県立北星高校にある託児室で、2歳の長女を連れた位田美香さんと談笑する細川千恵さん(左)=三重県四日市市茂福 子育てをしながら学校に通う親を支えるため、託児室を置いている高校がある。三重県四日市市茂福の通信・定時制の三重県立北星高校。今年度も6人が利用した。うち1人の母親が9日、卒業式を迎えた。 卒業したのは、細川千恵さん(23)=桑名市。高校3年の夏に妊娠がわかり、「産みたい」と周囲を押し切って高校を中退。その時、父親と交わした約束が、「いつか高校を卒業する」だった。 昨年6月、夫と離婚し、10月に同校の通信制の門をたたいた。平日は保育園に長女の優羽美(ゆうび)ちゃん(5)を預け、パチンコ店で働いて生活費と学費を稼ぎ、自宅では8教科のリポート学習。月2回ほど、日曜日に学校で授業形式の面接指導を受けた。多い日で7コマある。その際、長女を預けたのが、校内にある日曜限定の託児室だ。 運営