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買ってよかったもの
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「変態」と「素人」、なにもこれから風俗店の話をしようとしているのではない。 流行語から世相を読み解くという態度。今回の論文の面構えはそのようなものに近い。従って、この併置されている「変態」と「素人」という言葉は流行した、ということになるのだが、私が注目するところの両者のそれらが大挙した時代はそれぞれ異なる。 「変態」は、大正末期から昭和初期にかけて発行された幾多の雑誌で用いられ、またそのタイトルにも多く使用された。個人研究発表のテーマであった梅原北明はそのなかで重要な位置を占める人物であった。 「素人」については、要するに一般人といったような意味合いとして構わないのだが、ここでは少し実感を加えながら述べていきたいと思う。具体的に示せば、そういった直接的な命名ではないにしろ、例えば新婚さん、ストリート、読者といった様々な名称で、彼、彼女達は、テレビや雑誌でよく見受けられる。「読者モデル」はい
キッチュという言葉から何が連想されるであろう。 私は、コケティシュやアンニュイといった、なんだかよくわからないカタカナの言葉としてしかそれを理解していなかったが、 辞書を引けば「俗悪」として定義されていることからも、大抵の人が、 そのような辞書の定義に近い印象をキッチュという言葉から受けるのであろう。 一方で、俗悪とは「いやしく劣悪なこと(広辞苑から引用)」であるから、 つまりのところキッチュとは美しいとか、上品などとは反対の言葉なのである。 しかしながら、それではキッチュを定義する上ではやはり不十分である。 そこで、今論文では、何かがキッチュと形容される際にみてとれる諸所の現象の同一性を検証したいと思う。 なぜなら、キッチュという言葉は人々の生活そのものに関係が深く、キッチュという現象は人々の生活の圏内で表出するのであり、 その検証作業は私たち自身について、そして私たちが置かれている状況
①まえがき 私は今年の夏休み、森村ゼミニューヨーク合宿を通じてニューヨークの多くの美術館を見て回った。 日本ではまずしないであろう美術館のはしごをしたりもした。ある程度の予備知識は日本で勉強していたので 、それぞれの美術館の放っているオーラに驚き胸を躍らせることはなかったが、それでも私には異様に感じた。 そんなとき、ホイットニー美術館で、ある写真家の回顧展のプログラムを目にした。その内容はすさまじく 、一瞥してすぐに嫌悪を感じた。周りの目を気にしてプログラムを閉じたのだが、私のマトリクスが揺れ動き、 もう一度そのプログラムを開いてみることにした。すると先ほどとは違う感覚が私の身体の中を流れ始めた。 静と動、男と女、黒人と白人、美と裸。研ぎ澄まされた写真に、私はたおやかだが一点のなにか強いものを感じた。 彼の名はロバート・メイプルソープ。日本はもはや、世界で有名な写真家である。同性愛であるこ
1.序にかえて―SA体験記 まず始めに、私が「ジャポニズム」といったテーマを今回選んだ理由として、半年間のドイツ滞在が大きく影響していることは否めない。よって、序文にかえて、私が「ジャポニズム」という運動に関心を持ち、個人発表のテーマに選んだ動機を、SAの体験を通してまず述べようと思う。 ドイツ滞在中のある時、私は週末の休みを利用し、旅行へと出かけた。この際、この旅行を「バウハウスをめぐる旅」といったテーマにしようと心のうちではそう決めていた。バウハウスとの出合い自体、そう古いことではない。SA出発前に受講していた森村先生の現代文化の授業時に、その様なものがあることを始めて知り得たのであった。それまでドイツの建築物といえば、サンスーシ宮殿やケルン大聖堂くらいしか認識がなかった。建築史・デザイン史において、これほど重要な建築がドイツに存在することを知った時、目から鱗が落ちるような感覚であっ
〈動機〉 どうして世界中は平和になれないのかと考えた時、その一つの要因に人種や民族の違いが挙げられる。このことから私は以前より人種・民族に関して大きな関心があった。現在、交通が発達して、私たちはいろいろな国に簡単に行くことが出来るようになったし、日本にも多くの外国人が生活している。日本で暮らす彼らは少なからず差別を感じたことがあるだろう。どうしたら皆が気持ちよく暮らしていけるのだろうか。 私は前期に都市に興味を持ち、研究してきた。都市と言っても建築や自然、交通など、そこには様々な要素がある。その中でも私は人中心に考えていきたいと思っていた。SAではアジア系の人々の多さに驚き、NYでは人種の多さに驚いた。そして、大きかった都市というテーマを絞って、移民について取り組もうと思った。 今回はアメリカについて考えてみたいと思う。移民の国と言ったらアメリカが思いつくし、私の海外経験の中ではアメリ
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