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夏の料理
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OS X (Mac OS X) の元になった OPENSTEP のさらに元になった NeXTSTEP から現在まで受け継がれているもののひとつが,AppKit というアプリケーションフレームワークだ. AppKit は OS X のCocoaフレームワークの上半分で,UIを司る.ちなみにCocoaの下半分は Foundation と言い,Objective-C に欠けているデータ構造を提供する.と言っても,FoundationはC++とSTLの関係よりもより深くObjective-C 言語に食い込んでいる.STL無しでもC++プログラムは書けるが,Foundation無しで Objective-C プログラムは書けそうにない. AppKit は OS X 10.0 以降も何度となく改訂されている. もともとグラフィックの描画は(QuickDraw を除いて)AppKitの担当分野だったが,
僕たちが講演イベントを行うときには必ずプレゼンテーションファイル(KeynoteかPPT)を事前に集める.少なくとも1週間前には全員分のファイルを集め,メインとバックアップの2系統の映像送り出し機材で動作確認をする.この2台は映像スイッチャに繋がれ,緊急の場合は瞬時に入れ替えられるように設定する. ところが,前日や当日になって「差し替えて下さい」という依頼が来る.絶対に来る. 運営者として言う.あなたの人生をかけたプレゼンでしょう?それなのにぶっつけ本番のファイルを使うわけ?ちゃんと1週間前に提出しなさいって言ったよね.今差し替えて不具合出たらどうするの?なに,自分のMacを繋がせろですって?しかもそれ MacBook Air だよね!?あなたのプレゼンが失敗するのは最悪あなたの問題だけれど,あなたのMacをつなぐことで他のスピーカーに影響が出る可能性もあるんだよ.持ち込み機材は絶対に繋が
いま日本人の若手技術者は「ここになぜコンデンサーが必要なのか」を理解せずに、「このコンデンサーを外してはいけない」ということだけを知っているのです。しかし、台湾や中国の技術者は「なぜ必要なのか」をきちんと理解しています。設計する技術力は、いま日本ではなく、台湾や中国にあるのです。 「エンジニアは技術力がすべて」iPhoneを開発するApple日本人エンジニアが語る、キャリアの作り方 | TechPeople (via leftsidestory) 胸に刺さる. 電子回路にキャパシタ(コンデンサー)をばらまかないといけない理由を理論的に学生に説明することは出来る.どの場所に,どの容量を,というのもある程度理論化は出来る. ただ,あるラインを超えると,大型船の共振を止めるとか,ビルを爆破解体するとか,おなじみの理論+直観+経験(理論化されていないがパタンマッチングによる推測が可能な領域)の世界
落合陽一「魔法の世紀」を読んだ. 気安く書評を書く約束をしていたのだが,本文を読んでからエライことになったと気づいた.例えて言うなら,ヴォルフガング・パウリの「相対性理論」の書評を引き受けてしまったようなものだ.念の為に申し上げると,パウリは21歳にして一般相対論を含む当時最先端の理論物理学論文を全て読み,4次元テンソル解析という高度な数学を用いることでその全てを統一的に解説してみせた魔法使いだ. 落合陽一はその作品や研究内容から「現代の魔法使い」と呼ばれている.彼を紹介する映像や文献は数え切れないほどあるが,TEDxオーガナイザとしては是非この映像 (TEDxTokyo 2014) で紹介したい. 映像を見てもらうと,彼が何かを作り出すほうの魔法使いだと思うだろう.僕自身もそう思っていた. ところが本書「魔法の世紀」を読むと,彼のもう一つの才能を思い知ることになる.それは,巨人の足跡を現
ふと思いついたことを書く. 以前,とある老教授から聞いた話を思い出してTumblrへこう投稿した. 二流研究者への道 大学院博士後期課程を出た直後ぐらいの研究者を五流としよう.その後の道は, 五流→四流→二流 という道と, 五流→三流→(壁)→一流 という道がある. これを図にしてみよう. 学位取得直後ぐらいが五流(柿の種)だ.ここから,莫迦になってオリジナリティを求める渋柿コースと,賢くものまねをする甘柿コースに分かれる.甘柿コースを選ぶと,すぐに四流(未熟な甘柿)にはなれる.一方渋柿コースだとなかなか上のランクである三流(渋柿)には上がれない. 甘柿コースで四流になると,普通はそこから「駄サイクル」を回すことになる.身内だけで褒め合うってやつだ.業界が未熟な場合は身内褒めをしつつ一定数の仲間を増やすことも必要だが,四流しかいない駄サイクルはまず何も生まない.しかも悪いことに,駄サイクル
はてなブックマークの「公式アカウントから」というページのトップに僕のMedium日本語記事が紹介された. これまではてなブックマークとは無縁の生活をしていたので(近藤さんごめんなさい),正直驚いた. 僕は英語ブログをMediumに,日本語ブログをこちらTumblrにと使い分けていたのだが,試しに日本語ブログの記事のひとつをMediumにインポートしてみたところだった. 僕のTumblrへの投稿は自動的にTwitterへ流していて,そこからFacebookにも流していた.(今はFacebookへは流していない.)件の投稿はTumblrでは100を超えるノートがすぐに付いたのだがブログサイトでのアクセス数はそれほど伸びておらず,TwitterやFacebookでの反応も薄いものだった. ところがMediumに置いてみた途端に,Meidum日本語公式アカウントにリコメンドされ,はてなブックマーク
