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写真3/ 雲南省の薬用昆虫「臭売虫(オサムシモドキの一種)」 (昆明市内花鳥市場、1996年11月、白く見えるのは餌に与えた飯粒) 「九龍虫」という虫があります。正しくはキュウリュウゴミムシダマシという体長6ミリほどの小さい甲虫で一世を風靡した薬用昆虫です(写真1)。 この虫を生きたまま服用すると活力が全身にみなぎり、時には鼻血まででるという精力剤で、 昭和初期と戦前および戦後1950~60年代に3回の大流行がありました。当時、 かの鉄人アベベがこれを飲んでマラソンの覇者になったとか、某プロ野球選手がこれで首位打者になったとかのうわさが流れ、 この虫を酒に浮かべてサービスする小料理屋まで現れました(写真2)。 虫を飲み込むと苦しがって出す吐液が効くそうで、九龍虫は虫としては異例の知名度を誇っていました。 九龍虫は中国起源の虫で、その名のいわれには、香港の九龍半島由来説と、高貴万能を意味する
はじめに カイガラムシは大きいものでも体長1cm、多くは2~3mmと小さく、色もきれいでないため、蝶やカブトムシのようにポピュラーな虫ではありませんが、 緑資源の保全などの環境問題から、庭木や街路樹の害虫として関心が高まってきました。 さらに、自然とのなじみが薄い一般の人々、とくに虫嫌いの人達にとっては、不快害虫の一つとしても話題になってきました。 しかし、カイガラムシの仲間は、悪い虫ばかりではありません。食品の赤い色素「コチニール」をとる「コチニールカイガラムシ」、 高級塗料とか、チョコレートや菓子のコーテットなど意外に利用範囲の広いシェラックをとる「ラックカイガラムシ」(この2種は外国産)、 特殊な白ロウをとる「イボタロウムシ」のように、貴重な資源を提供してくれる仲間もありますが、ここでは悪い虫だけをとりあげることにします。 なお、寄主植物などでは河合省三著「日本原色カイガラムシ図鑑」
マメハンミョウによるダイズの集団加害。最近ではこうした被害は珍しくなった。 (1985年8月、茨城県谷和原村で撮影)) 昆虫の中には強烈な毒を持つものがあり、それは人類に利用されてきました、たとえば、アフリカのブッシュマンは、 ヤドクハムシという有毒の甲虫の蛹をつぶして矢の先に塗って狩猟に使い、また、日本でも時代劇でおなじみの「斑猫の粉」 などは昆虫由来の毒薬として有名でした。 甲虫類のツチハンミョウ科の仲間は、成虫の体液に致死量がわずか30ミリグラムという猛毒のカンタリジンという物質を含有し、 それは洋の東西を問わず古来毒薬として利用されてきました。 本来の「斑猫の粉」の正体はその成虫の乾燥粉末です。中国産のそれはキオビゲンセイという種類で、 乾燥した成虫体に25%ものカンタリジンを含有しています。カンタリジンの用途は毒薬ばかりでなく、 おできのウミ出しの刺激発砲剤に多用されているほか、
日本の代表的な屋内性の外来ゴキブリ (上)チャバネゴキブリ:淡褐色の小型種-ビルや飲食店に多い (下)クロゴキブリ:黒色の大型種-一般民家に多い ゴキブリ類の起源は石炭紀にさかのぼり、新参の人類とのつき合いはまだ短い期間にすぎません。しかし、 一部の種類は野外から屋内への進出に成功し、近代の交通機関と暖房の発達で世界的な“おじゃま虫”になりました。 ゴキブリ類は雑食性で腐敗食品まで食べて不潔ですが、それも実情は“洗わない手”と大差がなく、 人間の食物を盗むといっても量はたかが知れています。それにしては日本人、とりわけ主婦のゴキブリ嫌いは度を越しています。 しかも嫌われる最大の理由は、その姿や形が気持ち悪いという、あいまいで身勝手な点にあるようです。 今回はゴキブリ類を食べる話ですが、この連載は新たな食料資源の模索がテーマで、悪食の紹介ではない点をお含みおきください。 ゴキブリ類は無毒で味も
混入トラブルのナンバー・ワンのガ「ノシメマダラメイガ」 上:成虫、 下:幼虫(幼虫が各種穀類や、菓子、乾果などを食害する) その昔、モモやナシを食べるとよくシンクイムシ類というガの幼虫が出てきましたが、当時は「熟れている証拠」と、 その部分だけよけて食べたものです。現在は防除や流通技術の発達で、果物でのこうした”事故”はほとんどなくなりました。 しかし、市販の食品にはいまでもよく虫やその破片が混入していて、食品メーカーにとっては死活を制するほどの大問題になっています。 それは、もともとその食品の害虫である場合がほとんどですが、どうして紛れ込んだのか理解に苦しむような種類もあり、 中には消費者が意図的に入れたケースまであるようです。 いずれにしても食品混入昆虫はメーカーにとって頭の痛い話ですが、これを完全に防ぐことはほとんど不可能といえます。 ただ微小な種類は、それと気づかずに一緒に食べてし
■ もうひとつの昆虫学 ■"商虫"の条件 ■釣り餌の虫列伝(1)国産の天然もの ブドウスカシバ (商品名:ぶどう虫、えびづる虫) イラガ (商品名:玉虫) ボクトウガ (商品名:やなぎ虫) スジツトガ (商品名:ささ虫) アズキノメイガ (商品名:いたどり虫) トビモンシロヒメハマキ (商品名:よもぎ虫) アワノメイガ (商品名:もろこし虫、もろ虫) キクスイカミキリ (商品名:きく虫) エゴヒゲナガゾウムシ (商品名:ちしゃ虫) コナラシギゾウムシ (商品名:どんぐり虫) チャバネトゲハネバエ (商品名:らびっと、ラビット) クロバエ類(ホホグロオビキンバエ・ケブカクロバエ・クロキンバエ) (商品名:ジャンボウォーム) ヤマトアミメカワゲラモドキ (商品名:川虫・キンパク) ヤマトフタツメカワゲラ (商品名:オニチョロ虫ほか) オオクラカケカワゲラ (商品名:オニチョロ虫ほか) ヒゲナガ
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