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衆院選
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産経新聞は5日付の紙面で「『中国刺激するな』 野田政権の尖閣での消極姿勢また判明」(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130305/plc13030508500009-n1.htm)という記事を掲載しています。で、きょう午前の衆院予算委員会で、自民党の萩生田光一氏が、この記事について安倍晋三首相に事実関係を聞いたところ、安倍氏は詳細は語らなかったものの「(前政権は)警備、警戒の手法に極度の縛りを掛けていた」と答弁しました。 産経の記事は、こうした対中弱腰対応の中心は当時の岡田克也副総理だと指摘しています。それで、午後の予算委で質問に立った岡田氏は冒頭、この問題について取り上げたわけですが、見事に墓穴を掘ったというか、極大ブーメランを額に受け止めた形でした。 岡田氏はときおり、声を震わせて青ざめて見えしたが、以下がその関連やりとりです。 岡田氏:今
……ここのところ、情報と報道のあり方について、そのときどきに思ったことを書いてみました。いろいろと考えさせられ、参考になるご意見も多々ありますが、同時にどうあがいたってそれを言われたらどうしようもないだろうと率直に感じるものがありました。 よく言われることが、情報の切り貼りや勝手な意見を加えるのをやめて、そのまま流せというものです。この主張自体には一理も二理もあるとは思いますが、それは紙面スペースや放映時間の限られた新聞やテレビなどの媒体では不可能に近いと思います。 そもそも、新聞もテレビも、初めから情報の要約と切り貼りをしないでは成り立たない、それを前提としたメディアです。インターネットの登場で、情報はより幅広く伝えられるようにはなりましたが、それでも自ずと限界はあります。 例えぱ、今国会で焦点の一つとなっている国会同意人事について、民主党の輿石東参院議員会長は7日の記者会見で以下のやり
マスコミでもマスゴミでもいいのですが、こうして一つの言葉にくくると何か実態ありげに思えるとはいえ、実際は決して統一されたものでも固定的なものでも共通の何らかの意思や意図があるものでもなく、てんでバラバラな営利企業の活動の一部門の集合体を指してそう呼ばれているだけです。 また、マスコミという言葉は、実に広い意味で使われていて、いわゆる報道部門だけでなく、テレビのワイドショーのゲスト出演者や、テレビの芸能番組、ドラマさえ包含されることがあります。 私のように新聞社にいると、報道に特化している新聞と、報道は一部門に過ぎないテレビは全く別のもの、という感覚があります。新聞とテレビに系列つながりがあることもあり、多くの人は同じようなものだととらえているのも分かるのですが。 また、同じ業態を持つ新聞社も一つひとつ違いますし、同じ新聞社の中でも記者それぞれ考え方も傾向性も大きく異なります。当たり前のこと
さて、選挙期間中であり、いろいろと面倒なのでどうしようかと思いましたが、国民の生命・財産を守るべき政府高官の言葉としてやはり看過できないので、藤村修官房長官の北朝鮮のミサイル「さっさと上げて」発言について取り上げます。 藤村氏はこの大阪府吹田市で記者団に語った自身の発言について「舌足らずで誤解が生じているとすれば訂正、おわぴしたい」と述べ、野田佳彦首相は「言葉足らずのことがあり、(藤村氏は)おわびし訂正している」とかばいました。 「舌足らず」「言葉足らず」という表現から、彼らが「真意を十分伝えきれなかった」と言い訳したいのが分かります。確かに、人間誰しも言いたいことをきちんと語れなかったり、言い間違えたりすることはあります。それは理解できますが、それでは藤村氏の場合もそうだったと言えるでしょうか。 気になったので、藤村氏の発言の関連部分を確認してみました。以下がそれですが、これを読むと、「
