少し時間が経っている。頭は冷やされたはずだ。 だが、あの日以来、怒りと屈辱感はまったく晴れることがない。 菅平に行ってきた。早稲田対帝京のゲームを見た。(ちなみに、誰も取材費などくれないので自腹である)。 帰りの新幹線の中で、筆者は悔しいやら情けないやらで、一人涙していた。いいオヤジが新幹線で涙する姿に、隣の席の青年は驚いたことだろう。 涙の理由は、0-43でワセダが敗れたからではない。 早稲田大学ラグビー部が「誇りと品格」を自ら捨て去った瞬間に立ち会ってしまったからだ。 いや、捨て去ったのではないのかもしれない。「誇りと品格」。彼らはそんなものが世の中に存在することすら知らなかったのかもしれない。 読者のみなさんは、何を言っているのかさっぱりわからないだろう。筆者が新幹線で一人涙したわけを語ろう。 最大のものは、早稲田側から帝京側へ発せられたヤジである。 「五流大学!」 スタ