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久しぶりにこちらのブログでの更新となります。 出版を待ち焦がれていた、世界最高のヘッジファンドであるルネッサンス・テクノロジーズおよびジム・シモンズに焦点を当てた「The Man Who Solved The Market」の邦訳本です。上下巻構成でかなりボリュームがある本でしたが一気読みしました。 ルネッサンス・テクノロジーズの運用は機械的なシステムによって行われており、旗艦ファンドであるメダリオンの収益率は手数料控除後で年率平均39.1%という圧倒的なパフォーマンスを誇ります。その概要は秘密主義に守られてメディア等にも殆ど露出したことがなく、謎に包まれていました。 本書の冒頭にて「最終的にはシモンズ本人も話してくれた。シモンズはこの出版計画をけっして快く思わず、本書を書かないでくれと頼んできた」とあります。著者のザッカーマンが取材を続ける中でシモンズにどのような心変わりがあったか決して
はじめに こんにちは、UKIと申します。 筆者が2016年2月から運用を行っている日本株の資産運用システムにおいて、このたび累積獲得損益が1億円を突破しました。 この資産運用システムは、日中の株価の値動きを予測して売買シグナルを出すというものですが、その値動き予測にAIを活用しています。 今回の記事では、その手法の概要を紹介し、AI投資の今後の展望についてお話したいと思います。 筆者について 筆者は元々、兼業投資家としてシステムトレードを中心に資産運用を行っていました。システムの開発と運用により注力するため、2014年に法人化して資産運用を事業化しました(そのときのスタートアップ資金は5000万円でした)。 現在は日本株と仮想通貨を中心に運用を行っていますが、日本株の運用では年利40%を目標としています。 AI投資に至った経緯 筆者がAI投資に興味を持ったのは2015年頃になります。 当時
UKIです。 4月5日にビットコイン投資(投機)で資産1億を達成しました。 達成と同時にその手法をツイッターに投稿しています。 最終資産は1億255万。TLを振り返ると(元祖)ドテン君を初めて動かしたのは3/4、チャレンジの軍資金2000が着金したのが3/8である。ざっくり丸めて考えると、およそ1ヶ月弱で2000→1億(5倍)を達成することができた。多少悔いは残るが、引き際が肝心との判断。 pic.twitter.com/JUihRBzIKR — UKI (@blog_uki) 2018年4月5日 お待ちかねのロジックを公開。 (元祖)ドテン君はブレイクアウトだが通常のHLチャネルブレイクではない。その手法は「オープニングレンジ・ブレイクアウト」と呼ばれるものである。文章での説明は面倒なのでhohetoとの会議資料をそのまま添付する。ストラテジーに関する質問には応対できません。 pic.t
シストレのススメ第4章「期待成長率の阻害要因」に進む前に、いったん追加コラムとして「投資指標の探索要領」を設けます。 ここで説明する内容は、本来はシストレのススメ第7章「アルファの根拠」、第8章「アクティブ運用と投資指標」で触れる内容が主となります。 また、投資指標を探索する上で重要なポイントは公開中のコラムの複数の箇所に点在しており、この追加コラムで取りまとめを行います。 1.投資指標とは 投資指標とは、ストラテジーの売買判断基準となる指標です。 よくある移動平均乖離率の逆張りストラテジー「15日MA乖離率がマイナス10%でロング」を例に取ると、投資指標は15日MA乖離率、意思決定する閾値がマイナス10%ということになります。 最近流行りのVIX指数も投資指標となります。 ストラテジーに採用する投資指標の候補は無限に存在しますが、その中からほんの1〜3個程度に絞らなければなりません。 ス
さて、リターンの期待値e、標準偏差σ、トレード数Nですが、それぞれがどういう関係を持つか、把握しておく必要があります。 ※今後は期待値のことを期待成長率と呼ぶことにします。1回のトレードで総資産(もしくは掛け金)を何%成長させることができるか、という意味です。 1.トレード数と期待値の関係 まずトレード数Nと期待値eの関係に着目します。 以下のグラフはあるストラテジーについて、売買条件の閾値zを変化させてトレード数と期待成長率の関係をプロットしたものです。 このグラフを見ると、トレード条件を厳しくしてトレード数を絞った場合、線形的ではなく累乗関数的(つまりy=c×x^α、cとαは定数)に期待成長率が向上することが分かります。 どのようなストラテジーの指標を使っても同様の特性を示すはずです。 もしグラフの形が歪む場合(累乗関数で近似しようとすると掛け離れる場合)は、そのストラテジーは過剰最適