引き続き菅直人前首相の原発事故対応について、であります。昨日の朝日新聞朝刊によると、菅氏は25日、東京都八王子で演説してこう述べたそうです。たぶん民主党の前職の応援演説でのことだと思いますが、相変わらず自己弁護に余念がありません。 「マスコミで『菅はダメだ』と1日100回ぐらい言われると、やっぱりダメなんだと思われた方がたくさんいるようだが、具体的にこれが悪かったという人はあまりいない」 ほほう、そうですか。どこがダメなのかもっと具体的に指摘してほしいとのご要望のようですから、せっかくなのでそれに応じたいと思います。というわけで本日は、岡本孝司・東大大学院教授が班目春樹・原子力安全委員長にインタビューして構成した新刊『証言 班目春樹 原子力安全委員会は何を間違えたのか?』から、班目氏の菅氏に対する赤裸々な証言を引用します。 事態がいかに深刻なものであったか、身の毛がよだつ思いを禁じ得ません
本日は前回のエントリで紹介したジャーナリスト、門田隆将氏の新著『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五百日』(PHP)の続きです。門田氏はこの本を著すに当たって、事故当時の官邸担当記者だった私にも参考意見を聞きにきてくれた(何の役にも立ちませんでしたが)ので、私も宣伝に協力したいのと、内容に強く共感しているためであります。 今回はまず、震災発生翌日の3月12日早朝、福島第一原発へ向かうヘリの中での菅直人前首相の様子からです。この人が官邸内で、官僚や東電関係者に「俺の知っている東工大の教授と議論してからもう一度来い!」となぜか母校・知人に固執していたことは私も聞いており、記事にも書いたことがありますが、門田氏の著書にはこんなエピソードが出てきました。()は私の補足です。 《俺の質問だけに答えてくれーー。有無を言わせぬその菅の言葉に、班目(春樹原子力安全委員長)は押し黙った。班目が伝えよう
先日、山本七平賞受賞のジャーナリスト、門田隆将氏が私に新著『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五◯◯日』(PHP)を届けてくれたので、それを紹介しつつ、菅直人前首相の原発事故対応について考えようと思います。 私の産経紙面やこのブログを通じ、たびたび訴えてきたことは、事故対応に関する責任者であり当事者である菅氏の証言そのものが、全く信用できず、また、菅氏と一蓮托生かつ共同正犯である当時の官邸政治家(枝野幸男、福山哲朗、細野豪志、寺田学各氏ら)の言葉も、どこか自分自身や菅氏をかばっていたり、核心部分をごまかしていたりでそのまま受け取ることはできない、ということでした。 むしろ彼らは事故発生の当初から、東電への不信感から、あるいは自己保身のため、直接事実を知り得ない報道関係者に事実と異なることをたびたび発信してきた経緯があります。そしてその極端にバイアスのかかった発言を、当事者の貴重な証言
さて、人が他者に与える印象、イメージについてであります。 「嘘つき泥鰌」と言われてきた野田佳彦首相は今回、衆院解散を表明するに当たり、なんと小学生のころのエピソードまで持ち出して自分のことを「バカ正直」だと強弁し、それに呼応するように玄葉光一郎外相も今回の解散を「バカ正直解散」だと名付けてみせました。 で、実際、テレビのコメンテーターや評論家などの反応を見ても、「野田さんは約束を守った」「意外にまともだ」などと評価する声が出ています。まあ例によって予想された範囲というか、ありがちな展開ですね。 「自爆解散」や「自己愛解散」、「嘘つき逃れ解散」などと皮肉る声もありますが、野田氏の作戦勝ち、とみる向きの方が多いように感じます。そうした受け止めがあることもある程度、理解はできます。 ただねえ、天の邪鬼の私はこうした世間の反応について、二つの点で違和感を覚えているのです。 一つは、「近いうち」と約
