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ドラクエ3
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以前に大阪・関西万博開催にともなうバス輸送力を担う運転士の募集について考察記事を書いたが、どうやらそれでも集まらないようで、とうとう大阪メトロの社員を一時的にバス運転士に養成して従事させるカードを切ったようだ。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 大阪・関西万博の会場へは鉄道を利用しても、自家用車で行ったとしても、それぞれ会場まではバス輸送に頼る。しかし万博開催の構想段階ではさほど問題になっていなかったバスの運転士不足が顕著になり、足元の路線バスの運行さえ危うくなっているのは大阪に限らず日本全国で起きている危機的な事実だ。 公営であったころの大阪市バスの運転士(だけではないが地下鉄職員を含めて)は公務員であったが、高給とやり玉にあげられ民営化され、低い方(民
今や当たり前になった、高速道路を経由して長距離を走る高速バス。その先駆けとなった一つが、国鉄が運転を始めたハイウェイバスだった。 文・写真:中山修一 (1960年代の国鉄ハイウェイバス保存車の写真付き記事はバスマガジンWebもしくはベストカーWebをご覧ください) 日本で初めて高速バスと呼べる交通機関ができたのは、東海道新幹線の開業とほぼ同じ1964年10月のこと。 名神高速道路の開通に合わせ、高速道路を経由して従来よりも早く移動ができるバスを走らせれば、旺盛な需要が見込める期待から、民営のバス事業者と同時に、当時の国鉄も営業免許を取得した。 最初の高速バスは民営/国鉄ともに、名古屋〜京都・大阪を結ぶもので、国鉄では「名神高速線」の路線名が付けられていた。 その約5年後、1969年5月に東京〜名古屋間を繋ぐ、東名高速道路が全線開通すると、すぐに民営/国鉄の双方が高速バスの運行を開始、これが
高速バスでは運行事業者により運賃が異なることは普通にある。ダイナミックプライシングで乗車日により異なることすらある。それが路線バスでの広がりが顕著になってきた。ダイヤで選ぶのか、運賃で選ぶのか、なかなか迷うところだ。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
バスの運転士が不足している中で、外国人観光客が多く押し寄せて、そうでなくても混雑する路線バスがオーバーツーリズムで大変なことになっている地方もある。根本的な解決には運転士を増やしバスの台数を増やすことなのだろうが、今すぐにできることはないのだろうか。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 1台のバスで大量輸送できる連節車を走らせる事業者が増えてきている。概ね都市部のBRTとしての運行が多い。車種にもよるが、輸入車の場合は日本の保安基準や規格等に合わないため、個別に許可を取り運行している。 連節車は一人の運転士で一般的な路線バス約2台分の乗客を乗せることができるので、事業者にとっては願ってもない車両ではある。しかし問題がないわけではない。 前述の通り、車種によっ
北陸新幹線の延伸開業に伴い周辺環境も大きく変わり、連日話題に事欠かない日々が続いた。いいニュースの裏でわずか2ヵ月半で運行を終えたバスがある。どういうことなのか、乗車してきたのでレポートする。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 4月末に筆者は金沢駅に降り立った。世間はゴールデンウィークに入り、金沢駅は多くの観光客で賑わっていたが、さすがに23時を過ぎるとコンコースを行き交う人も少なくなっていた。 新幹線の改札口に掲げられた行先表示も富山行きの最終つるぎが出ているのみである。そんな終電の近い時間帯で、西口にある高速バス乗り場へと向かうと雨の続く中で1台のバスがやってきた。これが今回乗車するバスである。 ■新幹線最終接続バス このバスは、かがやき
