広告が時代を超越して文化となる 80年代(昭和後期)、広告が華麗に花ひらく 80年代は、ある意味では日本の転換点だったのは間違いない。背景の詳細は省くが、日本は戦後の復興期、二つの戦争(朝鮮戦争とベトナム戦争)を経済発展のきっかけにして、高度経済成長を果たしたのは言うまでもない。 アメリカナイズという目標に向かってひたすらに突っ走った結果、80年代にその頂点に達した。(異論はあろうが)85年のプラザ合意(ドル高是正)後、日本は金融緩和に踏み切り、銀行の貸出競争が始まった。そしてバブルが生まれた。 空前絶後の好景気(バブルだったが)を背景に、企業も一般人も過去に経験しなかった市場や生活環境を手に入れた。企業は、次々と海外企業の買収を仕掛け、一般人はブランド品を携えて、海外グランドツアーへと旅立っていた。 そのようなバブル全盛期以前に、広告業界では、80年代初頭にはその先行きを予兆するかのよう