なんか最近、何を思ってか岡田克也副総理が盛んに妙なことを発信するので、本日も少し取り上げてみようと思います。岡田氏はきょう昼のTBS番組で、衝撃的で重大な、それでいて「やっぱりなあ」と腑に落ちることを述べていました。以下の部分です。 Q:民主党政権になってからの3人の総理の下で要職を務めているが、一番大変だったのはいつか? 岡田氏:まあ最初ですね。 Q:鳩山さん? 岡田氏:はい。やはりコミュニケーションがうまく取れなかった。今は野田さんとの間は全くそういう問題はないから、方向性も一緒だし、考え方もかなりよく似ているし、野田さんは安定しているし、こちらが何か振り回されるとか、そういうことは全くない。 Q:鳩山元総理とうまくコミュニケーションが取れなかったと? 岡田氏:はい。 ……自分は「嘘つき」ではないとアピールするためでしょうか、ある意味、率直な表明ですが、ちょっと待ってほしい。あなたは鳩
昨日は、野田佳彦首相が「嘘つき」であるかどうかについて、与野党で舌戦というか鞘当てがありました。まず、NHKの番組で自民党の安倍晋三総裁が次のように指摘しました。 「(近いうち解散の約束を守るのは)野田さんにとって総理は嘘つきではないということを証明する最後のチャンスだ。この最後のチャンスは野田さんに是非生かしていただきたい」 「(解散の約束を破れば)その責任は野田さんが背負うわけだ。史上稀に見る、まったく自分が言ったことに責任を取らない、国民に向かって嘘をついた総理が誕生する。彼は自衛隊の最高指揮官だ。彼は観艦式で『至誠に悖るなかりしか』、『言行に恥ずるなかりしか』と国のために命を懸ける自衛隊の諸君に対して訓示をした。私は野田さんに、このままでは自衛隊の諸君に対して恥ずかしい総理になる。そんなことがあってはわが国の安全保障にも影響してくる。だからこそ、野田さんに正しいまっとうな王道を歩ん
さて、昨日は来日した米国のバーンズ国務副長官が玄葉光一郎外相、森本敏防衛相、自民党の安倍晋三総裁らと会談し、それについては産経もネットで以下のように報じています。私は昨夜、たまたま安倍氏とある会合で同席し、その機会にそのときのやりとりについて話を聞いたので、記事に少し補足してみようと思います。安倍氏は訪中予定のバーンズ氏に対し、重要なメッセージを託しています。太字は、元文に私が新たに付け加えた部分です。 《自民・安倍総裁「1ミリも譲る気はない」 米国務副長官と会談 自民党の安倍晋三総裁は15日、米国のバーンズ国務副長官と党本部で会談し、沖縄県・尖閣諸島について「日中間でうまく話し合ってほしい」と要請されたのに対し、「中国は明確なルール違反を犯している。(中国と)話し合う全く余地はない。領土問題はないのだから、1ミリも譲る気はない」と述べ、日中間に領土問題が存在しないことを明確に主張した。「
担当外・専門外の話ですが、今話題のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋細胞を作り、患者の心臓に移植する世界初の臨床応用を行ったとしていた日本人研究者、森口尚史氏の「虚言・食言」騒動から連想したこと、思うことについて少し記します。「情報」という、川の流れのようにつかみ所のないものを取り扱うことは本当に難しいと、改めて痛感しています。 この件は読売新聞が森口氏の「法螺話!?」を大きく報じたほか、弊紙を含む多数のメディアが何らかの形で森口氏の証言に沿った記事を作り、後で訂正したり、おわぴしたり、経緯を説明したり、というハメに陥りました。事実でないこと、怪しいことを書いてしまったのだから当然のことではありますが、メディアの末端にいる人間としていろいろ考えさせられ、反省させられる問題でもありました。 同時に、新聞、通信社などが今後も速報性・即時性を重視せざるを得ず、タイムリーな話題を手厚く報じよう
