REDDY 多様性の経済学 Research on Economy, Disability and DiversitY 言語の多様性 第1回 多様性の海へ -手話で愛していると言ってくれ- はじめに-日本手話 ろう者が日常的に使用する手指を主に用いた言語は、手話と呼ばれる。以前あったテレビ・ドラマに「愛していると言ってくれ」という手話を用いるろう青年が出てくるドラマがあった。これに限らず、テレビに手話が登場するドラマがあると、ちょっとした手話ブームが起きたりもしていた。ただし、多くのこの手のドラマでは、ろう者はひとりだけあるいは少数しか登場しない。通常、手話は少数ながらもある程度の数の集団の中で自然言語として獲得される。耳の聞こえる人たち、聴者の多くが、日本の中であれば(音声)日本語を獲得することが多いのと全く同じである。ろうの家族がいたり、幼い時の教育上の集団が聞こえない子供たちの集団だ