サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
大谷翔平
cinemandrake.com
あまり自分の話はしない私ですが、とくにこの話題はしてきませんでした。でも今回は少し触れようと思います。 それは、私は実は”とある宗教”にルーツがあって、その宗教のコミュニティと触れ合う機会の多い人間だったということ。「だった」と過去形で話しているのは、今の私はほぼ完全に宗教コミュニティとは縁のない人生を送っており、別に自分自身でもいかなる宗教もアイデンティティにしていません。幸いなことに、私の周りに「この宗教をアイデンティティにせよ」と押し付けてくるような圧力は無かったので、今の人生を選ぶことができました。 そんなこんななので、あえて宗教の話題をしようとはずっと思ってなかったのですが、最近は「ちょっと宗教の話をしてもいいかな」と思えるくらいに心の整理がついてきたので、今回はこのトピックを切り口に記事を書いています。 そのトピックとは「”宗教右派”という言葉は宗教差別か?」という話題です。
ゲイ・カウボーイの歴史の通過点…映画『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:Extrana forma de vida(Strange Way of Life) 製作国:スペイン・フランス(2023年) 日本公開日:2024年7月12日 監督:ペドロ・アルモドバル 恋愛描写
だってそれが性暴力だから その行為が性犯罪か否かを問うとき、人権の視座が当然揺るぎない基盤となりますが、とくに「性的同意」が大きな判断材料です。しかし、今の日本社会は性的同意という概念がいまだに大衆に理解されていないと思われる面が目立ちます。 報道を見ていてもそうです。よくニュースで性犯罪事件を伝える際、「”わいせつ”な行為」によって逮捕された…と報じられる事例が頻繁にあります。こうした報道は、”わいせつ”か否かが性犯罪とされるかどうかを左右する…と誤った認識を助長するでしょう。「”わいせつ”」という言葉への印象は人によって全然違ってきますが、”暴力的”だったり、”屈辱的”だったり、”激しかったり”、そんな感覚を思い浮かべるのが一般的。 けれども現実で起きている性的加害の中には、”穏やかに”、”冷静に”、“淡々と”、そんな感覚で発生するものだって珍しくありません。いや、もしかしたらそういう
有害なファンボーイと有害なジェダイ…「Disney+」ドラマシリーズ『スター・ウォーズ:アコライト』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:Star Wars: The Acolyte 製作国:アメリカ(2024年) シーズン1:2024年にDisney+で配信 製作総指揮:レスリー・ヘッドランド
主に海外の映画やドラマを観ているとき、「この作品は批評家の間でどう評価されているんだろう?」とか「一般の賛否はどうなのかな?」と疑問が浮かぶことはあると思います。 そんなときに便利なウェブサイトが「Rotten Tomatoes(ロッテントマト)」です。※正確に英語を日本語表記するなら「ロッテン・トマトズ」 しかし、「Rotten Tomatoes」は英語のサイトなので、なかなか日本語利用者にはわかりづらいです。でも基本さえ押さえておけばサイトを閲覧し、理解するのはそんなに難しいことでもありません。 そこでこの記事では、「Rotten Tomatoes」の見方を簡単に解説し、その特徴と気を付ける点を整理しています。 「Rotten Tomatoes」のサイトデザインは大きく変更されることがあります。この記事の解説は、あくまで2024年6月時点の内容を基にしているので、注意してください。 R