本日、ふと気まぐれを起こして久しぶりに菅直人前首相のブログをのぞいたところ、10月7日付のエントリに「民主党政権の再評価」というタイトルのものがあるのが目につきました。ほほう、この後に及んで一体、民主党政権の何がどう再評価されているというのだろうと興味を覚え、中身を読んでみると 《私の生まれた戦後ベビーブーム時代には年間200万人が誕生した。今は半分の100万人。急激な少子高齢化が進んでいる。 民主党が子ども手当の充実、高校無償化など、子供に手厚い政策を打ち出したのは間違ってはいない。社会保障と税の一体改革もこれ以上の先送りはできないテーマで、間違ってはいない。脱原発も間違ってはいない。 民主党政権の3年間を冷静に再評価してもらいたい、と思っている。》 というものでした。……なにやら、ブツブツと暗い情念でつぶやく呪文のように、己に強く言い聞かせる自己暗示のように「間違ってはいない」という言
さて、野田佳彦首相は9月26日に自民党の安倍晋三総裁に電話して「落ち着いた段階で党首会談を行いましょう」と言ってきたわけですが、その後はすっかり党首会談への意欲を喪失したようで、ひたすら何もせずに衆院解散どころか臨時国会開会も法案処理も先延ばしにし、だらだらと民主党政権の延命に専心しているようです。 これについて昨日の毎日新聞は「党首会談『近いうち』 要請なく自民イライラ」という記事を載せていました。野田首相から安倍氏に要請がないどころか、その前段階としての輿石東幹事長から石破茂幹事長への呼び掛けも何もなく、神経戦が展開されている、という内容の記事です。 今回の野田政権の閣僚・党役員人事を見ても、その実情は「輿石政権」といって間違いないようですから、ある意味、こうなるのも当然という気もしますが、なんでわれわれ国民がこんな無為徒食の人事ごっこしかしない民主党議員たちに高い歳費を与えなければな
さきほど、野田内閣の副大臣と政務官人事が発表されました。私はこれを見て、とても悲しい気持ちになりました。文部科学政務官に、那谷屋正義参院議員の名前があったからです。那谷屋氏といえば、元日教組教育政策委員長であり、彼の選挙をめぐっては神奈川県教組委員長が公選法違反(買収)で執行猶予付きの有罪判決を受けています。 那谷屋氏は神本美恵子参院議員と入れ替わりの政務官登板ですが、神本氏もご存知の通り、日教組の教育文化局長であり、例のマイク・ホンダ米下院議員の信奉者でしたね。野田政権において、今や 文科省の政務官は日教組議員の指定ポスト ということのようです。まあ、民主党の幹事長で野田佳彦首相の左腕と言えば、あの日教組の守護天使こと、輿石東大先生ですから、当然といえば当然の人事なのでしょう。輿石氏も自身の選挙をめぐり、山梨県教組の財政部長が政治資金規正法違反(虚偽記載)で罰金刑を受けていますから、那谷
昨日のエントリの続きです。さて、民主党政権になって3年目で早くも7人目となった拉致問題担当相、田中慶秋氏についてです。今朝の産経は社会面で「『誰?』 拉致家族間に不信感」とい見出しで、田中氏就任に対する拉致被害者家族の不信感を伝えています。 そこで、田中氏と拉致問題に関するある記憶がよみがえってきました。まあ、たいしたエピソードではありませんが、私の中では鮮烈に印象が残っているので、この機会に吐き出そうというわけです。 あれは何年前のことだったか、小泉政権時代のことです。当時、田中氏と選挙区(神奈川5区)のライバルだった米田建三元内閣府副大臣(元拉致議連副会長)が、地元で拉致問題に関する集会を開くことにして、当時、確か経産副大臣だった拉致議連仲間の高市早苗氏を講師に呼ぼうとしたことがありました。 すると、このころ衆院経産委員会の筆頭理事だった田中氏が高市氏に待ったをかけ、米田氏の集会に来る
