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Lea Cantor (2022) "Thales – the ‘first philosopher’? A troubled chapter in the historiography of philosophy" in British Journal for the History of Philosophy 30(5): 727-750. 序論 主張: 古代において「最初の哲学者はタレスだ」という見解は主流ではなかった.それどころか,哲学のギリシャ起源を言う見解さえ主流ではなかった. アリストテレス以前の哲学史にタレスは特別の位置を占めない; アリストテレスさえタレスが最初の哲学者だとは言っていない; アリストテレス以後もむしろ非ギリシャ起源を言う見解が主流である; タレスが最初の哲学者だという見解は近代の (部分的には人種主義の) 産物である. 1. タレスに関するアリストテレス以
Herman Cappelen (2020) "Conceptual Engineering: The Master Argument" in A. Burgess, H. Cappelen and D. Plunkett (eds.) Conceptual Engineering and Conceptual Ethics, 132-151. 概念工学が哲学一般・探究一般にとって大事である理由を論じる. I. 背景と中心的語彙の説明 「概念工学」を私たちの表象的デバイスを評価し,その改善を展開するプロジェクトのことだとする.概念が中核的表象的デバイスだとすると,概念工学は私たちの概念の評価と改善のプロジェクトだということになる.例えば認識論・道徳哲学・形而上学・意味論の各々についてこれがなされるだろう. これは規範的プロジェクトであり,現に持っている概念を記述しようとする記述主義的プロジ
Max Deutsch (2020) "Conceptual analysis without concepts" Synthese. https://doi.org/10.1007/s11229-020-02775-0 面白かった.ごくざっくりまとめたので多少論点が落ちている. 概念分析の実行可能性と有効性について多くの哲学者は懐疑的である.こうした懐疑論の多くは,概念分析が概念の分析であるという前提に依拠している.だが本稿は,「概念分析」は誤称 (misnomer) だと主張する.概念分析に従事する哲学者は,概念を分析する営みに従事してはいないのだ. 概念分析の中核的な諸事例のほとんどは,非概念的な哲学的現象 (e.g., 知識,自由,個人の同一性,道徳的正しさ,指示,因果) の分析であって,それらの概念の分析ではない.(ここで「哲学的現象」とは,哲学者が関心を寄せる現象,という以上の
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