その日、わたしは夜行バスに揺られていた。窓の外には流れるようにキラキラと色とりどりの家の明かりやビルのライトが輝いていたのを覚えている。 1年と少しの、イギリス生活に終止符を打った夜だった。 / 何から書こうか、しばらく悩んでいたのだけど、ぐるぐるとイギリスの各地やヨーロッパ各国を巡った話をぽつりぽつりと記していこうと思う。撮り溜めた写真を山ほど交えて。 / 夜行バスからドーバー海峡を渡る船に乗継ぎ、これから1ヶ月半のヨーロッパ周遊をして日本に帰国しようと思っている。 旅のはじめに降り立ったのはベルギーのGhent(ゲント)という街。 ブリュッセル、アントワープに次ぐベルギー第3の都市ゲントは中世の建造物とモダンなショップたちが入り交じる場所だった。 大荷物を背負って辿り着いたホステルは内装が可愛くて、長旅で疲れたわたしのテンションはぐいんぐいんと急上昇。 うずうず!早く街を探検したい!と