資産運用する上で「運用目標」は絶対に必要です。 なぜなら運用目標が明確化できていなければ、それを実現するためのプロセス(運用戦略)を考えることができないからです。 世の中に存在する殆どの投資書籍は、この最も根本にある課題提起について触れていません。 例えば年利5%を目指すのと年利20%を目指すのであれば、当然売買の対象銘柄や取引スパンも変わります。 場合によっては株式以外の投資の選択肢も含まれるでしょう。 「とりあえずお金を儲けたい」で始めると上手くいきません。 運用目標は下記の3つを明確化しておけばよいです。 ①運用資金 ②目標利回り ③許容リスク(=許容ドローダウン) ただしやってみると分かるのですが、運用目標の設定は「ありたい姿」と「現実」の板ばさみにあいます。 正しく運用目標を設定することは最も難しい命題の1つとなります。 1.目標利回り ここではサラリーマン、自営業など手に職を持
最近、BTC-FXのbotを作成するためにマーケットメイク戦略を勉強していました。 そもそもマーケットメイクとは、通常の顧客同士の注文をマッチングさせるオークション方式に対して、取引所より資格を得た値付け業者が常時指値を提示して顧客と業者の間で取引を行う方式を指します。 かつてJASDAQがこの方式を採用していましたが、2008年に廃止されています。 現在でいうマーケットメイクとは、オークション方式の市場において大量の指値を供給することでその見返りとしてスプレッド分の利益を得る、という戦略を指すことが多いようです。 今回は私の備忘録としてマーケットメイク戦略の概要をまとめたものを公開します。 1.参考文献 マーケットメイクにおける数学的理論は以下の洋書2点を参考としています。 「High-Frequency Trading: A Practical Guide to Algorithmic
起業を考えていた女友達の話 とある女性の話。 20代後半の彼女はもともと外コンで人事として働いていたが、 そのつてで知り合った人脈を活かしていくつかの会社を渡り歩いた後、いままさに起業しようとしていた。 前職で東南アジアの富裕層とコネクションを築いたらしく、月に1~2週はそちらに出張していた。 人事としての経験とアジアでの就業経験を活かして、途上国のための人材系アプリを事業化しようと模索していた。 僕が前職を辞めた後しぶとくベンチャー界隈で生き残っているの人づてに聞いたらしく、同年代で起業した人間がどのような状況になっているのか、その確認と自身の事業計画の相談を兼ねて僕のところに相談しにきたのだった。 彼女の相談はひと言でいえばアプリ開発に関わる費用見積もりに関してだったのだが、一通り話し終わった後、彼女はこう言った。 「次回渡航した際に、ニーズを確認するために現地で調査してみます。潜在的
某株価データサイトが12月をもってデータ公開を終了するそうです。 今回はシステムトレードに使う株価データの収集について考えてみます。 1.株価データは一般公開してよいのか 株価データの公開には色々と問題が生じます。 まず、東証から購入したものを第三者に提供する場合、東証とのデータ配信契約が必要です。 次に、東証のサイトをスクレイピングしたデータを公開する場合、これは著作権法に抵触する可能性があります(というか抵触すると思います)。 東証のサイトに記載されているデータはQUICKまたはその提供元から提供されているものであり、著作権を含む一切の権利はQUICKまたはその提供元に帰属する、と謳われています。 株価データ以外の情報(サイトに記載されている図や写真など)の著作権も、東証に帰属しています。 最後に、他のデータ配信会社(証券会社やYahooファイナンスなど)から得たデータの場合、その著作
10月18日にフォーブスの米長者番付2017が発表されました。 forbesjapan.com 遡ること半年前の3月20日にはフォーブス世界長者番付が発表されています。 そこから若干数値が修正されているようですが、順位の並びには変動はありません。 せっかくですのでTOP5を見てみましょう。 1位 890億ドル ビル・ゲイツ (マイクロソフト) 2位 815億ドル ジェフ・ベゾス (アマゾン) 3位 780億ドル ウォーレン・バフェット (バークシャー・ハサウェイ) 4位 710億ドル マーク・ザッカーバーグ (フェイスブック) 5位 590億ドル ラリー・エリソン (オラクル) 上記の人々は何らかの企業の創設者であり、持株の時価総額上昇により一代で巨額の富を築き上げています。 参考までに各社のPBRの値を拾ってきましたので記載します。 マイクロソフト 8.30 アマゾン 20.4 バークシ
