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第1節 本研究の目的 多くの研究で、対人関係や社会生活を円滑にする役割の1つとして共感性が挙げられている。また、他人への共感的態度によって、個人間の結びつきが強まるという経験を多くの人がしていることと思われる。しかし、他人に共感的な人もいれば、批判的な態度の人もおり、共感性の高さや質には個人差があるようである。また、現在の社会は情報化が進み人との直接的なコミュニケーションが減り、他人への関心が薄れてきていることが指摘されている。自分さえ良ければ他人の問題には首を突っ込まないといった態度がしばしば見られるのも事実である。そこで、共感性の個人差は何によって生じるのかという疑問を抱くようになり、また、相手の立場で相手を思いやるといった他者への共感的態度の重要性を再認識する必要性があるのではないかと感じた。 また、大学の心理学の講義で、心理療法の場面における共感性の重要性について何度か教えられてき
日本においては高度経済成長期以降、「受験戦争」という言葉が一般に定着して久しい。近年ますます激化する一方の受験戦争だが、その影で不登校の増加傾向などといった中高生の心の問題も大きく取り上げられるようになってきた。 その一方で近年、「大学生の呈する無気力症候群」が問題になってきている。単なる怠学とは異なるとされる、「スチューデントアパシー」である。 スチューデントアパシーは、1960年代にその事例が報告されてから日本においても注目を集め、さまざまな立場から研究が進められてきた。しかし、下村(1996)も指摘するように、スチューデントアパシーについての概念の混乱・分類基準の未確定にもかかわらず、下位分類の提案や適用対象の拡大などがなされ、今日スチューデントアパシーの概念はさらに混乱している状態である。 そこで本研究では、スチューデントアパシーの概念について諸論者の意見を今一度整理し、これまでの
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