あなたは結局、望月や鈴木と同じですね。よーく分かりました。今まで、何か学ぼう、私の足らざるところを補おうとと思い、我慢に我慢を重ねてきましたが、ああ、ただの自己愛野郎だったのかと分かりました。二度と来るな。
今朝、民放のワイドショーにチャンネルを替えたら、例の新橋だか銀座だかで100人に聞きました、という怪しい調査結果の場面が映っていました。きょう告示された自民党総裁選の候補者で、誰が一番いいかというやつですね。 それで、どうしたものかと頭を抱えたくなることに、石原伸晃幹事長が一番支持されていました。これだけでもクラクラとめまいがする話なわけですが、テレビのインタビューを受けていた20代ぐらいの若い男性はこうのたまいました(メモを取ったわけではないのでうろ覚えです)。 「僕は石原都知事のいけいけどんどんなところが好きなので、伸晃さんも何かやってくれそうで期待したい」 石原家の長男が、父上への反抗心だか何だか分かりませんが、親に似ても似付かぬ自民党内のリベラル派で、近隣諸国に対しては融和派であることは、政治に関心のある人にとっては常識、というか常識以前のア・プリオリな何かですらあるような気がしま
まだまだ猛暑が続きますが、今朝通勤途上で見上げた雲は、ようやく秋の雲になっていました。早く名実ともに過ごしやすい気候、本当の秋になってほしいものです。 さて、一昨日のことですが、NHKの世論調査結果を見て衝撃を受け、うちのめされたような気分になりました。まあ私の場合、割と簡単にへこむ方なのでこういう状態が特段、珍しいわけではないのですが、へなへなと力が抜けていくのが実感できました。 まもなく民主党政権が誕生して丸3年になりますね。この間、日本と日本人が被った有形無形の打撃、損害、被害、失われた国益、価値、国際的なイメージダウン、国力の減退、国民のモラルハザード、規律・規範と順法精神の崩壊……などはもう枚挙にいとまがなく、いちいち数え上げるのも面倒なくらいです。 で、私はなんとなく、こうした実態は国民の間である程度、共有されてきたのではないかと甘く考えていたわけですが……。NHKの世論調査
さて、今朝の毎日新聞に目を通し、少し驚きました。元政治部長の山田孝男氏が自身の2面コラム風知草「慰安婦論争史を読む」の中で、私も先日引用した現代史家の秦郁彦氏の著書「慰安婦と戦場の性」(新潮選書)の内容を紹介した上で次のように書いていたからです。 《いま日本では、河野談話の見直しが盛んに議論されている。私自身、見直しに賛成だが、擁護論も根強いようであり、河野談話の存廃だけを争って国論の分裂を招くのは避けたい》《問題の根は日本にある。韓国の出方待ちではなく、まずは秦の労作を的確、良質な英訳で世界に発信したらどうか》 ……全体の文意は留保を置いたあいまいなものですが、それでも「私自身、見直しに賛成だ」と明確に書いてあります。山田氏個人の意見であり、社論とは異なるのでしょうが、「うわぁ、あの毎日新聞でとうとうこういう意見が表明されるようになったか」と新鮮な思いがしました。 このコラムは、秦氏の著
私はふだん、写真週刊誌はほとんど手に取ることはないのですが、今朝は思わず「FLASH」(9.11号)を450円も出して買ってしまいました。別に巻頭の長澤まさみが妖艶だったからでも、袋とじのページが何としても見たかったからでもなく、巻末の特集記事「『従軍慰安婦』問題は、朝日新聞の捏造から始まった!」に感心したからでした。この手の雑誌にも、こういう記事が大きく載る時代なのだなあと。これも「李明博効果」でしょうか。 この記事は、現代史家の秦郁彦氏、東京基督教大の西岡力教授、上海で慰安所の検診を担当した軍医、麻生徹男氏の次女の天児都氏ら、このブログでもたびたび引用している方々のコメントも紹介しています。天児氏からはつい最近も、「占領時にアメリカが行った日本に対する言論弾圧について」という論文を送っていただきました。ありがとうございます。 かつて朝日の紙面で、あろうことか 「竹島を日韓の共同管理にで