上記は9月16日にパンローリングから出版されたトレード書籍です。 副題の「ビッグデータによるセンチメント分析」というフレーズが気になったので購入しました。 原題は「Trading on Sentiment : The Power of Minds over Markets」です。 1.著者について 著者のリチャード・ピーターソン氏は、行動経済学者であり精神科医です。 テキサス大学で電気工学の学士号および医学の博士号を取得後、スタンフォード大学で精神科医の資格を取得しています。 同氏は市場分析を行ってセンチメント指数を算出しているマーケットサイク社のCEOです。 この指数はトムソン&ロイター・センチメント指数(Thomson & Reuter Marketpsych Index)と呼ばれ、世界のニュースソース4万件、SNSや掲示板など7000件のビッグデータから市場のセンチメントをリアルタイ
「AIファンド、日本で販売 セレベラム・キャピタル」 日経新聞、2017年10月12日 www.nikkei.com 「セレベラム・キャピタル」の名前を見付けた瞬間、少し興奮してしまいました。 セレベラム・キャピタル(以下セレベラム)は、米サンフランシスコに拠点を置くAIヘッジファンドです。 リベリオン・リサーチに続く「純粋なAIヘッジファンド」であり、2010年にWSJでその存在が報じられました。 私はAI投資の構想を練っているときにこれらのAIヘッジファンドについて丹念に調査を行っていました。 セレベラムに関するニュースや記事は海外メディアにも殆ど存在せず、調査に苦労したのを覚えています。 参考までにセレベラム(Cerebellum)とは、人間の「小脳」を意味します。 人工知能に連想させてそのような名前を付けたのでしょうが、日本語で「小脳ファンド」と呼ぶと気味が悪くて資金が集まらないか
こんにちは。hohetoです。 以前、システムトレードにおいて、単純なルールでも年間10~20%の利回りを出すことが可能であろう、という話をしました。 we.love-profit.com 以下、抜粋です。 例えば、「前日の騰落率がトップ10の銘柄を売り、ワースト10の銘柄を買う」というルールで毎日売買したとすると、直近5年平均の利回りはどうなると思いますか? A)5% B)10% C)20% このルールは、「株価は反発するであろう」という予測を元にした、典型的な逆張り手法です。 このように、一部を買い(ロングし)、一部を売る(ショートする)という売買手法は、「株式ロングショート」などと呼ばれ、ヘッジファンドでもよく用いられる手法です。 このようにして余計な市場全体の上げ下げを打ち消すわけですね。 このルールについて、ukiが実際に検証してくれたので、結果を見てみましょう。 1. 前提条件
私は現時点でおよそ1億ほどの資金を運用しています。 毎日、信用3倍をフルインベストメントしているため、日々の売買代金は3億近くになります。 日々の取引にはAIを使っています。 ここでいうAIとは、人工知能というよりも機械学習と呼んだ方がよいと思います。 今回は、私がどのようなAI手法を使っているか公開してしまいます。 関連コラム: we.love-profit.com 1.利益曲線と口座残高推移 (1)利益曲線 まずは利益曲線を示します。 AI手法を用いたこの投資戦略は、2016年2月22日より運用を開始しました。 ちょうどその直前の2016年1月~2月にチャイナショックが発生しており、 そのショックで私は1000万円の損失を出していました。 この手法はその損失をリカバリするための戦略として運用を開始したものです。 図1.AI投資手法の利益曲線 2017年9月の時点での累積利益はおよそ30
