえるのではないか 「当該写真以外の情報がたくさん入っているものだから不安になるのは当然で、それは写真の問題とは関係がない」と思うかもしれない しかし、画像はそれ単体で存在することはできず、常になんらかの「表示装置」(それが以
2015年01月19日02:21 カテゴリしゃしんろん(メモ) もはやプロカメラマンの腕は普通に写真を見てもよくわからない問題Tweet 「一流のプロ・ファッション・フォトグラファーがおもちゃのカメラで撮影した写真が凄い」のプロジェクトがおもしろい。 何がおもしろいのかというと、これらの写真がほんとうに凄いのかどうかはどうでもよくて、このプロジェクトははからずも「もはやプロカメラマンの腕は普通に写真を見てもよくわからない」ということを暴露してしまった点 チープなカメラを使ってはじめてみんな「すごい!」って思う。これつまり、カメラの性能によって撮り手の技量の差が見えなくなったということをあからさまにしてしまっているのだ。 絞りがどうの、被写界深度がどうの、っていうカメラという機械のコントロールを巧みにできる人が長らく写真のうまい人ってことになってたけど、これカメラメーカーの怠慢だった カメラ
2015年01月12日00:41 カテゴリしゃしんろん(メモ) 撮影時点では価値ゼロTweet 対談「ショッピングモールから考える」で東さんが話題にしたカリブ海クルーズでの「記念写真サービス」の仕組みでおおっと思ったこと クルーズの最中、知らない間にいたるところでスタッフによって写真を撮られている で、旅の終わりに「記念写真サービス」として自分たちが映っている写真一覧を見せられる(顔認証か何かが行われているっぽい。それもすごい話) 「100枚までなら○○ドル、500枚までなら□□ドル、☆☆ドル支払えばリミットなし。さあどれを削除する?」ときかれるそう(金額と枚数は適当)。 このサービスのすごいところは「削除させる」という手順にあると思う。選ばせるんじゃなくて「いいの?永久に消えちゃうよ?」と 「そう言われるとさあ、じゃあリミットなしかなあ、って思っちゃうじゃん!」って東さんも言ってた。そう
2014年12月11日22:28 カテゴリ 新作写真集「モールのフキヌケ」登場!Tweet 現在「マニマニ」でオンライン販売中です 2015年1月31日ゲンロンカフェで行われる「石川初×大山顕×東浩紀『庭・オアシス・ユートピア――ショッピングモールから考える #4』」にも持って行きます 今回は(も)自信作。これは良い。自分で言うのもなんですが。中身は下のような感じ。例によって全ページお見せしちゃいます。画像クリックで大きなものをご覧いただけます。 ご覧の通り、モールの吹き抜け写真集。バンコク、香港などの海外事例も収録。自分でもすごく気に入っている一冊。にやにやしちゃう。 2014年はぼくにとってモールに開眼した年でありました。ぼくは全国の工場や団地を見て回り写真に収めてきた一方、ずっとショッピングモールも撮りたいと思っていたんだけど、どうしてもうまく撮影できなかった。なぜ撮れないのかその理
2014年12月01日02:46 カテゴリ 「ザハ・ハディド展」で思い出した学生時代のことTweet 東京オペラシティギャラリーで開催中(2014年10月18日〜12月23日)の「ザハ・ハディド展」に行ってきた。言うまでもなく、現在いろいろあれしてる新国立競技場のデザインをした、あのザハさんの展覧会だ。 おおまかに2つのことを思ったのでそれについて書きますよ。ひとつはスケールの話。「やっぱりでっかいプロダクト見るとうわー!ってなっちゃうよねえ」っていうこと。もうひとつは、ザハの建築ってバロメーターになってんだなあ、ってこと。 ひとつめについて。今回の展示でぼくが一番興奮したのは、いわゆる「アンビルド時代」のザハのドローイング。かっこよかった。すでに見に行った方の多くが思ったとおもうんですが、単純に「かっこいい絵画作品」ですよねあれ。入り口行ってすぐ正面の壁に並んでる巨大な平面作品のあれです
