8日の日経平均株価は前週末に比べ609円高と大幅続伸し、1990年8月以来、30年6カ月ぶりに2万9000円台を回復した。米国での追加経済対策の成立に向けた期待感が膨らんだことが、追い風となったのは確かだ。しかし、見逃すことができないのは、この日、TOPIXも18年高値1911を突破し91年6月以来、29年8カ月ぶりの高値圏に躍り出たことだ。市場の関心は、この景気敏感株の急上昇に向かっている。 神戸製鋼所<5406.T>は、21年3月期の最終損益が150億円の赤字からゼロに上方修正したことが好感され、株価は17%高。日本製鉄<5401.T>も業績の増額修正を受け10%高と急騰した。市場関係者からは「日本製鉄のように昨年来高値にも上昇していない景気敏感株には一段高余地がある」(アナリスト)との見方も出ている。決算はピークを迎えつつあるが、10日のトヨタ自動車<7203.T>の決算に対する関心