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ノーベル賞
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Goldmanの決算発表のタイミングであったことから、AIGとGoldmanの関係についての報道が増えている印象がある。大きく分けて、「決算の内容が良かったのはAIG救済によるタナボタ的な収益によるものだ」といった趣旨と、「AIGの救済によって実際に救われたのはGoldmanである」といった趣旨のコメントが目に付く。確かに、このように結論付ければ、便利は便利だろう。これらに対して、GoldmanのCFOは先月に続いて昨日も反論している。 前者については、2009年の1月-3月の決算にAIGに関連した収益は実質的にゼロ(rounded to zero)であり、昨年12月に関してもたいした額ではない(not significant)とコメントしている。 後者については、昨年9月時点でAIGに対するエクスポージャーは”担保”と”AIGを参照するCDSでの(欧米の大手金融機関からの)プロテクション
Public-Private Investment Programについて第一印象を思いつくままにいくつか。 結論から言うと、発表を受けてなぜ株がこんなにラリーしたのかわからない。何も発表されないリスクまで織り込んでいたということか。少なくともクレジット市場の反応はもっと冷ややかであった。 一言で言えば、「証券化商品のエクイティを買いませんか?国がレバレッジをかけるのを手伝います。」ということで、国は民間にレバレッジ投資を推進している。住宅ローン(等)を対象とするLegacy Loan Programの方は「証券化商品のエクイティ」、RMBSやCMBS(等)を対象とするLegacy Securities Programの方は「再証券化商品のエクイティ」という位置付けだ。私自身は、「レバレッジ」も「証券化商品」も「再証券化商品」もそれ自体は“悪”であるとは考えていないから、このスキーム自体に
とも弁護士のお勧め(?)にしたがって、「金融財政事情」2009年1月5日号の池尾和人慶応大学経済学部教授の“特別論考”を読んでみた。 池尾教授の論文は以前にも目にしたことがあるが、多くの大学の先生が金融危機についてテレビなどで上滑り的・ポピュリスト的な不毛な議論を繰り返す中で、その分析能力や現実を客観的にみる力は抜きん出ているという印象を受けたことがある。 今回の論考の詳細はとも弁護士のブログに譲るが、市場型間接金融が重層的な状態であったことがバブルの形成と崩壊のひとつの背景と捉えている部分、平穏な時代が続いたことによってリスクに対する感度が鈍ってしまっていたという指摘、今後の道筋として“バリューアップ型金融への転換”を提示しているところなど、うなずける部分が多い。 一方で、事実を誤認している部分も目立つ。本質的な部分とは関係ないところもあるが、一応指摘しておきたくなる。 ひとつはSIVに
昨日AIGの決算発表と、救済パッケージの大幅な修正が発表された。 第3四半期の決算は244億ドルの純損失、内訳は、 ① マイナス117億ドル - AIG本体のSecurities Lendingビジネス ② マイナス70億ドル - AIGFPのSuper Senior CDSポートフォリオの評価損 ③ マイナス63億ドル - AIG本体のその他の損失(住宅ローン保証・自然災害等) ということで、①と②の2本柱が損失の大半を占めている。 Super Senior CDSについては、早期償還(欧州銀行のバランスシート型CDOは今年・来年コールされるものが多い)等によって想定元本が4410億ドルから3723億ドルに減っている。こちらの内訳は、 (a) バランスシート型CDO - 2500億ドル (b) アービトラージ型CDO(企業参照) - 507億ドル (c) Multi-sector C
「Governmental Intervention(政府介入)」という種類のクレジットイベントが認定されなかったことを受けて、5月18日に、今度は「Bankruptcy(バンクラプシー)」という種類のクレジットイベントに該当するのではないかとの照会がなされた。おそらく、CDDCに審議要請を行なった取引当事者は、「まず“政府介入”で試してみて、だめなら“バンクラプシー”に切り替えよう」という方針だったのであろう。これを受けて、CDDCでは19日に初回の会合を開催し、22日にも協議を継続するとのことである。 欧州の金融銘柄(Credit Suisse Group AGを含む)を参照する標準的なCDS取引においては、(1)「バンクラプシー」、(2)「Failure to Pay(支払不履行)」、(3)「Restructuring(リストラクチャリング)」、(4)「政府介入」という4つの種類のク
(追記あり) 6月上旬のネガティブ・ウォッチの付与に続いて、6月19日木曜日にMoody’sはMBIAとAmbacの格下げを行なった。MBIA Inc(親会社)はAa3→Baa2、MBIA Insurance(モノライン子会社)はAaa→A2、Ambac Financial Group(親会社)はAa3→A3、Ambac Assurance(モノライン子会社)はAaa→Aa3と、6月上旬に予告した通りの格下げ幅であったが、ネガティブ・ウォッチを付与した際にマーケットが大して反応しなかったこともあってか、今回の格付けアクションに対しては株式市場・CDS市場を中心に金融市場はそれなりに反応し、金融セクターを中心に株価は下落・CDSはワイドニングしていたようだ。証券化商品やモノライン保険会社の格付けは“人工的に”付与されているものであり、人工的な格付けは動く時には非常に早く大きく動くものだという
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