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都知事選
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うわごとを呟くようそっぱちを書くよ! いつもあおばらのように間違えてばかりなのでしかたないよ! 伊藤計劃の小説『ハーモニー』を読んだだれもがふしぎに思うあのhtmlについて、わたしはひとつの解を想像します。これもだれもがふしぎに思う、あの小説の最後の言葉を書くために、あの記法は採用されました。あの述懐は誰のものか。主人公のミァハでも、いなくなったほかの誰かでもなく、三人称の地の文の作者でもない。あの最後の言葉を『人間』が書くのを認めず、けれど言葉として記さなければければならない小説家がとった考えられる限りいちばん誠実な態度が、あの記法の採用でした。小説家はその最後の小説を、ハッピーエンドで終わらせなければならないとわたしは考えています。それは義務です。だとしたら伊藤計劃は、まだ書かなければならなかった。いち読者として身勝手に、残念でたまりません。遺された伊藤さんの文章を、折に触れて読み返し
「ゲイじゃないけどおまえが好きだ」問題について、わたしの観測範囲内から書いておきます。そのまえに、断っておかなければならないのは、そもそもの「観測範囲」がかたよっていることです。例を挙げると、やおい論における「レイプからはじまる恋愛」問題について、わたしは実感としてよくわかっていませんでした。なぜなら、わたしが接したり読んだりしてきたやおいでは、そもそも「レイプからはじまる恋」はあまりなかったからです。うわさだけを耳にする亡霊のように、わたしは「レイプからはじまる恋」を思っていました。そして最近、やっと気がついた。たんに「レイプが成立するような関係」にはもえがなかっただけでした。これは、「レイプにはもえがない」とはちょっと違います。具体的にいうと(恥ずかしいんですけど!)わたしのもえる関係性は「攻めがレイプしようとしても受けが鼻で笑って不成立」とか「受けは攻めのことを大好きなのだが、攻めは
能町みね子さんが提唱する「モテない系」の牙城、携帯サイト女子nicomiにおいて、2008好きな男ランキングが発表されました*1。順位はこの通り。 1位:加勢亮 2位:堺雅人3位:西島秀俊4位:オダギリジョー4位:松山ケンイチ(同票) 6位:瑛太7位:岸田繁8位:大森南朋9位:浅野忠信10位:佐々木蔵之助 10位:星野源(SAKEROCK・同票) しかし、わたしがいちばん気になっているのはこの順位ではありません。この11人、まあわかりやすいといえばわかりやすい。わたしがいちばん注目したのは、anan好きな男第一位連覇の木村拓哉に、1票がはいっていたということです。これについて能町さんは「王者キムタク、1票……! いや、むしろ1票入ったことに敬意を表したい。ほかにも並み居るジャニ勢がほとんど0という恐ろしい結果です。マツジュン0……」とコメントしています。現時点では発表されていませんが、これ
もちろんほかの理由もたくさんあるけどわたしがやおいを愛するのは「オモシロ女子の珍妄想」が大好物だからの気がしてきたよ! もちろんオモシロ女子はあらゆる女子トライブにおいて存在するのだが(2ちゃんねる化粧板のネタスレの錬れっぷりを見よ)「やおい」は「同人誌」というシステムによりオモシロ女子が気軽に表現をし研鑽を積むので、オモシロ女子の確認が容易。しかし、ネットの普及によりブログなどで同人という手段を持っていない・持つことを知らなかったオモシロ女子(そのオモシロは基本的に友人間のみで発揮されていた)がいろいろオモシロを披露する機会が増えた。いい時代になったものです。このままオモシロ女子の珍妄想で世界が覆い尽くされればよい。それからいっとくけど「オモシロ女子の珍妄想」のレンジを、わたしは広くとっています。具体的にいえば「嵐が丘」(喪女恋愛妄想)や「フランケンシュタイン」(ゴシックパロ妄想)も「オ
ああいうのってもともと女子が読んでいたボンクラにもほどがある恋愛小説の系譜だよ。花井愛子とか桜井亜美とか。べつにそれはそれでいいし、女子の世界はそれだけ、というものでもない。ただ、いま、お金になるから注目が集まっているだけ。腐女子ややおいについての現状と似ています。それをふまえて、わたしはいまのケータイ小説読者にすこし同情しています。 10代のころ、たしか北上次郎が「本の雑誌」で、ティーンズハートの小説を一冊とりあげて、なぜかほめていたことがありました。小林深雪か折原みとか、そのあたり。そのことばじたいはとくに気に障ることはなかったのですが、わたしは反射的に「きもちわるい……」と思いました。書評家「狐」が、氷室冴子の「なんて素敵にジャパネスク」をほめたのはうれしかったのですが(そして同時に「でもクララ白書のよさはわかんないよね?」とにやにやしていた)。まあわたしもある程度は10代女子だった
