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本記事は、去る7月5日に行われたトークイベント「ポスト・トゥルース時代のトーフビーツ(仮)」のイベントレポートである。 PCで楽曲制作を行い、インターネット上で楽曲を発表するスタイルで注目され、今やネット世代を代表するアーティストとなったtofubeats氏。(前作リリース時のCOTASインタビューはこちら)彼が今年5月にリリースした最新アルバム『FANTASY CLUB』において据えたテーマは意外にも「ポスト・トゥルース」(※1)だった。 リリースに際しての各媒体でのインタビューでは、彼自身が挙げる今作の創作のヒントの中には、ソランジュ(※2)のアルバムなどと並び、WIRED日本版の若林恵編集長による文章が挙げられている。 「『ニーズ』に死を」と題され、2017年の年明けに発表されたこの文章では、アメリカ大統領選やマケドニアのフェイクニュースサイト、更に日本国内でのキュレーションメディア
昨年より音楽業界を中心に、感度の高い人たちの間で急速に話題になってきている分散型動画メディア「lute」。こちらの動画のロゴをSNSのタイムラインで見かけたことのある人も多いかと思います。 lute / ルーテ Teaser Movie MVやライブ映像、ドキュメンタリー等をハイペースで発信し、それらの動画は複数のWebメディアを通じて拡散する。いわゆる近年話題の「分散型動画メディア」であるlute。次々に話題を提供するluteを立ち上げたメンバーたちは一体何者なのか?そして、彼らの狙いは一体何なのか?何を考え、いかに発信していくのか? 今回、私たちはアメリカ、テキサス州で開催される国際的なカルチャー&テックカンファレンスのSXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト)に参加していた代表の五十嵐氏、編集長の武田氏に、lute設立の背景や、その狙い、また彼らが望む音楽業界の未来について話を伺いま
短歌の存在価値とは何か。 穂村: あるとき、楳図かずおさんの漫画を読んでてすげーと思った。「人間は美しく賢い生き物。ぼく達ゴキブリを救ってくれる」っていう言葉が書かれていたんだよね。「14歳」の中に。「さすが楳図かずお!」って、それを読んだとき、すごくドキっとした。実際にはそんなに優しくないでしょ人間は。ゴキブリなんか見たら殺せってくらい。だけど楳図さんは天才だから、ゴキブリが救われる社会像のイメージが彼の中にあるわけだよね。 世界が社会と何が違うかっていうと、社会のメンバーは生きている人間だけなんだけど、世界の方は、ゴキブリとか野良猫とか野良犬とか日本狼とか幽霊とか妖怪とか死んじゃったおじいちゃんとかまだ生まれてない赤ん坊とか、それらすべてが構成メンバーなんだよね。短歌はそれらを扱うジャンルで、存在価値はそこにある。 穂村: この「奇数本入りのパックが並んでる鳥手羽先の奇数奇数奇数」(田
日本発祥の輸送機器、リヤカー。古くからある大八車と、海外から伝わったサイドカーが日本で融合し、明治時代末期に誕生したと言われている。昭和という時代には、日本のいたるところでリヤカーが物を運んでいた。八百屋、魚屋、花屋、おでん屋・・・。そして現在、リヤカーを主に製造するメーカーとしては日本で唯一残っているのが、東京の下町・南千住にある「ムラマツ車輌」である。社員6人の小さな会社が、日本の、つまりは世界のリヤカーづくりを担っている。 「未来が見つかるカルチャーメディア」を謳うCOTASで、あえて昭和の匂いがするリヤカーというものを取り上げたのには理由がある。リヤカーにとって向かい風となった昭和40年代のモータリゼーション。時代の大きな変化に耐えられずライバルたちがつぎつぎ倒れていく中、なぜ彼らだけが生き残ることができたのか。何を考え、何を大切にし、どう行動してきたのか。それは単に過去を知るとい
「CDが売れなくなった」「収益モデルの転換が迫られている」。こうした音楽業界の先行きを不安視する声が昨今すっかり定着してしまいました。しかし、その一方で人々は音楽から離れてなどおらず、むしろ人々が音楽と接する環境はより多様になってきたのではないでしょうか。例えば、CDは買わなくても、動画で音楽を聴いたりフェスに行ったり、演奏してみたり踊ってみたり……皆さん多かれ少なかれ思い当たる節はあると思います。 そうした環境下で、音楽に関する仕事をしている人たちは何を考え、創作活動を行い、生き延びるための環境を作っているのでしょうか? 当連載では、第一線で活躍されている方にこれらの疑問を伺い、その答えを通じて今後の音楽業界やコンテンツ産業のヒントを探っていきたいと思います。 前回に引き続き、アーティスト、DJ、音楽プロデューサーとして各方面で活躍されているtofubeats氏にインタビューしました。前
2014年の先進的・模範的な共創事例を表彰する「日本のコ・クリエーション アワード2014」。1次審査を通過した10事例の中から、最終審査を経て5つのベストケーススタディが決定しました。その結果と、審査員のコメントを発表します(順不同・敬称略)。 《ベストケーススタディ2014》 ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014(横浜ランデヴープロジェクト実行委員会、NPO法人スローレーベル) [審査員コメント] ◆コ・クリエーションは、地道でとても根気のいること。それを障害の有無を超えた協働としてアートに昇華させ、さらに世界へ発信するというのが本プロジェクト。ここにひとつのコ・クリエーションの未来を見た。(小林) ◆アーティストと障害者施設のコラボレーションによる次世代型ものづくりの実験を梃にして、オリンピック開催の2020年を目標にダイバーシティの実現をダイナミックに推進している。社会課題をク
『cotas studio』第2週のテーマである「子供の未来のつくりかた」。これに沿って、6月10日にビジネストークセッションが、12日にウーマンズトークセッションが行われました。コタスでは、それぞれのトークセッションのファシリテーターである松浦茂樹さん(『ハフィントンポスト日本版』編集長)、加藤公敬さん(富士通株式会社マーケティング改革プロジェクト室・デザイン戦略担当)による対談を実施。未来を共創するために、私たちにできることとは──。前編では、トークセッションを振り返りつつ、ゲストの方々との対話を通じて感じたことを中心に伺います。 ──まず、1日目のビジネストークセッションについて伺います。ビジネストークセッションでは、企業やNPOの皆さんをお招きし、子どもたちの未来のための取り組みについて伺いました。その中で印象的だったのは、「子どもたちを巻き込み、その声を聞く」、「子どもたちの潜在
2013年の先進的・模範的な共創事例を表彰する「日本のコ・クリエーション アワード2013」。先日の一般公募を経て、20の最終ノミネート事例をコタス編集部で選出しました。企業による“目からウロコ”のビジネスモデルから、地方自治体による斬新な取り組みまで、バリエーション豊かな事例がそろっています(順不同)。 オープンガバメントラボ(経済産業省) 概要:世界各国で広がる、行政の情報公開と市民の政治参加を推進する“オープンガバメント”の実現を目指し、その動向や事例をナレッジ化するとともに、さまざまな実証実験を行うサイト。オープンガバメントに関する国内外の情報をまとめた「オープンガバメントwiki」を設置しているほか、特定のテーマについて、行政機関と国民とがインタラクティブに対話するためにアイデアや意見を広く集めるためのオンラインプラットフォーム「アイディアボックス」の運用を行っている。 SUM
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