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パリ五輪
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現在、原子力を平和目的で利用している国が、それを核兵器開発に転用しようとしたり、またその原料となる核物質を外国に売ってしまったりすると大変なことになります。核兵器の拡散、つまり核兵器が世界に広まってしまうと、それだけ核兵器が使用されてしまう可能性が高まってしまいます。 そうして核兵器が世界に広まってしまうという事態にならないよう、NPT(核不拡散条約)という国際条約があります。そこで原子力施設が平和目的以外の用途に使用されていないかIAEA(国際原子力機関)に報告し、またその査察を受け入れるという「保障措置」が実施されています。 核燃料が持ち去られていないか、ウランがやたら濃縮されてないか、原子炉が不自然な再起動を繰り返していないか、そういった事を特殊な測定装置などを用いて辻褄が合うかどうか測る「計量管理」や、特殊なカメラや封印を使った「封じ込め/監視」、人が見に来る「査察」が、保障措置で
核兵器開発といえば、一般的には高濃縮ウランや兵器級プルトニウムといった、核分裂性物質の製造や輸出入に焦点が向けられます。これらは原子爆弾に用いられる重要な材料ではありますが、そこから進んでブースト型原子爆弾や、水素爆弾を開発しようとなった場合に必要な材料として「リチウム」が挙げられます。 北朝鮮が水爆を開発しようとした場合、「水爆用のリチウム」を開発する必要があります。水爆用のリチウムとは、同位体である「リチウム6」を濃縮した「濃縮リチウム」であり、これが水素爆弾において重要な核融合燃料となるばかりか、原子爆弾の起爆装置や、強化型の原子爆弾(ブースト原爆)にも利用が可能な「トリチウム」も生産できるということになります。 天然に存在するリチウムには、その92.5パーセントが「リチウム7」であり、残りの7.5パーセントが「リチウム6」です。どちらも核反応によってトリチウムを生産することができま
先月、北朝鮮が再び核実験を実施し、大きなニュースとなりました。 そして、この核実験の直前に北朝鮮は「水素爆弾」としてある画像を公開していました。 ぱっと見るとメタリックなピーナッツにしか見えませんし、北朝鮮側も画像以上に詳細な情報を開示したりはしませんでした。 北朝鮮が公開したこの「水素爆弾」がどういうものであるのか、ちょっと考察してみたいと思います。 ▲北朝鮮が公開した水素爆弾の画像 乾式水爆」だと思われます。 水素爆弾とは、原子爆弾が利用する核分裂エネルギーに加えて、水素同位体による核融合エネルギーを用いた兵器を指します。核融合反応を起こすためには、非常に高いエネルギーが必要となるため、必然的に原子爆弾を内蔵していることになります。原子爆弾を用いずに核爆発を起こせるという水素爆弾は「純粋水爆」と呼ばれていますが、現状では原子爆弾よりも高いエネルギー密度を持って核融合反応を引き起こすこと
最近、北朝鮮による弾道ミサイルの発射が話題になっております。 ミサイルと言えばロケットエンジンを搭載し、それによって飛行するわけですから、当然燃料とそれを燃やすための酸化剤が必要となります。 北朝鮮の弾道ミサイルの多くには燃料として、「非対称ジメチルヒドラジン(UDMH)」が使用されているとされています。この非対称ジメチルヒドラジンの製造が北朝鮮の国内だけで可能なのかどうかが話題となっています。 ロケット、またはミサイルの燃料には色々なものがありますが、その中でもヒドラジンは「常温で液体のまま保存が可能」であることと、「酸化剤と混合するだけで自然に発火・点火が可能(ハイパーゴリック)」という特徴があります。 そのため撃たなきゃいけないときにすぐ撃てなければならない、という性質を持つ弾道ミサイルには適した特性の燃料であるため、各国で広く使われているミサイル燃料でもあります。一方で毒性が強く、