水木しげるの残したもの 日本に古くから伝承される民間信仰のひとつ「妖怪」。世界中に超常現象的な不可解な存在の伝承は語り継がれて広がっていますが、日本の妖怪はこの島国の歴史の中で独自の文化を育み、成長してきました。妖怪は常に社会や時代と共にあります。 そんな妖怪を現代に繋がる「キャラクター」へと別次元にアレンジしてみせた偉大なクリエイター、それが”水木しげる”です。 ”水木しげる”の代表作は言わずもがな『ゲゲゲの鬼太郎』。元は1930年代に人気だった『ハカバキタロー(墓場奇太郎)』という民話の『子育て幽霊』を脚色した紙芝居からインスピレーションを得たもので、『墓場鬼太郎』という作品を土台に、漫画『ゲゲゲの鬼太郎』が1965年に誕生しました。 『ゲゲゲの鬼太郎』はいつしか妖怪を主軸としたシリーズとして大人気となり、日本における妖怪の固定観念を作り変えます。”水木しげる”の生み出した妖怪像は、今
最新の科学的知見を踏まえて 私たちヒトの祖先は「旧人類」に属する「ホモ・エレクトス」という約200万年前に出現した種に起源を遡れると言われています。それはユーラシア全域に分散した最初の旧人類でした。そこからさらに「ホモ・ハイデルベルゲンシス」や「ホモ・ローデシエンシス」という種に分化し、最終的に「ホモ・サピエンス」という種が約30万年前に現れ、分布を拡大し、他の旧人類と置き換わっていったそうです。 つまり、「ホモ・サピエンス」以外の旧人類は絶滅してしまいました。例えば、有名なのが「ホモ・ネアンデルターレンシス」…俗にいう「ネアンデルタール人」です。約4万年前までユーラシア大陸に住んでいました。 ではなぜ絶滅したのか。それは諸説あるのですが、現生人類の祖先と交雑していたとする説が研究で続々と明らかになっています。この最新の分析によって、「ホモ・サピエンス」と「ホモ・ネアンデルターレンシス」は
久しぶりのシーズン4 日本にいれば海外のニュースはほんの一握りの主流のものしか流れてきませんが、それがアメリカの最果てと言われるアラスカのものとなれば、滅多に目に入ってきません。 無論、アラスカだって日々ニュースがあります。何か起きてます。 例えば、2024年では、他のアメリカの保守的な州と同じように、アラスカ州でも学校内でのトランスジェンダーの若者の権利を制限する法案が検討されています(Alaska Public Media)。一見するとトランスの子どもたちだけを焦点に絞っているようですが、実際はこれらの法案には、校長の選出や教師の行動原則など、あらゆる方面で行政が学校を管轄する権力を強める規則も盛り込まれており、結局そこに行き着くのだとわかります。 一方、そんなアラスカにて、知事が学校への予算を増量させる予定だった教育資金法案に拒否権を発動したことに抗議するためにアラスカ全土の高校生た
そんなことよりも作品にもっと向き合って 「特定班」という言葉があって、これはインターネット上のわずかな情報を頼りに(ときにそれは誤った情報であることもある)、ターゲットにした人物の個人名や住所などの個人情報を特定することに熱中する人々を指します(英語だと「Internet Sleuths」になるかな)。その対象とされる人物は、何かしらの事件などの犯罪を起こした人や、ネット上で炎上したような人だったりします。 もちろん事件性があるゆえに法的な手段に則って警察が捜査の一環で個人情報を特定するのは構いませんし、一般人でも正当なジャーナリズムの範囲内であったり、または法的に訴えるための情報収集として弁護士などの指示のもので行う場合も、それ自体は問題ありません。 問題になるのは、各個人がゲーム感覚で面白半分にこうした行為に手を染める場合です。特定した内容が正確だったかにかぎらず、適切な手順なしでそん
コンビ名はGKです!…映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:Godzilla x Kong: The New Empire 製作国:アメリカ(2024年) 日本公開日:2024年4月26日 監督:アダム・ウィンガード