最近は運転士不足や輸送力増強のために、1台のバスで換言すれば1人の運転士でどれだけ多くの乗客を運ぶのかが重要になってきている。都市部で連節バスが多くなってきているのはその一例だ。このような連節バスの免許はどうなっているのだろうか。 文:古川智規(バスマガジン編集部) 写真:東出真 (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) バス運転士の不足や2024年問題で、バスはあるが走らせる人がいないという状況が悪化してきている。都市部では仕方がなく減便はしても乗客の数あ極端に減るわけではないので、何とか輸送力は確保しなければならない。 以前ならば同じダイヤのバスを増やす続行便で対応したり、正規のダイヤで数分おきに同じ経路のバスを出したり、臨時で対応したりと、とにかく数には数で勝負してきた。しかしこれは当たり前の話だろ
少し前までの高速バスにはフロントガラスに「路線バス」と書かれたプレート置いてあった。最近はそこまで多くないが、あれはいったい何の意味で貼っていたのだろうか。ないとえらいことになってしまうらしいのだが、そのわけとは? 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
北陸新幹線の敦賀延伸開業の模様や、その賑わいについては既報の通りだが、新幹線として開業した駅と接続する路線バスの関係について取材したのでレポートする。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 北陸新幹線が敦賀まで延伸開業し、新たに6つの駅が誕生した。東京から向かうと金沢を出て小松駅、加賀温泉駅、福井駅、芦原温泉駅、越前たけふ駅、そして敦賀駅。それぞれ温泉という名が付いていれば温泉街をイメージし、福井駅は駅前の恐竜モニュメントが有名だが、越前たけふ駅というと一体どんなものをイメージするだろうか。越前たけふ駅を紹介したい。 筆者が降り立ったのは開業日の3月16日。敦賀駅からわずか12分だ。朝から開業記念イベントが開催されており、駅前はとても多くの人で賑
景色や自然に触れ、料理に舌鼓を打つ等、観光旅行の楽しみは多いが、やはり温泉の人気は高い。日本には約3000ほどの温泉があるというが、火山国なので多いのは当然だ。今回は最近出た温泉で知名度が低いため、PR目的で企画されたバスツアーに参加したのでレポートする。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 3月に入った最初の休日に名古屋駅に向かった。新幹線口ではなく、広小路口からバスは出発する。JRバスには違いないが今回は高速バスではなく、JR東海バスが催行する観光ツアー「つばめツアー」で、集合場所が広小路口の専用バス停となっていた。すでにバスが到着しており、参加者が受付を済ませバスに乗車していた。筆者もバスの入口で名前を告げ、指定された座席に向かった。 バ
JR東海が定期的に開催しているウォーキング企画である「さわやかウォーキング」。地域や自社関連のリソースを使い魅力的なウォーキング企画を凝らす。今回はバスマニアに限らず多くの人が参加した日程を歩いてみたのでレポートする。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 近頃は健康増進のため多くのサービスがあるが、手軽に始められるのがウォーキングだろうか。近くを散歩がてら歩くのもいいが、誰かを誘って仲間同士で歩くのもいい。 鉄道会社でも、それぞれの駅を出発地とする無料のウォーキングイベントがどこかで毎週のように開催されている。今回はそんな中からバスに絡んだイベントに参加してきたので、その様子をお届けする。 1月21日の名古屋駅から出発するJR東海が開催する「さ
長時間のバス旅ではいくらバス好きとはいえ、やはり疲れは出る。ホッと一息入れたいところだが、新幹線のグリーン車でもらえるおしぼりと同じものをバスで使うと「グリーン車」気分になるのか? 超高級観光バスで試してみた。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) ところで、高速バスはいいのだが、用もないのに無駄に長距離を走っても結局は戻らなくてはならないので、取材とはいえ時間と金の無駄だ。そこで考えたのは貸切バスだ。それもとびっきり上等の夜行バスに使用しても差し支えないほどのクオリティでなければならない。 灯台下暗しとはまさにこのことで、東京には「はとバス」という強い味方がある。その中でも黄色いバスではなく、数台しかない「黒い」はとバスが走っているのでロックオン。この特別仕