2014年11月25日23:32 カテゴリしゃしんろん(メモ) 写真における「思い出」は演出込みになった(写真論的な何かのメモ02)Tweet ぼくは「自撮り」以降、写真が劇的に変わったと思ってる(職業写真家以外の画像文化の領域で) この「自撮り」について考えていることは別途詳しく書く その激変のひとつとしてアマナが先頃オープンした「&ima(アンド イマ)」が象徴的 「写真を愉しむ家」として横浜にできたこれは、言ってしまえば撮影スタジオとしての施設なんだけど 「STUDIO」「LIVING」「KITCHEN」の3つのゾーンがあって、「STUDIO」はいわゆる現代版写真館。 ここにはカメラマンの他にスタイリストもいて「理想の写真に向け、フォトグラファーと相談しながら一緒にカスタマイズしていく」ことができるという おもしろいのはその「カスタマイズ」の内容に「巨匠リチャード・アヴェドンの撮影し
2014年11月19日22:42 カテゴリしゃしんろん(メモ) 撮ってどうするんだ問題Tweet デジカメ化とSNS隆盛の狭間の時代は「撮ってどうするんだ」の時代だった。 個人サイトで趣味性の高い写真を発表する人以外の、とりあえずデジカメ買った、という人たちは新しいカメラを手に入れた興奮状態が去った後、みんな思ったに違いない「撮ってどうするんだ」。 銀塩の時代の強固な「趣味写真」(セミプロ級)の世界は、つまりこの「撮ってどうするんだ」を乗り越えた人だけが生き残った世界だった。いまよりも写真にコストがかかるので、ずっと「撮ってどうするんだ問題」はシビアだった。猛者だけが生き残るわけだ。 デジカメでフィルム・現像・プリントのコストの障壁は下がったが、「撮影の手間」というコスト(これはけっこうばかにならない)は変わらないので、いつかみんな「撮ってどうするんだ問題」にぶち当たる。そして撮らなくなる
2014年09月24日12:56 カテゴリ 千葉と爆風スランプTweet 速水健朗さんがチェッカーズについて書いてるのを読んで思いだした。ぼくが同時代好きでよく聞いていたのは爆風スランプだった。彼らの2枚目のアルバム『しあわせ』だ。 このアルバムにぼくがシンパシーを感じる理由は、収められた曲の多くが東京に対する複雑な思いを歌っている点にある。10曲中(バンド紹介ソングであるボーナストラックを含めれば11曲)4曲が何らかの形で東京について歌っているのだが、どれも一筋縄ではない。後に往年のファンからすると安易な青春ソングを歌うバンドに「堕落」してしまう彼らだが、この時期の曲はどれも爆風スランプらしい諧謔に彩られている。東京に対するスタンスも同様だ。 あからさまなのは『せたがやたがやせ』だ。 タイトル通り、世田谷を耕す歌だ。おそらく「せたがや」のアナグラム「たがやせ」を思いついて作った曲だろう。
2014年09月10日00:01 カテゴリ読んだ本 ある重要なデータだけが載っていない!〜 CanCam2014年10月号『私って、どのくらい"平均"ですか!?』Tweet 「東京エスカレーター」の田村さんから「今月号のCanCamがすごいよ!」と教えられて、買ってみた。たしかにこれはすごい!特集が『私って、どのくらい"平均"ですか!?』なのだ。 いまや「いかに目立たず埋没するか」に腐心する時代なのか!ぼくの理解では、ファッション誌って「いかに個性的になるか」の指南書だと思っていたのでこれにはびっくりだ。 ↑これが「CanCam読者1000人の顔写真から作成した「平均顔」だそうだ。 ↑各顔面部位の計測平均値が載っている中でおもしろかったのは「鼻の穴の直径」。 …と思ったのだが、まあでもこれって「ウエストの平均60.6cmってありえなくないー!?」とか言いながら楽しむもので、つまり血液型占い