9月22日に運用資産1億を達成しました。 先に断っておきますが、私達は世に存在する数々の億り人のように、数十万円の自己資金を投資の力のみで利殖して1億を達成したわけではありません。 私がサラリーマン時代に貯めた貯金と、相方であるhohetoが起業して得た利益、さらに調達してきたお金を使って運用資産5000万円で株式投資をスタートしました。 その後、株式投資による獲得利益と繰り返し行った増資により、運用資産1億を達成したのです。 次の目標は「運用資産10億の達成」となります。 なお資産10億というのは単なる目標値であることに留意してください。 お金というものは、あくまでも目的ではなく手段と言われます。 「10億の資産で何をするか」が重要だという意見もあるでしょう。 ここで私達の目的をハッキリさせておきます。 私達の目的は「10億稼ぐことを達成するその過程を楽しむこと」なのです。 1.持論 ま
この記事を読んで。 www.hitode-festival.com 僕は日頃から副業を強く推奨しており、 僕の会社に勤める若い社員たちにも、副業は必ずするべきだと伝えている。 もっとも、実際に副業に手を出す社員は少ないのだが。 元記事の筆者は、会社勤めをしながら副業としてブログの運営を続け、 ついにブログ経由で十分な収入を得ることに成功し、先日本業だった会社を辞めたそうだ。 なんたるサクセスストーリー。 若干26歳にしてセミリタイヤ状態となった彼は、「好きなことして生きていく」と宣言し、実際に自由気ままに過ごしている。 そんな彼も、国民の義務からは逃れられない。そう、税金である。 ■所得税・住民税・事業税を合わせて300万円近く 筆者の話を参考に、本業の給与所得と副業の事業所得を合わせ、各種税金の総額が約300万円になるようなモデルケースを作ると、以下のようになる。 一人暮らし・扶養なし・
最近は北朝鮮情勢で株式市場のブルとベアが入れ替わっています。 ここで言うブルとベアは単なる相場の上昇と下落ではなく、リスク銘柄の選好状況を指します。 分かりやすく説明するため、ここでは簡単なブルベアインデックスを作成してみました。 このインデックスはリスク選好の際に上昇する業種(金融や輸送機器など)とリスク敬遠の際に上昇する業種(食品や医薬品など)のリターンの差分で作成しています。 このブルベアインデックスと日経平均株価の動きについて、今年の4月から観察していきます。 図1.ブルベアインデックスと日経平均 (ブルベアは+方向がブル、-方向がベア) この図から分かるように、 ブルベアと日経平均は連動する期間と連動しない期間に分かれます。 (1)連動する期間について 17年4月および17年7月中旬~17年9月は、ブルベアインデックスと日経平均株価は同じような動きをしています。 この期間にブルベ
「カブドットコム証券、SNSやPOSデータを活用したFinatext/ナウキャスト社配信ニュースのUIを刷新」 日経新聞、2017年9月15日 これまでに散々AIによる投資モデル構築を検討してきましたが、その過程において投資におけるAI活用の本質がどこに存在するのか見えてきました。 上記の日経新聞のプレスリリースは、私の考える投資におけるAI活用の本質そのものです。 今回のコラムでは、投資におけるAI活用の本質がどこに存在するのか、またカブドットコム証券のサービスがどのようにそれに該当しているのか、順を追って説明していきます。 関連コラム: we.love-profit.com 1.モデリングにおける情報喪失の話 物理現象のモデリングでは、その過程において二段階の情報喪失が発生します。 まず第一段階の情報喪失ですが、これはサンプリングの際に発生します。 現実の世界ではモデルにどのようなデー
「AIがウォール街を乗っ取れない理由」-2017年7月19日、WSJ jp.wsj.com 投資分野へのAI活用は注目を集めていますが、中には否定的な記事もいくつか見られます。 この他にも以下のような記事があります。 「人工知能、本当はどのくらい賢いのか」-2017年6月29日、Bloomberg 「AI、投資で人間に敗れる?」-2017年6月30日、ゆかしメディア 当ブログもつい最近、ツー・シグマ・インベストメンツの不調について記事にしたところです。 we.love-profit.com WSJの記事によると、人工知能を投資へ活用するには3つの深刻な問題があるそうです。 (1)過学習になりがちなこと、(2)可読性を持たないこと、そして(3)長期投資できないことです。 今回は、これらの点について「AIがウォール街を乗っ取れない理由」を考察していきます。 前提条件 まず、前提としてWSJの指