運輸業界の運転士不足はどうなってしまうのか。代表的なドライバーという職種が以前はどうだったのかを振り返りながら、今後を考える参考にしていただきたい。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (写真はすべてイメージで本文とは関係ありません) トラックドライバーは、以前は「しんどいけど数年間頑張れば家が1軒建つ」と言われるほど高給だった。働き方改革という言葉はなく、ブラックという言葉もなかった。現在の基準に当てはめれば今よりもブラックだったのかもしれない。しかし、その分だけ収入があったので例えば家を建てるためにドライバーは若いころから頑張った。 タクシードライバーはバブル期が頂点だったが、いくらでも長距離客がいて会社幹部でなくてもタクシーチケットを持っていて会社の経費でタクシーを使いまくっていた。誤解を恐れずに書くと、深夜の女性客はよく乗車拒否されたものだ。 1万円紙幣を振っても流しのタクシ
福岡県の門司港駅隣にある九州鉄道記念館で鉄道貨物輸送150周年記念の特別展示が行われた。そこでゲスト展示されたのが国鉄バスの動態保存車だ。各地で貸出展示を行っているので九州では有名な車両だが見てきたのでレポートする。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) 今回は期間限定のイベントのため、成田からジェットスターで福岡に飛んだ。通常は玄界灘からアプローチしてランウェイ16に降りるのだが、なんだか様子がおかしい。 降りる方向がずれているし高度も高い。左を見ると福岡空港が眼下に広がったので、北風で南側からアプローチするのだろう。 そうするとかなり南側まで飛んでから旋回してILSに乗らないといけないので、それにしては近すぎると思っていたが窓から福岡空港がはっきりと視認できたのでビジュアルアプローチ(視認進入)でランウェイ34に降りたようだった。 迫力あるかつ美しい福岡の街並みを堪能できたランディ
路線バスといえば駅から市街地、そして郊外などを細かくネットワークするというイメージを抱きがちだ。長距離を走る高速道路を使わない路線バスということであれば奈良県の大和八木駅と新宮を結ぶ奈良交通の「八木新宮線」がメディアにも取り上げられ有名であるが、今回は三重交通の長距離路線バスに乗車したのでその様子をお届けする。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 乗車地は三重県松阪市だ。三重県の路線バスといえば「三重交通」だが、長距離路線「松阪熊野線」が存在する。その名の通り松阪市と三重県南部にある熊野市を結ぶ路線で、その距離は約135キロと本州では2番目の長距離を誇る。 以前は「南紀特急バス」という名称で1970年より運行を行っていて松阪~紀伊勝浦を結んでい
行動制限の解除もあり各所へ出かけることも多くなったが、移動を考えるときに気になるのがコミュニティバスである。路線バスの旅番組では困ったときのコミュニティバスでなくてはならない存在で認知されつつあるが、愛知県の知多半島で走るちょっとステキなコミュニティバスに乗ってみた。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) コミュニティバスという用語については制度上の定義はないのだが、一般的な路線バスと比較すると自治体が中心となり既存の路線バスが廃止または走っていない地域に走らせるバスをさすことが多いようだ。 個人的なイメージとしては朝から夕方ごろまで運行し、運賃は距離制ではなく均一制で、運行本数はやや少なめという感じだろうか。旅行の行程に組み込むには少し無理があ