「ニューロダイバージェント」とは? まず「ニューロダイバージェント」という言葉の意味を説明しないといけません。 簡単に羅列して言うと、自閉スペクトラム症(自閉症)、ADHD(注意欠如・多動症)、ディスレクシア、トゥレット症候群、運動障害、共感覚、算数障害、ダウン症候群、てんかん、双極性障害、強迫性障害、境界性パーソナリティ障害、不安症、うつ病などの慢性精神疾患が含まれます(Verywell Mind)。 要するに、脳(神経)に関わってくるいろいろな病気や障害です。これまでは「精神疾患」や「発達障害」などとまとめて呼ばれてきました。 しかし、これらに該当する人たちを雑に病理化するのでは偏見が残るだけだとして、違う言葉で包括的に表現する模索が当事者主導で行われてきました。 例えば、「非定型発達」という用語があります。「非」がついていることから推察できるとおり「定型発達(ニューロタイピカル;ne
MY PRIDE IS POLITICAL 2024年4月19日から21日にかけて「東京レインボープライド」が開催されます。LGBTQ+アジア最大級イベントを謳うこの場には大勢のセクシュアル・マイノリティ当事者が集い、多数のブースも並び、プライド・フラッグを掲げて行進も行われます。 しかし、そんな「東京レインボープライド」自体に抗議するLGBTQ当事者もいます。なぜでしょうか。 その抗議の理由のひとつとしてよく挙げられるのが「イスラエル」の関与です(ハフポスト)。「東京レインボープライド」には以前から駐日イスラエル大使館が参加し、ブースもだしています(実際の様子は駐日イスラエル大使館のウェブサイトでも紹介されています)。 ではイスラエルがいるだけでどうして問題になるのか。 それは「ピンクウォッシング(ピンクウォッシュ)」だからです。 英語では「pinkwashing」といいますが、まずこの
666の前の数字も…666! はい、いきなりですが、1976年の映画『オーメン』のネタバレをします。 もう50年近く前の映画だし、このジャンルの草分け的な代表作だし…。 『オーメン』(1976年)は“リチャード・ドナー”監督作。あるアメリカ人外交官の男性がローマの病院で我が子が死産してしまった事実を受け入れられず、同時刻に誕生した全く別の孤児である男子を妻に内緒で、妻の産んだ赤ん坊として偽り、ダミアンと名付けて、家に連れ帰って育てていくという、倫理に違反する出だしで始まります。ところがこのダミアン…実は悪魔の子だった! ということで惨劇が次々と怒ってしまう…そんなホラー映画です。 3つの「6」という数字が不吉な象徴であり、悪魔っ子ジャンル(「悪魔っ子」はなんか意味違うけど)の王道として今も愛されています。 『オーメン』はすぐにフランチャイズ化し、1978年に『オーメン2/ダミアン』、198
「オンライン・ハラスメント」とは、インターネットやウェブサービス上で起きるイジメや嫌がらせのことで、英語では「cyberbullying」「cyberharassment」「online bullying」と呼んだりもします。 LGBTQの当事者はオンライン・ハラスメントの被害を受けやすく、泣き寝入りする人も多いことが報告されています(The Advocate)。ひとりで悩みを抱え込む人も少なくないでしょう。 私もオンライン・ハラスメントの被害を受けたことがありますが、被害者になってしまうと不安が増し、より脆弱となり、状況が悪循環に陥りやすいです。 そこで少し冷静になれるように、オンライン・ハラスメントに関する手口の特徴と対処を整理しました。ひととおりLGBTQ向けにまとめていますが、LGBTQ関係なく全般的に該当する事項もあります。 被害者として自覚できるように、または加害者にならないた
「トランスジェンダー」や「ノンバイナリー」など、性同一性(ジェンダー・アイデンティティ)が保守的な社会規範と異なるマイノリティの人たちは、残念なことに日常的に偏見や差別に晒されており、それは暴力や殺人に繋がることがあります。 「National Center for Transgender Equality’s(NCTE)」の2022年11月から1年間を対象にしたアメリカのレポートによれば、暴力による死亡が53人、自殺によって亡くなった人は32人となっています(The Guardian)。「Trans Murder Monitoring」によれば、2022年10月1日から2023年9月30日までに、世界で320人のトランスジェンダーおよびジェンダーダイバースな人々が殺害されたと報告されています(Transgender Europe)。 しかし、これは過小評価とみられ、正確な数字の把握は難し