さて、私は平成5年8月の河野洋平官房長官談話の作成に、事務方のトップとしてかかわった石原信雄元官房副長官に、河野談話について9年と17年の2回、インタビューをしています。1回目はアポなしで石原氏の自宅に押しかけ、家の前で長時間立ったまま話を聞いてノートにメモし、2回目はきちんと約束して指定先に出向いて取材しました。 で、その2回目の分については、6年前の2006年8月28日のエントリ「河野・慰安婦談話と石原元官房副長官の証言」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/30961/)でおおよそのやりとりを掲載したのですが、きょう当時の取材ノートをチェックしていてもう少し詳細に紹介したくなったので、その部分を補充して再掲載します。現在、ワシントン支局長をしている佐々木類記者と2人で聞いたものです。 Q 河野談話発表の経緯を説明してほしい 石原氏 慰安婦問題が出てき
本日の大阪市の橋下徹市長の慰安婦問題に関する記者団とのやりとりが実に興味深かったので、論評を加えずそのまま関連部分の全文を掲載します。なかなかポイントを押さえていて、やはり賢い人なのだろうと感じました。 Q赤旗 慰安婦問題だが、橋下市長は強制の事実は確たる証拠はないといったが、河野談話をみていると強制の事実を認めているが見直すべきか 橋下氏 2007年の閣議決定はどうか。鳥の目というか全体の視野を持たないと。2007年の閣議決定では、強制連行の事実を直接示す記述は見当たらなかったと、そういう閣議決定が安倍内閣のときになされている(※「政府が発見した資料の中に、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」)。僕は歴史家ではないから、すべての資料について、古文書等含めて行政文書を含めて全部調べたわけではないので、政治家として93年の河野談話と、それについての2007年
本日は、慰安婦問題を考える上で、大いに参考になると思う本を紹介します。この問題に関する事実関係については、西岡力氏や秦郁彦氏の一連の著作が詳しいのですが、もっと気軽に本質を理解したいという人には、故つかこうへい氏の「娘に語る祖国 『満州駅伝』--従軍慰安婦編」(光文社)をお薦めします。 上の写真は、平成9年につか氏にインタビューした際に、サインしてくれたものです。在日韓国人であったつか氏が、11歳の娘に語り聞かせるというスタイルで書かれたもので、以下のような内容が記されています。 《「パパはいくどんなご本を書いているの」 「うん、従軍慰安婦のこと」 「うまく書けたの」 「いや、書けなくて、困ってるんだよ」 「あかまり悲惨すぎるから?」 「うん、それもあるんだけど…」 確かに従軍慰安婦に関する情報はどれも恐ろしいものばかりです。 (中略) 「どうしたの、パパ」 「実はね、パパはいろんな人に取
さて、衆院解散・総選挙をめぐる与野党の攻防がめちゃくちゃな状況になっていますね。とうの昔に「学級崩壊以下」と言われるほど党内のガバナンスがわやになっている民主党は、相変わらず輿石東幹事長をはじめみんな野田佳彦首相に面従腹背だし、党内から野田下ろしの声が公然とわき出ています。 対する自民党側も、谷垣禎一総裁がいまさらのようにまなじりを決して怒ってみせていますが、所属議員の思惑は各自てんでばらばらの様相で対応もふらふらしていますね。信念に基づく行動というより情緒に走っている感もあるし。 ある自民党秘書さんは「わが党は一体どうなっているんですか。ひどいなあ」と嘆くし、道ですれ違った某省幹部は「与野党ともめちゃくちゃになっていますね。どうなるの、これ」と聞いてきました。そんなこと言われても、こっちも「なるようにしかなりませんね」と言うほかありません。 私としては本来、民主党政権はとっくの昔に国民の