2014年07月25日01:13 カテゴリドボク ドラえもん&藤子・F・不二雄公式ファンブック『Fライフ』で空き地と土管について書きましたTweet 過日連載しているデイリーポータルZで記事にした『現代の「ドラえもんの空き地」は屋上である』がおかげさまでとても好評でした。自分でも気に入っている論なのでとてもうれしい。 で、なんと小学館さんからこの「空き地・土管論」を正式に書いてほしいという依頼を頂きました。てんとう虫コミックスのドラえもんで育ったぼくとしてはほんとうに光栄な話で、すごーーーくうれしかったです。ドラえもん&藤子・F・不二雄公式ファンブック『Fライフ』の第2号に載ってます。冒頭はその表紙ですが、まさに空き地の土管! で、ぼくが書いたのは ↑こんな感じ。 デイリーポータルZで書いたもののさらに先を論じてます。土管は未来なのだ!という趣旨です。実際に、インフラ整備は未来を担保する最
2014年06月09日02:49 カテゴリ写真 写真には「撮影者がどこに立っていたか」も写っている〜「東京オリンピック1964アーカイブ」で気づいたことTweet ここ3年渡邉英徳さんに呼ばれて首都大で「デザインマネジメント」の授業で特別講義をしている。今年も先日やってきた。まあ内容はいつもの団地トークとかなんですが。1年生向けに団地談義はショックが大きかったかな。 「ヒロシマアーカイブ」や「ナガサキアーカイブ」、「東日本大震災アーカイブ」などのすばらしい作品で知られる渡邉さん。先日「データを紡いで社会につなぐ」を出版もし、すっかり有名人ですが「マッピングナイト」というイベントで一緒に登壇してたり、2003年に当時サラリーマンだったぼくが初めて「大団地展」という写真展を開催したときに会場に訪ねてきてくれて以来のつきあいという間柄なのだ。 で、ひさしぶりに会って準備中の最新作「東京オリンピッ
2014年05月03日01:30 カテゴリ 人はなぜPOP体を使ってしまうのかTweet きたる平成26年5月10日(土)の18時30分から「ふぁんしーナイト〜人はなぜPOP体を使ってしまうのか〜」というイベントをやります。【チケットはこちら】 「ふぁんしー」とはなにか。今回一緒に登壇する前川さん(かの伝説的なウェブサイト「スレッジハンマーウェブ」のあの人だ。ぼくがあこがれ、団地のサイトはじめるときに「このサイトのようにしたい」と思ったあれだ)がその名も「ふぁんしー」というサイトで「プロがデザインしたかわいらしいものではなく、市井の人びとがついうっかりかわいらしくしてしまったもの」と定義している。さしずめぼくが10年にわたり観測している「浮かれ電飾」などはそのひとつだろう(イベントではこのクリスマス時期になるとなぜか家を電飾してしまうことについてまとめて考察してみるつもりだ)。 いろいろな
2014年04月17日18:23 カテゴリ読んだ本 「保存」ってすごく動的なものなんだな、という話〜「データを紡いで社会につなぐ」を読んで〜Tweet 「ヒロシマアーカイブ」や「ナガサキアーカイブ」、「東日本大震災アーカイブ」などのすばらしい作品ですっかり有名人の渡邉さんによる一冊。タイトル通り、それぞれの出来事に関する大量のデータをどのような考えと手法で「紡ぎ」、発表してきたのか、ということが書かれている。 それぞれのアーカイブ作品はリンク先を見ていただき、この本のまっとうなレビューは他の論者のものを見ていただくとしよう(ググれば書評がたくさん出てくる)。ぼくはこの本を読んであらためて思った「渡邉さんっておもしろい人だよなあ」って話を書きたいと思う。面白い人だよあの人。 ■巻き込まれた人気安く「あの人」呼ばわりしちゃって怒られるかもしれない。でも、最近はもっぱら「マッピングナイト」という
