旧東海道の「関宿」(亀山市)が12月、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選ばれてから40周年を迎える。現在の7都府県を結ぶ旧東海道の53宿場町の中でも唯一の選定地区だが、人通りが決して多くないためか”マイナー観光地”という声も。地元では人口減や、建物保存の持続性が課題となる一方で、新たに進出する企業もある。保存と活用が悩みの種となる関宿の今に迫った。 重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)制度 文化庁が1975年、城下町など歴史的な集落や町並みの保存を目的に、文化財保護法を改正して創設。市町村から申し出を受けた国が、特に価値が高いと判断した地区を選定し、保存活用のための経済的支援をする。43道府県の106市町村で129地区が選ばれている。 江戸後期―明治初期に建てられた木造家屋など約200棟計25ヘクタールが保存対象の関宿。東西1・8キロの街道には、宿場町の風情ある景観が残る。市の統