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パリ五輪
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――日本の美術の低調は、公募展とも関係があったのですね? 相関関係だけでなく、教育効果による因果関係もあったと考えられます。美術の価値を上の偉い人が決めて下が受け取る流れが徹底することで、国民は皆美術がわからなくて当たり前となって、美術の自由市場が育たずにきた疑いです。普通の家に絵なんて無用、わしらに関係ないよ、何で僕が美術を買わなきゃいけないの、という常識が行き渡って。
――いったい、なぜ、どうして展示がつまらないのですか? 作品に個性がないからです。現代美術のコンセプトは充実しています。今ふうの文学的ストーリーが詰まっていて。でもブツには内容が詰まっていません。この内容とは、物語性ではなく個性のことです。現代美術は空っぽとか、スッカラカンという巷でよく聞く悪口は、その意味で出てくるようで。
――日本人は、めったなことでは美術を買いませんね? 日本で絵を買う人が少ない原因は、住宅が狭いせいだとも言われてきました。要するに家に壁がないという問題。壁はあるにはあるのですが、タンスや本棚で埋まってしまうから、絵を飾るスペースが残っていないという説明でした。 ――その説明は、原因として本当なのですか? たぶん迷信です。絵を買わない理由は、単純に絵がわからないからだと考えるべきでしょう。その根拠のひとつは、日本の画廊が扱っている絵のほとんどが小品で、しかも号数ひとけた台のミニ作品に力を入れている点です。狭い家への対応は画廊がもうやっています。F3号以下はA4版の雑誌よりも面積が小さいので、買わない原因は展示スペースではないでしょう。 ――要するに、無教養だということですか? まあ、そこには裏があります。例えば、美術をわかるような人は何かおかしいという、ばくぜんとした空気が日本にあるでしょ
孫の嫁 (錬金術師の見た夢より) Grandson's bride (from Alchemist's dream) CG 2000
現代美術とCGアートの疑問と謎 もくじ 絵画の方針 美術館疲れとは何か 現代美術を安く買って楽しむ 芸術の定義は簡単 ピカソの負の遺産 前衛美術はどこへ行ったのか 具象と抽象の境界線 絵をわかる vs 絵の意味をわかる 美術の評価は水もの?なメカニズム 幼児の絵は芸術か 美術の盗作、音楽のパクリ 青銅器で知る芸術の時間変化 コンピューターアートは絵の具を超えたか 1 コンピューターアートは絵の具を超えたか 2 メセナはゴッホを拾えるか 歴史に残る美術は、なぜキモチワルイ 現代美術がネタ切れになる日 現代美術の目的は何か 芸術の矛盾 ヒトラーとポップアート プロコフィエフと現代美術の味 ジクレーとポップアート 白鳥の湖と現代絵画 具象絵画は終わりか 芸術の破壊、何を壊すのか 21世紀のデジタル画商 現代美術は壊れた機械 ゴッホの絵はなぜ高額なのか 現代美術の冒険者たち アール・ブリュットと現
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