東日本大震災で電力不足が叫ばれる中、建物の温度上昇を抑えるため、屋上や壁に取り付けるコケのマットに注目が集まっている。 直射日光を遮る断熱効果が高いほか、芝生に比べて手入れが容易という利点がある。富山県内では南砺市の農家らがグループ「ハッピーモス」を結成し、栽培と販売を始めた。グループは「新たな特産品にして、農業の活性化にもつながれば」と意気込んでいる。 ビルの屋根や屋上に植物を据えると、直射日光を遮り、建物の温度上昇を抑えられることから、エアコンの使用減やヒートアイランド現象の軽減につながる効果がある。 ハッピーモスが昨年末から販売を始めたコケのマットは、縦30、横45センチと縦横約50センチの2種類。ヤシの繊維に、暑さに強いスナゴケを植え付けたもので、ビルの屋上や壁に取り付けて使用する。コケが水を吸い、蒸発する際に気化熱で温度が下がる仕組みで、日光にさらされた場所とマットの下では、14