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ノーベル賞
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白川静先生の講演会を一度聴くとみんな大フアンになる。60年に亘る漢字研究は、古代漢字が出来る前の時代にまで遡り、夢と浪漫を与えてくれるとともに、人間の心の在り方の原点を示してくれる。 孔子様とお話ができる ―ところで、先生は『論語』もお好きだと伺っています。 白川 孔子様は時々いい言葉を使うておられる。あの『論語』の中に、孫弟子たちの言葉がたくさんありますがね、孔子の言葉だけは、読んでおると響きが違う。 ―孔子の言葉だけが響きが違う?先生は孔子の言葉がどれかというのがわかるんですか? 白川 ああ、わかる。これは確かに孔子の言葉、これは孔子の言葉を受けて、再伝の弟子ぐらいが書いとる言葉だとか、それはわかる。 ―そういえば、先生は「狂狷(きょうけん)の徒たれ」と言われていますね。 白川 それは孔子様が言っていることに、ぼくが賛同しとるわけです。孔子様はこう言っとる。「人間というものは中庸を得た
若い人に贈る言葉 ―先生は、勲二等瑞宝章を受章後の会見で、若い人に贈る言葉をおっしゃつていましたが、大変いい言葉だと思って聞きました。あれは・・・・・。 白川 学問には、「志あるを要す、恒あるを要す、識あるを要す」と。これは中国の有名な曾国藩という人の家訓にある言葉でな。 ―家訓ですか? 白川 僕は非常に的確に言うておると思うて記憶しておるんでね。 ―どういう意味なのか改めてお尋ねします。 白川 「志あるを要す」は、例えば人が歩くとき、どちらの方に歩くかという方向を決めずに歩くことは不可能だ。まず、自分はどっちに行こうとしているのかを決めるのが肝心。 「恒あるを要す」は、何でも持続せないかんということ。いっぺんやったら事が済んだと思うたらあかんのです。同じ事を繰り返してやる。ぼくは書物を読むとき、重要なこと、いいなと思うことは書きながら読む。そして読み終わったときに書いた紙を見て復元してみ
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