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Rubyの組み込み向け軽量版のmrubyがとうとう登場した、ということが、日経エレクトロニクス6/11号で大きく取り上げられていた。昨年の日経エレクトロニクスで開発中だという記事を読んだ時に思ったことを以前書いたことがある。 ソフトウエア開発において、プログラミング言語で何を使うかは大きな選択肢である。組み込みでは大抵の場合C言語である。もちろん、ドライバとかは今でもC言語の得意領域だが、いつまでもC言語でいいのか、という話もある。もっとも、私の息子の通っている化学工学科では、C言語とFORTRANを勉強させるらしい。え?FORTRAN、と聞き直したが、どうやらシミュレーションなどの基本ソフトで今でのFORTRANが現役の分野もあるようだ。COBOL言語だって、今でも現役のところがあるのだから、言語は新しければいいというものでもない。 でも、そうした昔の言語は、昔からある領域で使われてきて
東工大のリベラルアーツセンターの記事に刺激を受けて、がらにもなく理系における教養の重要性について書いた。これもまた、がらにもなく、その教養の中で最も必要な教養は技術者倫理かもしれないということも書いた。 教養ということで、もう一つ、刺激を受けた記事がある。「SEよ、豊かな語彙を持て」という日経ITProの記事である。日常使う語彙数は2000語くらい。技術で貢献するなら4万語、知識で貢献するなら5万語、作家や評論家のように思想で貢献するなら10万~20万語必要らしい。 自分の語彙数をどのようにして知ることができるかというと、語彙数推定テストという数分でできるテストが公開されている。私も3つともやってみたが、5~6万語というところのようだ。技術者としては合格線だろうか。 この記事の中で印象的なのは「ベテランになればなるほど専門分野以外の本を読んだ方がよい」というところである。まさしく教養である
組み込み技術の継承に関して、前回少し考えてみた。技術の継承については、いろんな話を聞いたり、本を読んだりする都度、考えさせられることの多い課題である。金属工芸に関する特別展があって、そこで考えたことを書いたこともある。 昔、聞いた笑い話を思い出した。あるハードの開発でノイズでトラブルが起きた。でも現場の技術者の誰も対応できない。技術部長がかんかんになって、誰でもいいからわかる人間を連れてこい、と厳命した。そこで出てきたのは、今や取締役になっているかつての上司だった、という笑い話である。この手の技術者が払拭してしまっていることを象徴する話で、10年以上も前に聞いたことのある話である(実話かどうかはあやしいが)。 しかし、実話として、かつてのエース級のOB技術者を課長として現場復帰させたという話が、日経ビジネス1/10号に載っていた。三菱重工業でジェット旅客機MRJの開発をしているのだが、飛行
昭和100年問題 - Wikipediaというのがあるらしい。元号が3桁になることなど考えられないので、元号は2桁で表現することにした。これは、まあ、確かな仮定だろう。ところが、昭和から平成に移る時に、改修時間が無かったので、内部のソフトロジックは昭和のままにし、何か表示が必要な時に限り、平成=昭和-63ということで済ましてしまった。まあ、改修時間がなかったので、これも、まあ妥協点としてはいいだろう。 でも、その後、抜本的改修をせずに、そのまま、この暫定策を続けてしまったために、2025年に昭和100年になってしまい、2桁でなくなるという悲劇が起きるという。平成の暫定策を実施した人は、2025年には、その会社にはいないだろうから、その後のアクションを起こさなかったんだろうね。ありがちな話だ。
開発業務は創造性が要求される業務だと思われていると思う。技術開発で名をはせた経営者である本田宗一郎氏やSONYの井深大氏などそうそうたる方々もそう言っている。一方で、暗記偏重の教育はだめだという声も多い。だから創造性教育を、ということで考えられたゆとり教育が実質上失敗してしまった。創造力と記憶力は、相反するものなのだろうか。 開発の現場から見ると記憶力というのは、開発業務においてきわめて重要な役割を果たす能力の一つである。創造力か記憶力かという二者択一ではなく、どちらも必要なのが開発業務である。 世界初のマイクロプロセッサを開発した嶋正利氏のマイクロコンピュータの誕生―わが青春の4004という本の中で、開発中のマイクロプロセッサの回路はすべて頭の中に入っていて、それを忘れないよう休みの日は激しい運動とかをしないように気をつけていたという記述があった(この本は今手元にないので、詳細は不明)。
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