2014年04月03日20:07 カテゴリ読んだ本 どうかみなさん「炎上」恐れずフィールドワークを!〜『東京人』 2014年 05月号がすばらしい〜Tweet 雑誌「東京人」の今月号がすばらしい。これはみなさんにぜひ読んでもらいたい。月並みな言い方だが、永久保存版だよこれ。 ■『東京人』 2014年 05月号 ●特集「フィールドワーカーになる」発見、観察、採集 武富恭美「東京ピクニッククラブ」皆川典久「東京スリバチ学会」飯間浩明「ワードハンティング」坂口恭平「モバイルハウス」林雄司「東京スケール」山口晃「箱庭」大竹誠「ガード下学会」都築響一「TOKYO STYLE」高野公三子「定点観測アクロス」黒石いずみ「今和次郎・考現学」中野純「闇」加藤文俊「大学で学ぶフィールドワークの極意」尾崎憲一「大散歩時代の到来」大山顕「SNS「炎上」時代の路上観察」座談会・「野良仕事のすすめ、無用の用が面白い」
2014年03月18日18:10 カテゴリ読んだ本 実在しない街を散歩することができる〜「みんなの空想地図」がすごい〜Tweet 世の中には「架空地図」という趣味があることは前々から知っていた。以前NHKの「熱中時間」のレギュラーを務めていたときにお会いして感動したのが「北部急行電鉄」の方で、この架空鉄道趣味(これも歴史ある趣味だ)を通じて知ったのだ。 そして「空想都市へ行こう!」の"地理人"こと今和泉隆行さんにお会いしたのが、ニフティのカルチャーカルチャーで定期的に行っているイベント「マッピングナイト」の第3回目だった。石川初( @hajimebs )さん、渡邉英徳( @hwtnv )さんと3人でやっている文字通り「マッピング」をテーマにしたこのイベントを見に来てくれたのだった。イベント終了後、彼が作っている架空の都市「中村市」の地図をプリントアウトしたものを見せてもらったのだが、これが
2014年03月03日22:18 カテゴリ読んだ本 美味しんぼの「省略された1コマ」がたいへんなことにTweet (「美味しんぼ」6巻第6話「日本のコンソメ」より) デイリーポータルZで林さんが募集している企画に「省略された1コマを描く」というのがある。 まんがの登場人物たちはまんがに描かれていないときになにをしているんだろう? そう思うことがある。その描かれなかった1コマを描いてたのしむ企画である。 というものだ。これがとても楽しい。 読者の方々からの投稿の中に、例のハダカになってる魔美ちゃんについての省略された1コマもあった。 (第2回の記事「アムロは座席を調整する〜省略された1コマを描く」より「ぷにんぷ_さな」さんの投稿) すばらしい!そうだよねえ。こういう場面あるはずだよ。 で、この企画の説明として最初に林さんが描いているのが「美味しんぼ」の省略された1コマ。 富井副部長や偉い人が
2014年03月10日10:43 カテゴリ団地 お勧め団地本リスト(随時追加更新)Tweet 以前から「団地に関するいい本教えてください」というご要望をいただいている。ここらでひとつぼくが読んだもののなかから、お勧めの団地本を紹介しよう。というか「団地団」にあらたかた詳しく紹介してあるのだけれどね。随時追加していきます。 自著も含めて写真集的なものもあれば、団地の歴史や社会性などを論じたものもある。団地の登場する小説やマンガも入れてある。共通した選考基準は、学術書ではなく楽しんで読めるもの、というものだ。 印象的だった一文を引用し、ごく簡単にだけど解説をつけたので、気になった方はぜひ読んでみてほしい。 実は、団地の歴史を大まかに知りたいという方にちょうおすすめなのは、1998年の放送大学のテキスト『日本における集合住宅計画の変遷』なのだけど、残念ながら絶版(この文章を書いている時点ではアマ