直近の6~8月の3か月のリターンは、合計で約1400万円になりました。 もともとの元金が約8000万円だったので、3か月利回り(税引き前)は約17.5%。単利運用と仮定して年利に換算すると70%になります。 株式投資に期待する利回りは7~8%程度でしょうから、一般論で語るなら、この結果は出来過ぎとも言えるでしょう。 プロフィールで紹介している通り、僕たちは投資対象として「日本株のシステムトレード」を採用しています。 このエントリーでは、なぜシステムトレードを採用しているのか、また、「投資対象としてのシステムトレード」はどのような利点があるのかを述べたいと思います。 ■システムトレードとは システムトレードとは、「あるルールに基づいて機械的に売買を行う」スタイルを指します。 ルールは多種多様ですが、例えば以下のようなものです。 3日連続で値上がりしている銘柄の中から、時価総額の大きな順に10
本日はノーベル経済学賞受賞者の話です。 とは言っても単純につらつらと説明するわけではなく、 「投資理論に貢献した」と考えられる受賞者をランキング形式で紹介していきます。 そもそもノーベル経済学賞とは、「純粋なノーベル賞」ではありません。 「純粋なノーベル賞」とは、物理学賞、化学賞、生理学医学賞、文学賞、平和賞の5つの賞です。 これらはダイナマイトの発明で一財を築いたアルフレッド・ノーベルの遺言に従って1901年から始まったもので、その賞金はおよそ1億円でありノーベル財団の運用する利益で賄われています。 これに対してノーベル経済学賞とは、1968年にスウェーデン国立銀行がノーベル財団に働きかけて設立した「後付け」の賞です。 当然ながら賞金もノーベル財団でなくスウェーデン国立銀行が支払います。 経済学賞をノーベル賞として扱うかどうかは賛否両論があり、ノーベルの子孫はこれを認めていないようです。
小型株効果とは、時価総額が小さい銘柄のほうが時価総額が大きい銘柄よりも株価が上げる傾向にある、というものです。 なぜそうなるか、正しい説明はできません。 定性的に「小型株のほうが大型株よりも成長性がある」と言われたり、 理論的に「倒産リスクが大きいためプレミアムが付く」と言われたりします。 最初にこの効果を体系立って説明したのは、1992年のファーマ・フレンチモデルだと思います。 このモデルでは、個別銘柄の超過収益はマーケットベータ、時価総額、PBRの3つのファクターで説明されます。 今回は、小型株効果を使った簡単な中長期投資法を紹介します。 ◆どのような投資手法か? (1)対象銘柄 小型株をロング、大型株をショートするロングショートポートフォリオを作ります。 十分な流動性を持ち、その殆どが空売りできるTOPIX500から銘柄を選定します。 (2)選定指標 大型か小型かを判定する指標は、一
当ブログでは、一週間毎に日本株の各業種の値動きをAI(機械学習)で分析・視覚化したものを掲載しています。 we.love-profit.com 今回は東証33業種分類別にマッピングを行い、そこから読み取れる市場の特性を確認していきたいと思います。 ◆検証要領 <機械学習の手法> 自己組織化マップ(SOM:Self Organizing Map)という手法を使います。 SOMとはニューラルネットにより多次元のデータを低次元のデータに次元圧縮し、視覚的に分かりやすくマッピングするものです。 今回の検証では、東証33業種をそれらの値動きに従って二次元平面へとマッピングします。 値動きが似通っている業種は近い位置に配置されます。 Rによるコーディングは以下の書籍を参考にしています。 データマイニング入門 作者: 豊田秀樹 出版社/メーカー: 東京図書 発売日: 2008/12/05 メディア: 単
私は日本株の個別銘柄を売買しています。 一日の売買代金は2億を超えています。 日々の値動きの動向を詳細に調査し、統計に基づいて利益の出る確率の高い手法を使っています。 「このようなやり方が最も良い」と言うつもりは全くありません。 株式投資をする人の目的は様々であり、トレードの方法にはいろいろなやり方があります。 どのようなやり方でも自分が納得いくやり方であれば良いと思います。 しかし、株式投資によって資産形成を成功させたいと考えている人は、場当たり的な投資でなく、論理的な投資を行うことが必要です。 これは短期的なデイトレードや長期的な株式の保有などに依らず、どのような手法にも言えることです。 今回は、論理的な株式投資をするための書籍を、各ステップに沿って紹介していきます。 STEP1.まずは正しいプロセスを学ぶ 投資で成功するためには、正しく戦略を立てなければなりません。 「自分はそんなこ
