1960年の放送開始以来、高校生の自宅学習や通信制高校の教材に利用されてきたNHK教育テレビの「高校講座」。その番組でこの4月、初めて義務教育の学習内容が放送される。小学校中学年レベルから用意し、「学び直し」に使ってもらいたいという。「ゆとり」路線以来指摘されている学力低下に加え、勉強に意欲が持てない生徒は増えており、おなじみの老舗(しにせ)番組も実情を踏まえて「決断」した。 「ベーシック10」と銘打ち、通常の教科ごとの講座とは別に、4月6〜17日の平日、午後3時から集中放送する。国語、数学、英語を1日10分ずつ。ステップ1〜10まで難易度は日々上がり、最終的には「三平方の定理」(数学)といった中学レベルまで到達する仕組みだ。 「『少ない』『短かい』『危ない』。間違った送りがなはどれ」 「100グラムと5.5キログラムを足すと何グラム」 「黒 赤 黄色 英語で言ってみよう」 講座