韓国の文在寅大統領との歴史的な対談を実現した金正恩朝鮮労働党委員長。その心中は…(代表撮影/Inter-Korean Summit Press Corps/Lee Jae-Won/アフロ) 金正恩朝鮮労働党委員長が米国との直接対話を狙ったソフト路線に突如切り替えたのは、①中国も加わった強力な経済制裁を含む北朝鮮包囲網により圧迫され、追い込まれてそうせざるを得なくなったためか。それとも、②金委員長がもともと頭で描いていた戦略に沿った動きなのか。完全な二者択一というわけでないだろうが、①はあくまで従であり、②が主だというのが、筆者の見解である。 最近のマスコミ記事のうち、①の見方をとったと受け止められるのが、日本経済新聞が4月16日朝刊に掲載した連載記事「(迫真)激震朝鮮半島」の第1回「米中に殺される」である。 この記事によれば、金正恩委員長は昨年秋には米国との関係改善を決意。「北朝鮮関係筋に