好きですよね?…映画『アメリカン・フィクション』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:American Fiction 製作国:アメリカ(2023年) 日本では劇場未公開:2024年にAmazonで配信 監督:コード・ジェファーソン 人種差別描写 恋愛描写
今回は、何かと反LGBTQや反トランスジェンダーの界隈で話題に持ち上がりやすい「動物を自認する人」について整理しています(あくまで既存の知見を整理しているだけであり、独自の持論や新説を主張するものではないです)。 ※この記事は私が個人用に整理していたメモを多少構成を変えて修正して公開するものです。一部内容の専門的な正確さは掲載している出典に依存します(参考文献リストは最下部に記載)。随時、内容を更新することがあります。【当サイトの情報の確度について】 LGBTQは「動物を自認する人間」を生み出す!? 「ジェンダー・アイデンティティ(gender identity)」という言葉があります。日本語では「性同一性」や「性自認」と翻訳されたりもします。 ジェンダー・アイデンティティというのは、出生時に割り当てられた性別や、ジェンダー・ロールとして社会が押し付ける性別らしさは一旦に脇に置いて、「私の
アイヌの本音は雪像の中にはない 私の地元である北海道では毎年冬に「さっぽろ雪まつり」が開催されます。2024年も2月4日から始まり、コロナ禍以来4年ぶりの全面開催となったことで、久々に昔のような空気で大勢の観光客が集まって盛り上がっていました。 メインとなる大通会場には、目玉となる巨大雪像がいくつか並ぶのが恒例なのですが(自衛隊の協力で作られている)、今年のそのひとつが「ゴールデンカムイ」と民族共生象徴空間「ウポポイ」がコラボした大雪像でした。 「ゴールデンカムイ」は日露戦争終結直後の北海道・樺太を舞台とした漫画で、北海道の先住民族であるアイヌのメインキャラクターが登場することでも話題の一作。アニメも人気で、2024年早々には実写映画化し、勢いは絶好調。 対する「ウポポイ」はアイヌ文化を伝える拠点として2020年に北海道白老郡白老町に開業した施設です。コロナ禍の最中での船出だったのでイマイ
嘘はバレる。オチはバレない…ドラマシリーズ『ポーカー・フェイス』の感想&考察です。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。 原題:Poker Face 製作国:アメリカ(2023年) シーズン1:2024年にU-NEXTで配信(日本) 原案:ライアン・ジョンソン 動物虐待描写(ペット) DV-家庭内暴力-描写 交通事故描写(車) 恋愛描写
今や陰謀論やデマが大量に氾濫し、インターネット上でも酷いことになっています。そうした陰謀論やデマが差別の扇動に使われることも頻繁にあります。 その情報が「陰謀論やデマ」かどうかの判断基準において、よく「科学的」という言葉が持ち出されます。「これは科学的だから正しい」とか「それは科学的と言えないから正しくない」とか…。確かに「科学」は情報の適正さの判断のひとつの目安になるかもしれません。 しかし、そう迂闊に考えてもいられない現状があります。 そこで無視できない用語となってくるのが「ジャンクサイエンス」という概念です。知っていますか? 科学者でも、一般の人でも、もはや「ジャンクサイエンス」を理解せずにこの情報の大氾濫時代を過ごすことはできません。身近な概念であり、知らなくても生活に接してきます。 今回はこの「ジャンクサイエンス」について整理しています。 ※この記事は私が個人用に整理していたメモ
