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体力トレーニング
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1 感動をもたらすもの あたりまえの事ほど大切でありながら、 あたりまえの事ほど私たちの意識から忘れられています。 私はときどき思います。 私たちは なぜ文字でコミュニケートできるのでしょうか。 高度に抽象化された言語は、具体的なモノのみならず、 この世のものならぬ抽象的な概念すら指し示します。そして驚異的なことに、 言語を媒介とすることで、私の心の中に生まれた「イメージ」や「思い」 といった極めて個人的な心理的状態を、 他の人々に伝達し影響を及ぼすことができるらしいのです。 これを奇跡と呼ばずになんと呼べばよいのでしょう。本来文学とは、 表現とコミュニケーションの神秘について研究する学問なのです。 「一番星を残して群青の夜に追われていく薔薇色の夕映えと、 空に撒き散らした花弁のような羊雲たち」 「窓の外の白い雪野原をおおう艶やか闇の中を、さらさらと音を立てて降る粉雪」 という記号の列は、
1 はじめに 私は、まだ中学生または高校生である皆さんのために著作権の仕組みを解説して、 皆さんの自主的な意思のもとに著作権を尊重してもらえるように、 と考えてこの文章を書くことにしました。 皆さんにむけて書かれた著作権の話は、すでにいろいろとあるようです。しかし、 そうした話の大部分は「著作権法を守りましょう」「書籍やコンパクトディスク(CD) やビデオを勝手にコピーすると法律で罰せられます」 ということを皆さんに訴えるだけに止まっているようです。 既にしっかりとした判断力と自分の考えを持っている皆さんにとって、ただ 「法律を守りましょう」といわれるだけでは、 納得がいかない部分もあるのではないかと私は考えます。 そこで、この『もうひとつの著作権の話』では、 「なぜ私たちが著作権を尊重しなければならないのか」 という根本的な理由についていっさい手を抜かずに、 でも難しい用語や概念を使わず
1 はじめに この記事の読者の皆さんはご存知かもしれないが、私は新書を出した。『インターネットの法と慣習 --- かなり奇妙な法学入門』というやつだ。で、amazon.co.jp でその本のページを開くと、2006年8月2日の時点の「あわせて買いたい」という項目で、牧野和夫 / ひろゆき『2ちゃんねるで学ぶ著作権』という本が挙がっている。この本は、アスキーの編集の方から手渡しで贈本していただいて手許にあった。本を頂くとき「えへへ... 先生、この本と先生の本とでWin-Winの関係で行きましょう!」と編集の方がおっしゃった。「もちろん望むところだ!」と返事さしあげたわけだが、結果的に、二つの本は仲良く売上ランキング高位にならんでいるわけで、確かにWin-Winの関係だ。 で、夏休みに入って時間ができたので『2ちゃんねるで学ぶ著作権』を読んでみた。二度読んだ。最近、ろくに読みもしないで批判だ
1 冒頭にくる補遺 普通、補遺というのは論文の末尾に置かれるもの。でも、 本編の議論でもっとも解釈がゆれた点について整理しておかないと、 本編を読む人の時間を浪費することになると考えたので、冒頭に置くことにしました。 1.1 物語・非物語・メタ物語... 本編で私は、次世代の大きな物語として「ハッカー倫理」が有望ですよ、 と主張している。これに対するほとんど全員からの批判は、 「ハッカー倫理は物語を超越したものだ」と「ハッカー倫理は大きな非物語だ」 というものだった。確かにハッカーはコードを疑い、 コードを書き換える人たちだから、固定した「コード」を「物語」 に置き直せばハッカーは物語を超越すべきだろうし、ハッカー倫理は、 物語を外から観察する態度であるべきことになる。うーん...そのとおり。 そこで、ここでは、 『動物化するポストモダン』の著者である 東 氏 に敬意を表して、 彼から頂い
