Floweriumを作る過程の話を書いていこうと思います。 まず初めに考えたのは、植物の描画方法でした。Floweriumの前身となるAsitisという作品では、蔦の伸びる様子をベジエのラインだけで表現しました。何となくそれっぽく見えるものの、植物が持つ有機的な整合性はあまり感じられませんでした。そこで植物の形状を記述する方法を探していて見つけたのが、L-systemという手法。(右の図はFloweriumの最も初期の状態です) L-systemとは? L-systemは植物学者のアリステッド・リンデンマイヤーという人が1968年に提唱した、自然物の構造を記述・表現できるアルゴリズムだそうです(Wikipediaの受け売り)。要素を記号で表し置き換えのルールを定義する事で、自然物の持つ自己相似形を表現しています。 たとえば、藻の繁殖はこのように記述できます。 要素:A(大人), B(子供)