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パリ五輪
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土光敏夫は石川島播磨重工業や東芝の社長のあと経団連会長や第2臨調会長と次々難しい仕事を引き受け実績を残す一方、その質素な生活ぶりで「メザシの土光さん」としてつとに知られており、経済界のみならず政界からも戦後最も尊敬されたリーダーの一人といってもいい人物である。 作家の城山三郎は土光を「一瞬、一瞬にすべてを賭けるという生き方の迫力、それが80年も積もり積もると、極上の特別天然記念物でも見る思いがする」と評している。 ソニーの創業者井深大も「今の日本で最も尊敬できる人は誰かと聞かれれば、無条件に土光さん」と絶賛している。(「清貧と復興」出町譲 文芸春秋) 土光敏夫の凄さは3つある。 まずなんといってもだれも真似ができない凄さは、その「無私」の思想にある。何事にも「私」がない。すべての発想や行動の原点は「己」ではなく「公のため」即ち「世のため人のため」にある。 土光の住んでいた家は日本が太平洋戦
何故少子化が進むか 先日ある本を読んでいたら生みたい子どもの数は2.5人と30年前と殆ど変わらないのだそうだ。それなのに今や合計特殊出生率は1.26人で人口を維持するに必要な2.07を大幅に下回っており50年後には日本の人口は現在の1億2000万人から9000万人に減少するという。 なぜ子どもを生みたいと思っているのに生めないのだろう。 それは結婚以前の問題として結婚年齢の上昇と非婚の増加という構造問題があり、結婚してからの問題としては、子育て家庭の経済的苦しさと適切なサービスの欠如、加えて夫(あるいは職場)の理解や協力の不足などが原因と考えられる。 経済的苦しさの点では、民間の保育所に入れた場合、費用は保育料や保育ママへの支払いなどで月10万~20万円必要になる。認可保育所はずっと安くて済むのだがここが狭き門で入所できず待機している児童は、おおよそ50万~60万人と推定されている。 保育
勝間和代さんの本が売れている。なんでも出版する本はすべて10万部を越え累積で200万部を越えたという。 彼女は19歳で公認会計士の資格を取り3つの外資系の会社を経験し今は経済評論家としてテレビに雑誌にしばしば登場し人気絶大である。 私も彼女の本を何冊か読んだが彼女の考え方生き方に共感するところが多い。しかし、違和感を覚えるところがいくつかある。 そのうちのひとつは「起きていることはすべて正しい」という彼女の主張(このタイトルの本を出している)である。 この考え方はこの世のことはまあいろいろあるが、起きていることはその人の能力や努力の結果であるから、いわば起こるべくして起きたことでそれはすべて正しいことだというのだ。 しかし本当にそうだろうか。 私は自閉症の長男と肝硬変とうつ病を患った妻のため必死で仕事と家族の両立を図ってきて、どちらもかろうじてそこそこの結果を出したが、それはたまたま幸運に
仕事術の本を読んでも仕事師にはなれない 私はこの2月に「部下を定時に帰す仕事術」という本を出版した。 「仕事術」には類書が多いが、部下を持つ課長クラスに照準を合わせた仕事術は他にあまり例がないと思う。 実は2年前に自閉症の長男と肝硬変にうつ病を患う妻を抱えて会社の仕事をしてきた体験を「ビッグツリー」という本を出版したがそれなりの反響がありすでに10刷となっている。 出版社から、今度は世のビジネスマンへの応援歌を書いて欲しいといわれ、私には普遍的な仕事術のことは書けそうにないが東レという会社のなかで企画や管理の仕事を通じて実践してきた仕事のやり方についてはそれなりのノウハウがあるのでそういった視線でこの本を書いてみた。 出版するに当たり世にある仕事術なる本を調べてみたら、野口悠紀雄、勝間和代、本田直之、吉越浩一郎などさまざまな人たちがこの類の本を著していて結構な販売部数になっている。 多くの
2023.11.26: 私はモノを捨てられない人に賛同しない 2023.11.26: 歎異抄のこと 2023.08.30: 一流のリーダーに大切な「7つの習慣」 2021.03.25: 60代からの生き方とは 2020.12.24: これからの中国を予測する 2020.10.03: コロナ禍でメンバーシップ型雇用がジョブ型雇用に変わるのか 2020.10.03: 中国経済発展の原因は人口ボーナス期と貪欲さ 2020.10.03: 同調圧力を上手く乗り越える 2020.07.15: 渋沢栄一に学ぶリーダーのあり方 2020.05.26: コロナ以後の世界 2020.05.02: コロナ問題と働き方 2018.04.02: 秋田の人、がんばって 2017.11.19: ITは農業変革の武器 2016.07.10: ネット活用・広域連携——一関スタイル 2016.10.10: 障がい者とともに歩
残業理由の分析 先日 厚生労働省のHPを見ていたら残業理由の調査結果がのっていた。残業理由別にデータが並んでいて 一番多いのが「そもそも所定労働時間内では片づかない仕事量だから」(業務量が多い)で60%の人が回答していた。次いで多いのが「自分の仕事をきちんと仕上げたいから」(自分の仕事)という理由で42%、第3位は「仕事の性格上 所定外でないと出来ない仕事があるから」(仕事の性格)で36%、と続く これらの理由はどちらかといえば、会社や仕事の状況から残業せざるを得ないという理由である。 一方「残業手当や休日手当を増やしたいから」は4%で「定時で帰るより働いている方が楽しいから」は1%しかないことから「自分の都合で残業する人は 会社や仕事の都合で残業する人よりかなり少ない」と結論づけていた。 これらについて私の考えは以下の通りである。 まず「業務量が多い」が圧倒的に多い回答だが、業務量が多け
弊社の 一部の社員の時間外労働時間は、月40〜70時間を数える。シンクタンクの仕事は長時間労働になりがちであること、また残業の効用は十分認めるとしても、以下を読んで仕事に対するスタンスを改めて欲しい。 労働基準法36条に規定されているいわゆる36協定で、残業は月45時間を越えてはならない。それを超えるにはそれ相応の理由と手続きがいる。再建会社でもない現在の当社にはそれほどの長時間労働をしなくてはならない事情はない。労働に対する世の基準(法の遵守)に逆らう常識の欠如を感ずる。 仕事はコストと成果のバランスが常に求められる。生ずる成果に比べ多くのコストを投入する採算意識、バランス感覚の欠如を感ずる。 会社はプロの社員を求めているがプロとは、限られた時間の中で、いかに効率良く成果を出すかである。そのために事前の周到に考え抜かれた作業プログラムと最短コースで仕事を完遂させる能力が、日々試されている
佐々木常夫 オフィシャルWEBサイト。自閉症の長男をはじめ,3児の父妻はうつ病を患い家族の心と命を守りながら仕事に全力で取り組む。 2001年、東レ同期トップで取締役となり、2003年より東レ経営研究所所長となる。何度かの事業改革の実行や3代の社長に仕えた経験から独特の経営観をもち、現在経営者育成のプログラムの講師などを実践している。 一方、社外業務としては経団連理事、内閣府の審議会委員、大阪大学客員教授、神戸大学・同志社大学・桜美林大学の講師などの公職も歴任する。
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