1 イギリスにおけるコピーライト 1.1 書籍業者のコピーライト イギリスにおけるコピーライトは、 書籍出版を独占したギルドの内部的取り決めとして16世紀半ば頃から自然発生した。 同ギルドは、1557年には法人化勅許を得て書籍業カンパニーとして改組される。 ギルドが国家の公認を得たことを背景にして、 ギルドの権利処理機構が公の制度と同様のものと考えられるようになった。 この頃のコピーライトは、書誌学の用語では「書籍業者のコピーライト」 と呼ばれている。国王大権あるいは営業独占を根拠として、 出版業全体を私有財産として把握し、それを同業者間で割り振るための仕組であった。 当然「著作者の権利」などはまったく考慮されていなかった。しかし、 この書籍業者のコピーライトには、英米法系コピーライトの特徴であった (1) 登記を権利の発生要件とする考え方、(2)著作者本人ではなく、 権利の保有者が保護さ
1 はじめに どこかの書評[*]で『ハッカー宣言』なる本が出版されていることに気がついた。そこで、買ってみた。これがまあ、私にとっては困った本だった。 [*] その書評を発見しました。ありがとうGoogle! まず、著者であるマッケンジー・ワークは、『ハッカー宣言』を『共産党宣言』 のパロディとして書こうとしているわけで、「階級」とか「剰余」とか「搾取」とか、 そういうイヤンな用語がいっぱい出てくる。いや、 これは翻訳した金田智之さんの趣味なのかもしれないけど。いずれにせよ、 「抽象的階級であるハッカーは、 抑圧され搾取されている生産階級と連合しながら 支配階級と闘うのだ!」 みたいなことを、なんとなくにでも期待されているのであるとすれば、 ハッカーの皆さんは「わぁ、えんがちょ!」 と言いながら逃げていってしまうと確信する。 [043] 長い目で見れば、 ハッカー階級の利害は抽象化の進展
1 はじめに 比較法史学会で発表させていただくことになりまして大変嬉しく思っております。 私はこの学会が数年前に主催された河口湖合宿に参加させていただいたのですが、 そのときの気さくな雰囲気を思い出します。この学会なら、 私の粗削りで奇妙な発表についても大目に見ていただけるのではないかと期待してお ります。 本日の発表の題目は、「著作権の原理と現代著作権理論」となっております。 本発表と私の研究全体との位置づけについて簡単に説明させていただきます。 私はコンピュータが大好きな人間でありまして、 このコンピュータが切り開く新しい社会に期待している一人であります。 そうした関心から、情報化社会とそれに関連する法を研究するという「情報法」 に取り組んでいます。この領域については近年 書籍も出るようになりまして、 ある程度学問としての枠が定まってきたようにも見えます。 そうした「情報法」には、それ
10月13日に、東京大学の文学部に在籍中の井上さんから、とてもよい質問が届きました。そこで、公開往復書簡という形で、「グリゴリの捕縛」の内容を補っていこうと思います。井上さんからは公開の承諾を頂いています。 白田先生 はじめまして、僕は現在大学生で、時々先生のホームページを みさせていただいている井上というものです。 「グリゴリの捕縛」をハッカー倫理のところだけ(いずれ全部読みます) 読ませていただいたのですが、少し疑問があります。 もしよろしかったらお答えいただければ大変嬉しいです。 大きく分けて疑問はふたつです。 1. ハッカーの労働をプロ倫の労働と同じに扱ってよいのか? 文中ではそれは二次的な問題だ、となってましたが、 いい加減な言葉ですが「生活がかかってるかかかってないか」で 大きく分かれるのではないでしょうか? 生活のかかってない労働には情熱が求められ、 生活のかかってる労働には
このサイトのミラーとしてhttp://www.welcom.ne.jp/hideaki/hideaki/indexj.htmを準備しました。 講義要項、講義資料、履修登録等など、講義に関することについては、下の小さなバナーをクリックしてください。 ── 「単純所持宣言 / その他、性規制について」を公開してから、オンライン・マガジンやニュースサイトからの取材依頼がいくつか来た。が、大抵の場合、メールで送りつけてきた質問項目に「答えてください (答えろよロリコン野郎(プ)」 とか、「電話取材でいいっすか(w」とかフザけた依頼ばかりだった。"紳士"にモノを訊くときの礼儀を知らないようだな。 そんな中、あの悪名高い「ネトラン」から取材依頼が来た。誌名が「ネットランナー」だったころ、教え子だった学生達が、よく読んでいたようなので、その存在は知っていた。「ぶっこぬき」だの「焼き焼き」だの、「悪用厳禁
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