ペルーの音楽でどの曲が一番有名か、という問いは、もはや問題とも言えないほど答えが明らかである。世界的にもっとも知られたペルーの曲といえば、間違いなく「コンドルは飛んでいく」一択である。 1970年にサイモン&ガーファンクルが英語の歌詞を書き下ろしてカバーして大ヒットとなって以降、ペルーのみならずアンデス地域を象徴する曲として「コンドル~」は人々に愛され続けてきた。サイモン&ガーファンクル以降も、さまざまな音楽家たちによって世界各国で演奏され続けてきた「コンドル~」であるが、その背景については全くと言ってよいほど知られていない。ちょうど昨年2013年は、「コンドルは飛んでいく」誕生100周年の節目となった年であり、ペルーでも「コンドル~」関連イベントなどが開かれた。というわけで、今回はこの「コンドルは飛んでいく」にまつわる四方山話をしてみたいと思う。 「エル・コンドル・パサ」、日本語では「コ