「この事故の過失割合は判例で決まっているんです」 自動車事故では、多くの場合、お互いの過失割合(責任割合)を話し合いで決定する(示談)。 その交渉の場面で、保険会社の事故担当者が被害者や契約者に対し、こういう話法を使って説得しようとすることがある。 よくある事故担当者の話法 ・動いている車同士の事故に100:0はありえない ・この事故の過失割合は法律で決まっている ・過失割合は過去の判例でこう決まっている ・どこの保険会社も同じ ・納得できないなら裁判してください 【解説】 保険会社は実務上、「『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』(通称:「判例タイムズ」)」と呼ばれる本を参考に、過失割合の交渉を行っている。 「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」とは・・・ 東京地裁民事交通第27部の裁判官が中心となった「東京地裁民事交通訴訟研究会」によって編集されたもので、 交通事故を様々な