まわりの環境に忍者のようにとけ込むサトミピグミーシーホース=水中写真家のスティーブン・ウォンさん、宇野貴子さん夫妻提供 親でも体の長さは約1.3センチ。小指のつめほどしかない世界最小のタツノオトシゴの新種に、発見した日本人の名前がつけられた。インドネシアで潜水ガイドをしている大西サトミさん(42)にちなんだ「サトミピグミーシーホース」(学名・ヒッポカンプス サトミアエ)だ。 大西さんが数年前、インドネシア・カリマンタン(ボルネオ島)沿岸で見つけた。小さいうえ、サンゴなどまわりの環境に体の色や形をとけこませて身を隠すため「最初はゴミのように見えた」という。朝や夕方は決まった場所に集まるが、昼間はまず見つけられない。光が嫌いなのか、ライトをあてると逃げていくという。 新種とわかったのは、大西さんが友人の水中写真家に勧められ、オーストラリアの研究者に標本を送ったのがきっかけ。この研究者らが