今朝の産経政治面には、鳩山由紀夫元首相と菅直人前首相の似顔絵付きで、「『脱原発』仲良く吠えた」という記事が載っていました。特に鳩山氏については、首相官邸前で毎週金曜日に行われている関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に反対するデモに飛び入りし、マイクを握って連帯を訴えて首相官邸に突入したものの、九州の豪雨被害視察で不在の野田佳彦首相には会えなかったというオチがついています。 まあ、天災は政権交代すれば治まると述べていた菅氏と同様、鳩山氏にとっても九州北部の豪雨による大きな被害など眼中になかったのでしょうね。野田首相がこの日、被災地へ行くことはきちんと報じられていましたし、鳩山氏も野田首相がいないことは知っていたようですが、自身がいかに目立ち、脱原発派の有権者にいかにアピールするかのパフォーマンス効果しか考えていない鳩山氏にとっては、最初からどうでもよかったのでしょう。 ちなみに、鳩山氏はデモ
いじめ、についてであります。以前のエントリかコメント欄でも書いたことがあるように思いますが、私も小学校1、2年生のころ、通学班の上級生からいじめられたことがあります。言葉でのいじめのほか、通学途中、ただでさえ3月生まれで体の小さい私を、彼らがからかいながら冬のどぶ川に突き落としたことなどを、今でもとてもはっきりと記憶しています。毎日がとても辛く、苦しかったことは忘れようがありません。 当時の私は、とにかく3年生になればあの嫌な、怖い上級生たちが卒業すると、「3年生」という言葉に強い憧れと救いを感じていました。それから数年たって中学生となり、少しは体も大きくなってきたころには、かつて自分をいじめた上級生たちを道を見かけたりした際には、体格差が小さくなった今ならどんな抵抗・反撃ができるだろうかといつも考えました。 ふだんは特に意識することはありませんが、今回の大津市のいじめ自殺事件のような悲惨
さて、私の出身地である九州地方ではとんでもない豪雨被害が出ています。多数の人が避難生活を強いられていますが、こういう時に、平成16年に愛媛、高知両県で台風が甚大な被害をもたらし、直後に新潟県中越地震が発生して10万人以上避難者が出た際、ブログでこう言い放った政治家がいましたね。 「あい続く天災をストップさせるには、昔なら元号でも変えるところだが、いま必要なのは政権交代ではないか」 今そこにいる被災者の救援や必要な災害対策を微塵も考えず、人の神経を逆なでするような無責任極まる政局発言を堂々と記したこの人が、後に未曾有の大災害で最高指揮官として采配をふるうことになったわけです。われわれ国民の味わった不幸は計り知れないものがあります……。 で、再び先日の東電福島第一原発事故に関する国会事故調の最終報告書に関してであります。個別の政治家の責任を問おうとせず、システムや日本文化そのものに責を負わせよ
またまた、大揺れの政局と直接関係のないことを取り上げたいと思います。野田内閣は19日に、大阪市の橋下徹市長が検討していた地方公務員の政治活動に条例で罰則を設けることについて、「地方公務員法に違反し、許容されない」とする答弁書を閣議決定しました。 理由は、昭和30年に成立した地方公務員法の提案理由説明で、職員が政治的行為の規制に違反した場合は懲戒処分(行政処分)で十分、との見解が示され、国会審議の過程で罰則規定が外されたからだとのことです。 また、野内閣は同時に、教育公務員特例法に関しても、国会審議の結果、罰則が設けられなかったとして、条例制定は法律違反だと指摘しました。現在、国家公務員の政治活動は制限を超えると刑事罰の対象となりますが、地方公務員(教員を含む)の場合は、刑事罰は適用されません。 橋下氏の主張は、この法律の矛盾と、軽すぎる地方公務員の処分システムを地方自治体の条例制定によって
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