最近の流行りであるChatGPTだが、学術界から各国の政界まで巻き込んで大騒ぎである。読書感想文に使うのはまだかわいい方で論文に使ったり、海外のメディアがニセのインタビューをAIで行っていたりと話題に事欠かない。AIが専門的な記事を書くとどうなるのか試してみたので、巷にあふれる文書の判別の参考にしていただきたい。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) ChatGPTとは「人工知能によるチャット」といえば単純だが、ネット上にあふれる情報を学習し自然な言語でテキスト会話ができ、または文章を打ち出し、プログラミング言語をも生成できるという優れものだ。 正式に日本語対応にはなっていないが、問題なく日本語で利用でき生成した文章に違和感はない。ちなみに打ち出された文章(今
西日本鉄道は、おでかけアプリ「my route」を活用した、春の福岡公共交通利用促進キャンペーンを実施しているが、第二弾として「新生活応援キャンペーン」を実施する。なんと福岡市内の1日乗車券が100円で買える破格のキャンペーンだ。内容を見てみよう。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧ください) ■福岡市内1日乗り放題で100円ポッキリ! 西鉄では新生活が始まる4月に「新生活応援キャンペーン」を実施し、2023年4月1日(土)から 4月9日(日)までの期間限定で『西鉄バス 福岡市内 1日フリー乗車券』を通常より約9割引となる100円で販売する。 対象のチケットは、福岡市内1日フリー乗車券(デジタル)で、紙券は対象外。24時間券ではないので、各日の始発から最終バスまで利用可能だ。利用可能期間も発売期間と同じ。販売はマルチモーダルモビリティサー
西日本鉄道(西鉄)は言うまでもなく鉄道会社だが、もはやバス会社としての方が有名だ。しかし子会社にはバス会社だけでなく鉄道会社もある。筑豊電気鉄道(筑豊電鉄)がそれだ。そしてその終点である筑豊直方駅は、JR直方駅とは離れているのでバスの便があるが、それはなぜで、そしてどんな様子なのか、を歴史を振り返りながら見ていきたい。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧ください) ■実は筑豊地方はあまり通らない? 筑豊電鉄は北九州市八幡西区の黒崎駅前駅から直方市の筑豊直方駅までの16kmを走る。かつては西鉄北九州線(路面電車)と相互乗り入れをしていたことから、現在でも低床の路面電車タイプの連接車が用いられる。筑豊と名乗るが、筑豊地方である直方市を通過するのは全21駅中3駅のみだ。 黒崎駅前駅からは北九州市八幡西区を走り、途中で同社の本社所在地である中間市
2023年3月にJRのダイヤ改正がある。新しい列車が走り出したり新規路線の開業や乗り入れがあったり、または消えていく列車や廃線などもある。そんな中でバスとがっつり競合する路線を乗り比べてみたのでレポートする。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) 2月に入った週末、旅の出発場所はJR名古屋駅である。筆者もこれまでも何度となくお世話になっている巨大ターミナルだ。今回はここから飛騨路を目指すことにした。飛騨路への移動といえばJRの特急「ひだ」が定番だろう。つまり本命の二重丸だ。 この高山本線を走る特急として30年以上にわたりキハ85系が「ワイドビューひだ」として走り続けてきたが、昨年からは新型車両であるHC85系が投入され、少しずつ置き換えが始まっている。 そしてこの3月のダイヤ改正からは全ての「ひだ」が新型車両となると発表された。ということで残り少ない期間を走行するキハ85
2023年1月24日夜から翌25日にかけては、近年まれにみる寒波到来が予測されている。交通への影響も心配されるが、バスも例外ではない。現在では観測技術が向上し、かなりの精度で予測可能になったことから、事前に運休のアナウンスが出ることが多いが、昔は違った。そんな体験をお伝えする。乗車予定の方は備えあれば…だ。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (写真はすべてイメージです) まだ山陽自動車道が全通する以前の話だが、記者は現在でも運行している福岡・岡山線の夜行バス「ペガサス号」に乗車したことがある。西鉄・両備バス・下津井電鉄の3社運行体制だったが乗車したのは西鉄運行便の下り福岡行き。 該当便は上りが大盛況だったようで2号車まで出た様子。2号車は西工のロイヤルハイデッカーで来たようだったが、下りは本務車両の1号車で間に合ったために2号車は後をついていくだけの回送だった。当時は現在のワンマン