2023年は「サカバンバスピス」から「トコジラミ」、「バーベンハイマー」まで、さまざまなインターネット・ミームが世間を賑わしました。 2024年も始まって早々にさっそく強烈なインターネット・ミームが登場しています。 ここでは日本ではそれほど有名ではない海外のインターネット・ミームをピックアップして紹介しています。 今回、取り上げるのは「五条悟タンポン事変」です。 この記事には、一部のファンにとっては不快と感じかねない「作品やキャラクターの扱い」に関するセンシティブな内容が含まれています。ご注意ください。 『呪術廻戦』とは? まず『呪術廻戦』の話から始めないといけません。もう知っている人は読み飛ばして構いませんが、知らない人はこれを機にぜひ。 『呪術廻戦』は“芥見下々”による日本の漫画で、2018年から「週刊少年ジャンプ」で本格的に連載が開始されました。 物語は、架空の日本を舞台に、人間の負
2023年に映画に舞い戻った「カラーパープル」 ハリウッドではリメイクやリブートは毎年のように何作も製作され観られます。中には「これ、リメイクする必要ある?」という映画もあります。正直、大手映画企業が自社の有するIP(知的財産)を更新したいだけなんだろうなという下心も透けて見えますが…。 ただ、このタイトルはリメイクされる意義が本当に大きい一作になるだろうなと思います。ほんと、いろいろあったから…。 それが2023年にアメリカで公開された本作『カラーパープル』です。 本作はアフリカ系アメリカ人の著名な作家にしてフェミニストとしても活動実績のある“アリス・ウォーカー”が1982年に執筆した「The Color Purple」を原作としていますが、この小説は“スティーヴン・スピルバーグ”監督によって1985年に『カラーパープル』として映画化されました。 この1985年の『カラーパープル』はアカ
キャサリン・クリンチ、堂々のデビュー作 「場面緘黙(ばめんかんもく)」という言葉を知っていますか? 以前は「選択性緘黙」という用語も使われていたのですが、最近は使用されない傾向にあります(精神神経学雑誌)。 これはたいていは子どもが発症する精神疾患のひとつで「特定の対人的状況(典型的には家庭)では十分な言語能力を発揮するが、他の対人的状況(典型的には学校)では一貫して言葉を話さない」という状態が継続するものです。 そんな精神疾患があるのかと初めて知った人もいると思いますが、実のところ私は子どものとき、この「場面緘黙」を経験しており、がっつりその当事者でした。 勘違いされやすいですが、言語発声能力がないわけではありません。わざと喋ろうとしないわけでもありません。なんというか上手く言葉にできませんが、沈黙の魔法にでもかかったように言葉を発することができません。躊躇なのか圧力を感じているのか、そ
ヨルゴス・ランティモス、どこまでいく? さっそくタイトルから入りましょう。 今回紹介する映画は、私が「2023年の映画ベスト10」の第1位に選んだ作品。アメリカでは2023年12月に一般公開で、日本では2024年1月26日に公開でしたが、東京国際映画祭で一足先にお披露目され、それよりもっと前のヴェネツィア国際映画祭ではコンペティション部門で最高賞の金獅子賞を受賞しました。 それが本作『哀れなるものたち』です。原題は「Poor Things」。 開口一番で話題にしたいのが本作の監督。ええ、この人です。“ヨルゴス・ランティモス”…(ラスボス風の響きで)。私、たぶん、“ヨルゴス・ランティモス”のこと好きなんだろうな…(突然の乙女ゲーム的な告白の呟き)。 「天才」なのか、「奇才」なのか、「変態」なのか、それはわかりません。でもとにかくヘンテコなクリエイターです。 このギリシャ出身の監督の作る映画は
私はまだなんとか頑張ってます… 2023年も終わり。 今年も映画をいろいろ観ました。ストライキしながら鑑賞するのです。 ということで、私、シネマンドレイクが選んだ2023年の映画ベスト10を発表したいと思います。対象は私が今年観た「2023年に劇場公開された or 配信スルーで発売された or 動画配信サービスで配信された新作映画」です。 さらにドラマシリーズのベスト10も発表しています。 ついでに独自の部門別でも選びました。 私が2023年に鑑賞した新作映画の本数は配信も含めると…と、ここでいつもなら視聴作品数をざっくり書くところなのですが、私は今年夏ごろから体調を大幅に悪化させてしまいまして…。例年よりもかなり鑑賞数が少なくなってしまいました。こちらの感想サイトの更新はなんとか継続はしていたのですが…。 バービーみたいに不健康とは無縁の身体になりたい…。 今回はそんな私の2023年のベ