09 /10 2016 先日北朝鮮がやっちゃった核実験、核出力10キロトンということで弾道ミサイル開発に加えてこちらも確実に実用化に近づいておりますねェ(´ºωº`) 実は北朝鮮は今年6月の段階で核兵器用プルトニウムの生産を再開してたっぽい事がIAEAから発表されてました(゜д゜) 熱出力5000キロワットの黒鉛炉の稼働と再処理施設の動きから作られたというプルトニウムが今回使われたのかもしれません。北朝鮮がどれくらい核兵器に適した高純度のプルトニウム239を、再処理で抽出できるかはわかんないんですけど、今年1月の「水爆実験」と称した核実験が気になります。 ブースト原爆の可能性 水爆程ではないにしろ、同じように核融合を利用して中性子で原爆の出力を増強させるという「ブースト原爆」の実験だったとしたら… ブースト原爆は、プルトニウムの核分裂の熱エネルギーで重水素とトリチウムを核融合させ、その時出
先日北朝鮮が4度めと言われる核実験を実施したと報じられました。 その時に公表された内容を元にツイッターに色々書いてたんですけど、 こちらのトゥゲッターに纏めていただきました。ありがとうございます。 北朝鮮の「水爆実験」についての原子力魔法少女ともにゃんさんの見解 http://togetter.com/li/922319 とりあえず水爆がどういうものか、本当に北朝鮮が開発し得るものなのか、ちょっと考察してみました。 そのため核実験を行う際には原爆であろうが水爆であろうがどちらにせよ、原爆が爆発するという事になります。そしてその原子爆弾を炸裂させるための核物質としては、高濃縮ウラン(HEU)か兵器級プルトニウム(WG-Pu)が用いられます。 しかしながら、北朝鮮がどこから4回も核実験できるような、いわゆるその有意量(核兵器を作るのに必要な量)の高濃縮ウランや兵器級プルトニウムをどうやって手に
08 /30 2015 太陽系には無数の小惑星が存在しています。その中でも地球近傍小惑星(NEO)と呼ばれるものは、文字通り地球の公転軌道に近い軌道を持つ小惑星です。これらはものによっては地球へ衝突する可能性があるとされ、警戒の対象ともされています。 さて、映画「アルマゲドン」のように小惑星が地球へ衝突しそうだ!となった場合一体どうするのでしょうか? 天体は秒速数十キロというものすごい速さで移動しているため、数キロ程度の小惑星であっても衝突時のエネルギーは凄まじいものになり、全地球規模の気候変動すら引き起こしうる大災厄となります。 その対策の一つとして考案されたのが核弾頭による小惑星の破壊です。NASAの「HAIV」計画では、核弾頭を搭載した宇宙機をロケットで打ち上げ、小惑星にぶつけて破壊して地球に降り注ぐ破片を小さなものにしてしまおうというものです。 An Innovative Solu
原子力・鉄道・ゴスロリ女装・まどマギ・アサリリetc...
自作原子力電池「RPEG-1(仮)」 十分な強度を持つアルミケースに収納しています。 有機半導体電解コンデンサに充電中の様子。しっかりと充電が可能です。 さてはて、このところ主に宇宙用の原子力電池などを調べたりしつつ本出したりしておりますが、なんとか本物の原子力電池を作ってみたいなあと昔から思いつつ、この度やっとできました! 原子力電池は放射性物質が放射壊変する際の崩壊熱や、放射線そのものを利用するため、半導体素子等による変換利用する基本的に能動的な動作機構を持ちません。そのため構造としてはかなり単純です。半導体を用いた変換方式としては以下の種類などがあります。 ●熱電変換…アルファ崩壊などによる崩壊熱とその温度差を利用します。 ●β線変換…ベータ崩壊による電子によって直接PN接合半導体で直接発電します。 ●光電変換…ベータ崩壊による電子で蛍光物質を励起させ、その光で発電します。 他にも圧
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