初詣は行かれただろうか。都市部の鉄道終夜運転はめっきり少なくなり、最終で行って年明けを待つというスタイルだろうか。そして神社に初詣と言えば「神宮」だ。押し寄せる参拝客をどのようにしてさばいたのか。三重交通の奮闘ぶりを取材した。エルガデュオやキュービックもフル稼働だったので、それらは画像ギャラリーでご覧いただきたい。 文/写真:東出真 編集:古川智規(バスマガジン編集部) 東海地方では屈指の初詣スポットである三重県伊勢市の伊勢神宮。今年は正月三が日で37万5379人が訪れ、2022年より増えたということであったが、その各所を結んでいるのが臨時便を含む路線バスだ。 伊勢志摩地域はもちろん、この時期はマイカーの混雑緩和のためパーク&ライドも実施されている。元日の三重交通の波動輸送をレポートする。 2023年1月1日の午前5時30分。伊勢神宮の外宮最寄り駅である伊勢市駅に到着した。伊勢神宮と言って
バスマガジン記者が多くの事業者の現役バス運転士との取材の中で、世間話から出たよもやま話をお届けする。話題は順不同で書いた。本文中の写真とは参考程度とご理解いただければ幸いである。 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (写真は本文とは関係ありません) 今や外国製の輸入車バスはその数を増やしつつある。路線バスでは欧州製の連節車や中国製のEV車、高速車や貸切車では韓国製ハイデッカーや欧州製のダブルデッカーまでさまざまだ。国産車も輸入車も運転したことがある運転士からは次のような声が聞かれた。 「慣れないと運転はしにくいですよ(笑)。ウインカーが反対側なのは乗用車の輸入車でも同じですから本当に慣れですけど、ATのセレクトがボタンやシフトレバーではなく、右側レバー(記者注:国産車でウインカーのあるレバー)を回すことで変わるんですよね。アレはATとはいえ結構な頻度で使いますからね」 ダブルデッカー
歩道橋やペデストリアンデッキ、建物の高いフロア等々からバス車両を見下ろすと、屋根上に様々な突起が付いているのに目が止まる。あの突起、どんな機能を持っているのだろうか? 文・写真:中山修一 コブ状、または平たいバックパックのような形をしていて、路線バスの屋根にへばりつくように取り付けられた大きな部品の正体はエアコンだ。バス本体を横から見て、屋根がとりわけ凸状になっている部分がそれに当たる。 空調設備が当たり前の昨今では、100%装備していると言えるほどの主要装置である。外側から見えるのは室外機等を保護するためのカバーで、エアコンの本体は家庭用と変わらずカバーの中に収まっている。 エアコンと言っても暖房機能は付いておらず換気能力もないため、「エアコン」の呼び方は便宜的なもので、実際の機能的にはクーラーに近い。 屋根の少し前寄りにエアコンを取り付けるのが最近のトレンドであるが、ほぼ中央や後寄り・
国鉄・JRの鉄道線から転換されたバス路線「代替バス」72路線のうち、全国で54路線が現在も活躍中だ。 1本のバスに乗れば、鉄道時代と同じように端から端まで乗り通せる路線もあれば、細かーーーく分けられ乗り継ぎが必須になった路線もある。後者の筆頭格に挙げられるのが、西日本のJR三江線代替バスだ。 文・写真:中山修一 島根県の江津(ごうつ)を始点に、広島県の三次(みよし)までの約108kmを、山中を流れる雄大な江の川を沿い進むように結んでいた鉄道路線が三江線だ。 全通は1975年と、国鉄が敷いた鉄道線の中では後発の部類に入る。民営化後もJR西日本が引き継いでそのまま営業が続けられた。 2010年代の時刻表を見ると、端から端まで乗り通せるチャンスは1日あたり上下線とも3回。距離が長く線形も険しかったため最速でも2時間44分〜3時間16分程度かかった。 現役当時はJRの路線の中でも特に利用者が少ない
都営バスの門33系統は都電代替の比較的新しい路線である。城東地区の下町を大回りで走るこの路線は、観光地や門前町や古い下町の街並みなど乗車時間は長いものの乗りごたえのある路線だった。 文:小野寺利右 編集/写真:古川智規(バスマガジン編集部) 豊海水産埠頭からスタート 今回の乗りバスレポートは、都営バスの門33系統だ。この路線は都電の代替系統で、歴史は比較的新しく昭和47年に都電廃止と同時に開設。JR総武線亀戸駅から豊海水産埠頭を結ぶ路線だ。今回は豊海水産埠頭から亀戸駅方向に乗車した。 今回乗車したバスは都営バス江東営業所のZ518号車だった。江東営業所の他に南千住営業所も担当する。 出発地は中央区の豊海水産埠頭。当地の町名は豊海町で、名前の通り水産物の建物や倉庫群になっている。この豊海水産埠頭を出発して、清澄通りを北に向かう。出発時の豊海水産埠頭の時点では日曜日ということもあり、乗車はほと
