はじめに 今年の2月、オフィスを稲荷町というところに移転した。上野と浅草のちょうど中間あたりに位置する、いわゆる下町、それもドがつくほどのド下町だ。 移転以来、渋谷や六本木などいわゆるスタートアップ集積地へと足を運ぶ頻度は恐ろしく減り、月に1,2度行けば多い方、という具合になった。 そんな、一見破天荒といえる移転をしてからというもの、「なんであんなとこに移転したの?」「寂しくない?」などと聞かれることが猛烈に増え、その度に「下町も意外といいんだよ」「なんたって安いからね!ガハハ!」などと答えていたのだが、実際のところ本能や直感のような、なにかに突き動かされるような感覚による移転だった。 少し時間はかかったが考えを巡らし、なぜ自分がそう思い、そうしたのかを考察したので、メモがてらまとめておこうと思う。 スタートアップと「速度」 唐突ではあるが、スタートアップ企業(に限った話ではないかもしれな