去年にはてなで「十大小説」がはやったときに、みくしで書いたものを再掲します。アンソロジーとして組んだのではなく、思いつきですきなのをいれてみた。テーマは「死に関する10本」。でも10本より多くなっちゃった。女子高の文芸部の副部長センスについては突っ込まないこと! では、どうぞ。 深沢七郎「白鳥の死」 たぶんいままでにいちばん買い求めた文庫本は「楢山節考」。収録された短編はどれもすき。これは正宗白鳥とのことをを書いたもので、植木等についての数行をよく読みます。ところでこの文庫のタイトル、「楢山節考」ではなく「東京のプリンスたち」だったらもうすこし女子に読まれていたと思うよ。 レイモンド・カーヴァー「父の肖像」 「死に関する10冊」なら、カーヴァーだと「使い走り」からチェホフにつなぐのがきれいな流れだと思うけれど、ぽん、と、でてきたのはこちら。レイモンド、という名前はレモネードに似ていて、その
ヲタ論壇男子れんちゅうは「萌え=性欲」かどうかで今日もぶったりぶたれたりらしいがわたしはちんこがないのでそこらへんのことはよう知らん。わたしにとって「萌え」ということばはアーウィン・ショウの短編「夏服を着た女たち」で主人公がニューヨークのきれいな女子に抱くその気持ちににています。もしくは分析すると「萌え=すき+かわいい+暴力」です。もえる! と口にするときにそれはすきだということだしかわいいということだしだけれども一抹の暴力が香る。それだけは忘れちゃいけないよ、だって「夏服を着た女たち」は残酷なはなしだもの、主人公は最愛の妻に、けして理解されずに終わるのだものね。夏服を着た女たち (講談社文庫)作者: アーウィンショー, 常盤新平出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/07メディア: 文庫
「バンコランとマライヒ」がBL。「バンコランとパタリロ」がやおい。
http://blog.mayutan.com/archives/51397618.htmlまゆたんこと新條まゆのブログでの発言が話題になっているけれど、ひとつだけ気になっていること。 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://blog.mayutan.com/archives/51397618.htmlブックマークでは「もう、Hな漫画は描きたくなかったのです」というのばかりがとりただされていて違和感を覚えました。原文ではこうなっています。 もう、Hな漫画は描きたくなかったのです。 それはその時思っていたことではなくて、 『快感フレーズ』を描き上げた後からずっと思っていたことでした。 つまり、「快感フレーズ」では「Hな漫画」を書きたくて、書ききったからつぎにいきたかったのではないかと。新條まゆが、快感フレーズ連載当時に思っていたであろう、「女の子がドキドキする漫
年中げすいことばかり口にしています。棒をみれば陰茎に喩え、仲がよいふたりをみたら「あいつらいいセックスしてんなあ」と、呟く。わたしはこれを「山田風太郎メソッド」と名づけたい。たとえば敬愛する江戸川乱歩が若い頃、ひとぎらいだった理由を、山田風太郎はたんに若ハゲを気にしていたのではないかといいました。歴史的な英雄の動機を、山田風太郎はときにどうしようもない感情や性欲に求めた。だから「山田風太郎メソッド」というのは、なかなかのネーミングだと自分勝手に賞賛します。けれどひとつ、気をつけなければいけないことがある。それは、山田風太郎がけして品格を失わなかったことです。乱歩の若ハゲを指摘した山田風太郎は、生前に当人に、油断がならない男だといわれていた。なにを書くかわからないという意味で、です。けれど山田風太郎は、乱歩が暗に示したことについては書かなかった。若ハゲについては思いつきもしなかったほかの作家
つまり「今日の早川さん」のはてな周りでの人気って「らき☆すた」の受容のされかたとおなじなんだ。おたく男子文化を謳歌する女の子、それに萌える男の子。たしかに早川さんにはある種の本を読む女子のリアルが詰まっているけれど――さえないおたく女子がたまに手に取るファッション誌として「FUDGE」を描く的確さ!――もっと大多数の、たとえば「文化系女子」といわれてしまった女の子たちの読書というものは、まだまだあからさまになってはいないんだなあと思いました。ああ「長門有希の100冊」*1も違いますよ、あの選択はあまりにも「読書感想系ブログを更新しているエロゲーとラノベだけではちょっと物足りなくなってきた二十代男子」の趣味にかたよりがちだし、もちろん「雑食」や「濫読」といえるものでもありません。今日の早川さん作者: coco出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/09/07メディア: コミックらき☆
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