2014年02月13日03:16 カテゴリ なぜ魔美ちゃんはハダカなのかTweet 『エスパー魔美』を読み返した。藤子先生の作品で育ったぼくにとって、中でもこのマンガは特別なものだ。なんせ準主人公の高畑くんは、勉強できるけどスポーツはからきしダメ、風采にも特筆すべき点はないのに、ヒロインのかわいい魔美ちゃんに好意を寄せられるのだ!この設定はぼくらに生きる希望を与えたものだった。 そしてなんといっても魔美ちゃんのハダカだ。どれだけこれにドキドキしたことか。「エスパー魔美」は希望以外のなにかをもぼくらに与えたのだ。 ■ハダカ全カウント で、あらためて読み返したら、やっぱりハダカだ。すげーハダカ。隙あらば脱いでる感じ。全話で脱いでいるわけではないが、コンスタントに裸体を披露している(後半で大人のヌードモデルが登場し、魔美ちゃんが一時脱がなくなるが)。少年マンガでこれだけ全裸が登場する作品もめずら
2014年02月11日18:18 カテゴリ地形地図・GPS "高層ビルが代々木に行かないように食い止めてる"Tweet すてきなサイト「見るだけ」(良い名前だなー)に気になるビルがあった。 「巨大」というエントリなんですが、「巨大マンションにはあまり興味がなくて」とおっしゃるものの代々木におもしろいビルがあった、というもので、たしかにおもしろい。 ↑ダイナミック(見るだけ:「巨大」より)このビル、地図で見てみるとこんなふうに変わった形をしている。前は何回か通ったことがあるけど、気にしたことがなかった。不覚。 ↑「ニューステイトメナービル」というビル。このとおり。(大きな地図で見る) で、遠くからこのビルを見た写真も載っていて、これがすごくすてきだった。 ↑これ。すごい!(見るだけ:「巨大」より) 「西新宿の高層ビルが代々木に行かないように食い止めてるようにも見える」とおっしゃっていて、ほん
2014年01月28日14:42 カテゴリヤバ景(やばい景観) 2014/01/30 (木) 19:00から【大山顕×東浩紀「ショッピングモールから考える」】Tweet 昨年夏に「チェルノブイリ萌え!?」というイベント(なんつうタイトルだ)を、東浩紀さんと速水さんと行いました。楽しかった。東さんの「日本の "象徴" は土木だ!」にしびれた。まじで。 で、ゲンロンでまたやります。 ショッピングモールから考える2014/01/30 (木) 19:00〜21:00東浩紀・大山顕五反田「ゲンロンカフェ」前売・2500円詳細・チケットはこちら 詳細ページで、このイベントの経緯とぼくの意気込みをご確認ください。 で、以下に当日ネタにしようと思ってることを羅列していきます【随時追加更新します・新しいのが上】 ----------- 船橋のららぽーとについて思うことがあったんだけど、長くなったのでこちらに
2014年01月29日21:51 カテゴリ地図・GPS ららぽーとの駐車場の曲線の謎とスキー場の因縁とディズニーランドTweet ぼくが育ったのは船橋市。『工場萌え』の前書きにも書いたが(自分で言うのもなんだが、この前書きの文章はとてもよい)、父と散歩で出かけると必ず工場地域に迷い込んだもので、これがぼくの愛着ある原風景となった。 もうひとつ、いままであまり意識していなかったが忘れられない風景がある。それがショッピングモールだ。船橋の人間でいま40歳前後でショッピングモールっていったらそりゃあもう「ららぽーと」しかない。 ららぽーと船橋は1981年にオープンし、自動車でのアクセスを前提にしたショッピングモールとしては最初期のものだ。中学生の頃よく行った。甘酸っぱい思い出もたくさんある。その話はまたこんどしよう。 で、すでに30年以上の歴史を持つららぽーとには、今大人になってあらためてじっく
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