国鉄・JRの鉄道線から転換されたバス路線「代替バス」72路線のうち、全国で54路線が現在も活躍中だ。鉄道時代と同じ場所を起点に同じ目的地を代替バスで目指し、無事戻ってこられるか……JR江差線の代替バスだとこうなる!! 文・写真:中山修一 平成後半に生まれた代替バス 北海道の有名観光地の一つである函館。地図で見て函館から左下に進んだ中間あたりに木古内(きこない)町があり、木古内町から日本海側へ向けて左斜め上に行くと江差(えさし)町に辿り着く。 この函館・木古内・江差の間をJR北海道の鉄道がかつて通っていた。江差線がそれで、正確には五稜郭〜木古内〜江差を結ぶ79.9kmの路線だ。 五稜郭〜木古内間37.8kmは本州から青函トンネルを抜けてくる特急や急行・貨物列車が通る大動脈、木古内〜江差間42.1kmは1両編成のディーゼルカーが走るローカル線と、木古内を境に正反対の性質を持っていた。 営業係数
路線バスの座席といえば、進行方向の前を向いて座るタイプが普通で、通勤電車のような横向きの座席・ロングシートを取り付けた車両はいま、ほとんど見かけない。それは何故なのだろうか? 文・写真(特記以外):中山修一 【画像ギャラリー】標準装備の時代もあった! バスのロングシート(5枚)画像ギャラリー 昔はロングが普通だった!? 今となっては信じがたい話に思えるが、なんと路線バスの座席はかつてロングシートのほうが当たり前だった。中・長距離向け車両が前向き、短距離向けの車両はロングと、用途に応じて棲み分けされていたわけだ。 戦前の外付けフェンダーの時代から路線車の内装はロングが主流。これは路面電車や通勤電車に倣い、短い距離を利用する分にはロングの方が便利と見られていたようだ。 実際、ロングシートには着席・離席がしやすいというメリットがある。さらに通路の床面積を広く取れるため、車内の移動と乗り降りがより
全国に25,000以上あると言われるバス路線。その中でも、県境を跨いで走る高速バス以外の一般路線バスの数は極端に少ない。そんな県境越えバスの実態はどうなっているのだろう? 今回越える境界は愛知県と長野県! 文・写真:中山修一 乗車時期:2022年11月 【画像ギャラリー】県境は山の中! どんぐりバス根羽線(6枚)画像ギャラリー 愛知県から長野県へ 世界を代表する日本のメーカー・トヨタ自動車のお膝元である愛知県豊田市。地図で見ると市の左側1/3ほどが都会、残りの右側には山々が連なり、工業都市でありながら観光地としての一面を持つ。 豊田市は岐阜県と長野県に隣接している。市の右端が長野県との境界になっているが、ここを跨いで長野県側まで乗り入れるコミュニティバスが運行されている。「どんぐりバス」根羽線である。 そいつに乗るならバスに乗れ! 根羽線は、どんぐりの湯前〜根羽(ねば)を結ぶ路線だ。そもそ
コロナ禍収束後、高速バス再生のポイントとして、目立たないが重要な対策を紹介する。 半世紀にわたり伸び続けた高速バスの輸送人員だが、2015年をピークに微減に転じていた。コロナ前から、高速バス事業は転機を迎えていたのだ。 (記事の内容は、2022年1月現在のものです) 執筆・写真/成定竜一 ※2022年1月発売《バスマガジンvol.111》『成定竜一 一刀両断高速バス業界』より 国交省のデータを細かく読むと、興味深い点がある。その2015年からコロナ直前まで、高速バスの「系統数」は横ばいなのに、「運行便数」が12%も減少している。 この「便数」は続行便も含む。つまり所定便(1号車)と続行便2台(2号車、3号車)が走ったなら、「3便」とカウントされる。コロナ前から始まっていた輸送人員減少の要因の一つが、続行便の減少だったのだ。 では、続行便減少の理由は何か? 需要減少は大きな理由ではない。確か
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