サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
アメリカ大統領選
note.com/maki_akari
年齢を重ねれば重ねるほど、さよならの意味は多様になる。きっぱりと「さよなら」と言えることだけでなく、ひっそりと消えることもまた「さよなら」であることを知る。そもそも関係を始めないという「さよなら」の選択もある。そして時間が経たないと見えてこない「長いさよなら」もまた、あるのだ。 于武陵の「勧酒」という漢詩がある。 勧酒 勧君金屈巵 満酌不須辞 花発多風雨 人生足別離これをしみじみと情のある日本語に訳したのが、井伏鱒二である。 コノサカヅキヲ受ケテクレ ドウゾナミナミツガシテオクレ ハナニアラシノタトヘモアルゾ 「サヨナラ」ダケガ人生ダ 井伏鱒二『厄除け詩集』講談社文芸文庫月に叢雲、花に風。人生、輝ける瞬間ばかりではない、うまくいっていると思ったときに限って皮肉な出来事もある。そうしたものに切なさまじりの憧憬を抱くことは、年齢を重ねれば重ねるほど涙もろくなることとどこか似ている。今を精一杯良
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『真木あかり|note』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く