「A hot strategy at Two Sigma, one of the hedge fund industry's fastest-growing funds, has made almost no money this year」 上記は8月3日付けでビジネスインサイダー(米国のビジネスニュースウェブサイト)に掲載された記事です。 これまで快進撃を続けてきたツー・シグマ・インベストメンツ(以下ツーシグマ)ですが、今年は足踏みをしているようです。 ツーシグマは、その成長速度の早さで注目を集めているヘッジファンドです。 2010年には50億ドルであった運用資産は、2016年初には320億ドルとなり、直近では450億ドルにものぼるようです。 2016年のヘッジファンド高額報酬取得者ランキングでは、 1位のジェームス・シモンズ氏(ルネッサンステクノロジー)、 2位のレイ・ダリオ氏(ブリ
チャイナショックで大損こいたuki。 ukiがやってしまったことを、一般の人にもわかりやすく解説してみます。 元記事はこちら。 we.love-profit.com アナタは、仲間内で「マージャンが強い人」で通っています。 それは、アナタが普段、なるべく勘に頼らずに確率論を重視して、「どうやれば一番和了に近いか?」を常に考えて牌を切っているからでした。 オーラス直前、親のアナタに勝負手が入ってきます。 ジュンチャン三色イーペイコウのオヤッパネまで考えられる手ですが、 最近勝ち続きのアナタは慢心してしまいます。 この手の段階で、アカドラのウーピンを引いてきます。 アナタは考えます。 ペンチャンのサンワンは場に出てないし、ワンズの中目は捨て牌で切ってるから、アガリへの道筋は磐石だ。 だが、いまの時点では和了しても「三色」のみ。イーピンが入ってきたらイーペイコーつくし、ペンチャン待ちって好きじゃ
忘れもしない2016年、その年の大発会は中国上海市場の急落の影響を受け、大幅安で始まりました。中国市場の急落は12月製造業購買担当者指数が市場予想を大きく下回ったことが原因ですが、その日に新規導入されたサーキットブレーカーの発動が売り注文に拍車を浴びせていました。 前年の2015年8月にも中国市場の暴落はあったため、多くの投資家はこのような事態に対する備えがあったのではないかと思います。とりわけシステムトレーダーはそうでしょう。稼ぎ時だと考えたはずです。私もそうでした。 暴落相場が稼ぎ時であるというのは、逆張りを行っているシステムトレーダーには周知の事実です。個別銘柄要因でなく市場要因の暴落にはどこかで必ず買い戻しが入るからです。 ただし相場はどこで底を打つかは読めません。従ってこのようなときには特に繊細なマネーマネジメントが必要になります。そして、私はこのショックに対してまだまだ未熟だっ
◆はじめに Hohetoです。 株式投資の運用資金が大台の1億円に突入しそうですので、これまでの道のりをエントリーとしてまとめました。 僕は、普段は運用を相棒のukiに丸投げして、全く別の会社運営を行っています。 数年前の話になりますが、 起業して数年が経ち、ようやく収入も安定した頃、僕は資金の運用方法を模索していました。 当時の僕は株式市場に関する本を読み漁り、「ウォール街で勝つ法則」という本を参考にして、メカニカルなバリュー投資を行っていました。 これは、PERなどの指標を元に、割安になっている株を機械的に買い付け、一定期間ごとにリバランスする、というものであり、 そうすることで統計的に見てもインデックスをアウトパフォームでき、かつ運用がカンタンという優れもので、 僕の心をガッチリ掴んだのでした。 しかし、アウトパフォームを期待できるとはいえ、せいぜい年間の利回りの期待値は10~20%
最初に断っておきますが、本記事中ではAI(人工知能)ではなく機械学習という言葉を使います。AIという言葉は非常に曖昧であり、誤解を与える可能性があるからです。 機械学習の投資への応用は国内では書籍の出版もなく(※1)、論文を調べても殆ど出てきません。一部のブログなどで機械学習を使って株価を予測するというものもありますが、正直なところ検討と言えるレベルに至っていないのが現状だと思います。厳しい言い方となってしまい申し訳ありませんが、おそらく自分では株を買っておらず、その殆どが机上の空論になっていると思います。 クオンツ投資には押さえておくべきノウハウが多数あり、データサイエンティストが予測対象を株価に置き換えても、簡単に良い結果を得ることはできません。例え良い結果が得られたとしても、実際には収穫できない幻のアルファであることが多いのです。従ってこの分野での深い考察は、クオンツ投資の従事者が機
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