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大谷翔平
note.com/soryusha
関西某所のとある古道具店。その店主は、かつてブログが登場する以前のインターネットで多くの読者を魅了した伝説のテキストサイトの著者だった――中卒、アングラ水商売、アルコール依存症、ホームレスなど破格の経歴をもつ道具屋店主による、金と汗と汚物と愛にまみれた“冒険”の数々を唯一無二の文体で綴った痛快私小説。 朝の7時30分に携帯電話が鳴る。番号は登録してあるやつだったから、画面には数字ではなく俺が自分で入力した名前が出る。相手は「茶道具がたくさん、早口でうるさいジジイ」だ。登録してあるということは、当然過去にこのジジイから連絡があり、依頼を受けて仕事をしたことがあるということだ。記憶を辿る必要はない。すぐに思い出した。最初の依頼は6月だ。クソ暑い中、とんでもない量の茶道具を買取るハメになった。 そのときの前置きはこんな感じだ。死んだ父親は金のかかる遊びや賭け事などもせず、真面目な人間だった。同郷
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