独りは寂しい? むしろ歓迎? 12月って師走というわりには、忘年会とか、クリスマスとか、年末から正月とか、やたらと複数で集まることが多いイベントが並んでいます。何も最後の月にこんなイベントを偏らせなくていいのに…。ひとりでゆっくりすることを好む人間にはちょっとツラい時期だなと毎回思ってるんですが…。 中には「孤独は嫌だ! 自分はあの大勢に囲まれて過ごしたい!」と感情を煮えたぎらせる人もいるかもしれません。いわゆる「モノフォビア(Monophobia)」ってやつですね。独りになることに極端な恐怖や不安を感じ、孤立を避けるためにあらゆる手段を講じようとしてしまったり…。 今回紹介する映画はそんな心境に陥りやすい人にはツラい作品…になるかな? それが本作『Saltburn』です。 この原題そのままが邦題らしいです。「ソルトバーン」じゃないんですね。日本では劇場未公開で「Amazonプライムビデオ
私的制裁は惨劇を生む 2023年11月、日本でネットを騒がせていた「私人逮捕系YouTuber」が逮捕されました(朝日新聞)。 私人逮捕などと当人は主張していますが、実際にやっていることは一方的な暴行やストーキングのような行為で、注目を集めて自己中心的な私利私欲を満たすことしか考えておらず、極めて悪質です。無論、そこには公正さも倫理観も欠片もありません。 こういう「私人逮捕だ!」と図に乗る人は基本的に「自分よりも弱い相手」を選別してターゲットにします。暴力団事務所に乗り込んだりはしません。何が弱者かを理解したうえで、どうせろくに反撃もできないだろうと余裕でいられる相手を狙った意図的な攻撃です。用意周到に練られた加害行為です。 こんな事件をお騒がせニュースのネタとして消費しているだけな日本社会ですが、これは些細な話では済みません。なぜなら歴史的に私的制裁というものは差別や迫害と密接に関わる行
対物性愛の世界 「対物性愛」という言葉を知っていますか? 「オブジェクト・セクシュアリティ」や「オブジェクトフィリア」とも呼ばれたりしています。 世の中には性的指向があり、異性愛や同性愛、両性愛、無性愛(アセクシュアル)などがありますが、これらは基本的に人間を相手にする前提の概念です。こうした「対人」ではなく「対物」を前提とするのが対物性愛で、対物性愛者はモノ(object)に対して性的もしくは恋愛的に惹かれています(性愛や恋愛ではなく他の強い感情的結びつきの場合もあり、実際は当事者それぞれです)。 靴や水などに性的興奮を感じるのは従来からフェティシズムとして扱われてきましたが、対物性愛はそうしたフェティシズムとは別の立ち位置・歴史的経緯でアイデンティティ化したものと言えます。 対物性愛という言葉は1970年代に当事者によって作られた造語であり、1990年代以降にはインターネット上でのコミ
「多様性」や「LGBT」という言葉は、日本でもすっかり知れ渡り、単語として一般化した雰囲気ですが、実際のところ、それらの言葉の意味は正しく理解されているのでしょうか? 正確に理解しないままになんとなく頭に入れてしまっている人もいれば、その不正確な認識に基づいて「反“多様性”」や「反”LGBT”」に傾く人も珍しくありません。「最近、多様性とかLGBTってよく言うけどさ~」と、今の流行りの言葉につい口をはさんでみせてマウントをとる人も見かけますが、たいていは「多様性」や「LGBT」の意味を適切に理解していません。 それでも学習の機会は乏しく、不正確な情報が拡散されやすいネットの特性も悪化の原因となり、「反“多様性”」や「反”LGBT”」にまつわる言説は増すばかりです。 そこでこの記事では「反“多様性”」や「反”LGBT”」で使われやすいレトリックを整理することにします。 ※この記事は私が個人用
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『シネマンドレイク:映画感想&レビュー』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く