はんらんする身体 作者: 香山リカ,貫成人,下斗米淳,芹沢俊介出版社/メーカー: 専修大学出版局発売日: 2006/07メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見るこの論文集の中で、芹沢俊介が「萌え」についてささやかに持論を紹介していて、ちょっと関心をもちました。 氏曰く、「個人化の時代において、個々は自己領域として現れると」。それは「自他のあいだが大きく隔てられ、それゆえ個人にとってきわめて開放度の高い社会」、「だがその反面きわめて孤立感を抱きやすい、手ごたえのない希薄な状況」である。「自己領域内において、個々人はきわめて自由に振舞うことができ」、「世界は底なしの恣意性として作られている。どこまでいっても恣意性は恣意性を出ることはできない。このことの手ごたえのなさ(受け止め手の欠如)に個々はおびえる。ただただ自己を消費しているだけだという消耗感に見舞われるよ