普段使う道具をMacからiPadに移行しようとしている.いや,もうほとんど移行した.ちなみに,常用している環境はMacが MacBook Pro 15” (Core i7 2.7GHz, 16GB RAM) で,スクリーンは 2880x1800 にしている.必要に応じて Happy Hacking Keyboard と Intuos 3 タブレットの一番小さいのを持ち歩く.デスクトップにタワー型最後の Mac Pro (2x 6-Core Xeon 2.4GHz, 16GB RAM) が控えていて,どうしてもパワーがいるときはこちらを使うのだが,最近は出番が少ない.メモリとGPUを増強しようと思っているうちにゴミ箱型 Mac Pro が出てしまったので,中途半端なスペックのままになってしまっている. 2014年中に,本格的に荷物を軽くしようと思って,とにかくMacからiPadに移行しようと
安心感があるのは何故だろう. Twitterのように文字数を気にしなくても良いし,Facebookのように反応を気にしなくても良い.Instagramのように綺麗な写真が必要なわけでもない. Tumblrはこの図の空白を埋めるのかもしれない.少なくとも,僕にとっては.
毎シーズン繰り返される掛け算の順序問題.菊池先生の意見に僕は100%賛同なのだけれど,僕自身の視点からもひとこと言いたくなってエントリーを起こすことにした. 掛け算は知っての通り可換な演算だ.abもbaもaとbが複素数(や実数や有理数や整数や自然数)であれば等しい.ab=baだ. なんでこんなことを繰り返し言っているかというと,可換性あるいは対称性というのは人類の至宝だからだ.その美しさは数学という範疇にとどまらない.宇宙の法則もまたこの対称性を持っている.もしあなたの体重が60kgならば地球はあなたを約580Nの力で引っ張るが,あなたも地球を同じ力で引っ張っている.この法則はニュートンの万有引力の法則として知られている. ニュートンの万有引力則は数式で表すと次のようになる. ここに質量Mの物体と質量mの物体があり,それぞれお互いに引力Fと引力fを感じているとする.掛け算は可換だから,ここ
【ジジイのためのArduino入門まとめサイトはこちら】 「むかしはな,PCからハード叩くなんて当たり前やったんや.いまの若いもんときたら,なんやマルチタッチとか加速度センサとか,最初から組み込まれてるハードしかつかいよらんやないか」とお嘆きのベテランエンジニアの皆さん,ええ,僕もそう思っていました. しかし,もう時代は変わったのです. ユーザランドから特権モードが奪われ,PCからパラレルポートが無くなり,プログラムから直接ハードウェアを叩くことは難しくなりました.しかぁし,USB接続可能なマイコンキットが登場し,いまや高級言語から外付けのマイコンが叩けるのです.具体的には Ruby, Processing, ActionScript です.どうです,本当に高級でしょう? 1970年代にTK-80で計算機の道に踏み出したジジイ(僕)*1が,ある意味究極のBSDである Mac OS X から
Core Video 解説ブログでいま Display Link を取り上げています.Display Link というのは,フレームバッファをリフレッシュする度にコールバック関数を呼び出してくれるスレッドのことです.往年のvsync割り込みと同じですね. Appleは Display Link をC言語APIとして設計しているために,CocoaアプリのようなObjective-Cプログラムとカップリングするには,いつもと違う方法が必要です.具体的には,Display Link からはC関数しか呼び出せないのですが,幸いvoidポインタを渡すことができるため,このポインタを介してObjective-Cインスタンスを渡します.デリゲートや継承は使えませんが,Objective-Cは動的に型キャストができるのでC++よりかなり楽ですね. OS X や iOS のコアはこのようにC言語とObjec
簡単なクロージャの例として,引数にnを足す関数を生成する関数をC言語で考える.(詳しくはオブジェクト指向とクロージャ思考をご参照.) まずはお約束の#includeから. #include <stdio.h> #include <stdlib.h> やりたいことはSchemeで言えば (define (make-plus-n n) (lambda (x) (+ n x)))なのだが,レキシカルクロージャを持たないC言語では自前で変数をラップする必要がある.そこで,こんな構造体を作ってみる. struct make_plus_n_context_t { int _n; int (*_func)(const struct make_plus_n_context_t *, int); }; typedef struct make_plus_n_context_t MAKE_PLUS_N_CONT
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