民主党の「箇所付け問題」で1日に国会審議が行われた。その中で「公共事業予算が国土交通省からではなく民主党県連から公表された」ことについて、野党から「利益誘導政治だ」と批判されたが、「利益誘導政治は民主主義を損ねる」かのような物言いであった。これに対して鳩山総理は「遺憾なこと」として国土交通大臣を処分したが、これも日本の民主主義の未熟さを物語っている。 箇所付けがこの時期に与党から公表された事の是非を論ずる前に、民主主義政治とは何かを考えたい。民主主義でない政治は国家の政策形成に国民は関与出来ない。王様や将軍や独裁者が優秀な官僚に政策を立案させ、それがそのまま国の方針になる。優秀な官僚が「正しい政策」を作成するから、政策形成に余計な調整も時間も必要ない。その代わり政策で救われる国民と切り捨てられる国民が出て、切り捨てられる国民の利益は全く無視される。切り捨てられた国民が自分たちの求める政策を